2024-12-20 09:03:51 更新

ガルバリウム鋼板は塗装不要?時期や費用、おすすめ塗料やDIYについて解説

ガルバリウム鋼板は塗装不要?時期や費用、おすすめ塗料やDIYについて解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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ガルバリウム鋼板は、高い耐久性と錆びにくい性質を備えていることから「塗装不要」「メンテナンスフリー」と言われることもありますが、これは明確な間違いです。

長年の使用や過酷な環境での経年劣化は避けられないため、定期的な塗装をかならず行いましょう。

本記事では、ガルバリウム鋼板の塗装時期や費用相場、工程別のおすすめ塗料や塗装方法などを解説します。

DIYの可否についてや塗装を長持ちさせるコツも紹介していますので、ガルバリウム鋼板の塗装を検討している方はぜひ最後までご覧ください。

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おすすめ記事:外壁材の種類はどれがおすすめ?サイディングの特徴や費用相場とともに解説

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ガルバリウム鋼板は塗装不要って本当?耐用年数や塗装時期を解説

ガルバリウム鋼板の塗装にかかる費用相場

【塗装工程別】ガルバリウム鋼板におすすめの塗料

ガルバリウム鋼板の塗装方法・施工期間

ガルバリウム鋼板の塗装を長持ちさせるコツ

ガルバリウム鋼板の塗装時期や費用を理解して納得のいく施工を

ガルバリウム鋼板は塗装不要って本当?耐用年数や塗装時期を解説

ガルバリウム鋼板とは、金属製建材の弱点であるサビやすさを克服し、耐久性を大幅に高めた外壁・屋根用の建材です。そのコストパフォーマンスの高さから、近年の新築・リフォームで圧倒的な人気を集めています。

ただし、いくら耐久性が高いとはいえ、長く利用していれば経年劣化は避けられないため、定期的な塗装・メンテナンスは必要です。したがって、「塗装不要」「メンテナンスフリー」といった文言は鵜呑みにしないようご注意ください。

関連記事:ガルバリウム鋼板とは?メリット・デメリットと費用相場・耐用年数を解説

ここからは、ガルバリウム鋼板に塗装する時期の目安となる、下記2つの内容を解説します。

  • ガルバリウム鋼板の耐用年数と塗装時期
  • ガルバリウム鋼板に塗装すべき劣化のサイン

ガルバリウム鋼板の耐用年数と塗装時期

ガルバリウム鋼板の耐用年数・塗装時期は以下のとおりです。

  • 耐用年数:約30〜40年
  • 塗装時期:約10〜15年

ガルバリウム鋼板は耐用年数約30〜40年と、非常に長持ちするのが特徴です。ただし、この耐用年数は、10〜15年ごとの塗装に加えて、定期点検やメンテナンスをしっかり行った場合の目安となっています。

劣化の進行状況によっては、耐用年数に満たないうちのリフォームや、早めの塗装が必要になる場合もあるため、定期的な点検・メンテナンスは怠らないようにしましょう。

なお、外壁よりも屋根のほうが劣化しやすい傾向にあるため、どちらにもガルバリウム鋼板を使っている場合は、屋根塗装のタイミングで外壁塗装も同時に行うのがおすすめです。

関連記事:外壁塗装の耐用年数は10〜20年が限度!寿命を延ばすコツや劣化症状を解説

ガルバリウム鋼板に塗装すべき劣化のサイン

ガルバリウム鋼板を使用した外壁・屋根に、以下のような劣化が見られる場合は、塗装時期を迎える前であっても早急な対処が必要になります。

【早めに塗装すべき劣化のサイン】

特に金属ならではの劣化症状であるサビには要注意です。ガルバリウム鋼板はサビに強い金属ですが、絶対にサビが発生しないわけではありません。

初めは小さなサビであっても、長く放置しているとやがて穴があき、雨漏り・内部腐食といった建物そのものの耐久性を著しく低下させる劣化につながります。

劣化が深刻になるほど修繕費用も増大していくため、上記のような劣化症状が見られた場合はなるべく早めの塗装を心がけましょう。

なお、劣化がひどく塗装では対応しきれない場合は「葺き替え」「カバー工法」などのリフォーム工事が必要になります。リフォームを検討したい方は、以下の記事も合わせて参考にしてください。

関連記事:ガルバリウム鋼板の相場価格とは?リフォーム費用を抑えるコツを解説

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ガルバリウム鋼板の塗装にかかる費用相場

ガルバリウム鋼板の塗装において、外壁や屋根などの塗装箇所ごとにかかる費用相場は以下のとおりです。

塗装箇所 費用相場(30坪の場合)
外壁 60〜100万円
屋根 40〜80万円
外壁+屋根 90〜140万円

上記の費用相場は、30坪ほどの一般的な戸建て住宅の場合にかかる費用となっています。外壁単体では約60〜100万円、屋根単体では約40〜80万円かかりますが、同時施工なら外壁塗装にプラス30〜40万円ほどで施工できるため、大幅なコスト削減が可能です。

ただし、塗装面積や劣化状況、使用する塗料や施工業者などによっても大きく変動するため、上記表はあくまで目安として参考にしてください。

より正確な費用が知りたい場合は、3〜4社ほどの複数業者に見積もりを依頼し、自宅の塗装にかかる具体的な料金を算出してもらいましょう。

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【塗装工程別】ガルバリウム鋼板におすすめの塗料

外壁や屋根の塗装工事では、一般的に「下塗り・中塗り・上塗り」の3段階に分けて塗装します。下塗りでは外壁と塗料を接着させるプライマーを用い、中・上塗りでは外壁の顔となる仕上げ材を用いるため、工程ごとに適切した塗料を選ぶことが大切です。

ここでは、ガルバリウム鋼板の塗装におすすめな塗料を、下塗りおよび中・上塗りの工程別に紹介します。

  • ガルバリウム鋼板のおすすめ下塗り塗料(プライマー)
  • ガルバリウム鋼板のおすすめ中・上塗り塗料

ガルバリウム鋼板のおすすめ下塗り塗料(プライマー)

外壁・屋根の下塗り塗料には、プライマー・シーラー・フィラーなど様々な種類がありますが、ガルバリウム鋼板の下塗りには、優れた密着性と防錆性を兼ね備えた「防錆性プライマー」を強くおすすめします。

防錆性プライマーは、外壁と塗料の密着性に優れるプライマーに、サビを抑制する成分が加えられたものです。

金属製建材の弱点である、表面がツルツルとしていて塗料が付着しにくい点と、サビが発生しやすい点を同時にカバーできるため、ガルバリウム鋼板に最適な下塗り塗料と言えるでしょう。

関連記事:外壁塗装で下塗りは不可欠!下塗りの重要性と役割、作業手順を解説

ガルバリウム鋼板のおすすめ中・上塗り塗料

外壁・屋根の顔となる中・上塗り塗料には、以下4種類の中から耐用年数や予算に応じて選ぶのがおすすめです。

塗料の種類 耐用年数 施工価格(平米単価)
シリコン塗料 8〜13年 2,000〜3,500円/㎡
ラジカル塗料 10〜15年 2,500〜4,000円/㎡
フッ素塗料 15〜20年 3,500〜5,000円/㎡
無機塗料 20〜25年 4,500〜5,500円/㎡

どれにするか迷ったら、塗料の耐用年数がガルバリウム鋼板の塗装時期に適している「ラジカル塗料」または「フッ素塗料」をおすすめします。どちらも非常に優れた耐久性を持っているため、金属製ならではの美しさをムダなく長期的に維持可能です。

なお、シリコン塗料よりもさらにグレードの低いアクリル・ウレタン塗料は、耐用年数が10年以下と短く、頻繁な塗装工事が必要になるため基本的におすすめしません。

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ガルバリウム鋼板の塗装方法・施工期間

ガルバリウム鋼板の塗装工事にかかる施工期間は、30坪ほどの一般的な戸建て住宅で10〜14日ほど。一般的な塗装方法は、外壁・屋根のどちらも以下の9工程で行われます。

【ガルバリウム鋼板の塗装工程】

  1. 近隣への挨拶
  2. 足場の設置
  3. ケレン・目荒らし(下地処理)
  4. 養生
  5. 下塗り
  6. 中塗り
  7. 上塗り
  8. 完了検査
  9. 足場の解体

ガルバリウム鋼板を塗装する際は、下地処理として「ケレン」や「目荒らし」を行う必要があります。

ケレンは劣化した塗膜やサビ・汚れなどを取り除く作業、目荒らしは金属特有のツルツルとした表面をザラザラにする作業のことです。

どちらも塗料の密着性を高めるために重要な作業となっており、省略すると塗装が剥がれやすくなるため、ガルバリウム鋼板の塗装には欠かせない作業と言えるでしょう。

DIYによるガルバリウム鋼板の塗装はおすすめしない

ガルバリウム鋼板の塗装には、適切な下地処理やプライマー・塗料の選定、作業工程の管理など、専門的な知識と技術が不可欠です。そのため、塗装工事に慣れていない方のDIYは基本的におすすめしません。

初心者がDIYで塗装を行うと、施工ミスや技術不足によって仕上がりが悪くなるのはもちろん、塗装本来の耐久性が大きく損なわれる可能性があります。早期の再塗装やリカバリーが必要になれば、初期費用を抑えるためのDIYが、結果的にコストを増やしてしまうことも。

さらには、思わぬ事故や怪我など安全面でもリスクが伴うため、ガルバリウム鋼板の塗装を行う際は、最初からプロの塗装業者に依頼することを強くおすすめします。

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関連記事:外壁塗装をDIYする方法とは?業者に依頼した方が良いケースや注意点を解説

ガルバリウム鋼板の塗装を長持ちさせるコツ

ここからは、ガルバリウム鋼板の塗装を長持ちさせるために、特に重要なポイント2つを解説します。

  • こまめなメンテナンスを怠らない【高圧洗浄機NG】
  • 複数業者を比較して信頼できる優良業者に依頼する

こまめなメンテナンスを怠らない【高圧洗浄機NG】

ガルバリウム鋼板の塗装を長持ちさせるためには、清掃・洗浄などのこまめなメンテナンスが欠かせません。外壁・屋根に付着した汚れやゴミは、サビや劣化の発生原因となるため、こまめな水洗いで取り除きましょう。

ただし、水洗いで高圧洗浄機を使用するのはNGです。勢いの強い高圧洗浄は、ガルバリウム鋼板の凹ませたり傷つけたりするおそれがあります。

軽い汚れやゴミであれば、ホースからの流水や柔らかいスポンジで十分に除去可能です。年に1〜2回程度の頻度で洗浄することで、ガルバリウム鋼板の美しさと耐久性を長期間にわたって保てます。

なお、高所での点検・メンテナンスは、滑落事故や大怪我につながる可能性があるため非常に危険です。自分で行うのは手の届く範囲に限定し、屋根や2階外壁などのメンテナンスはかならずプロに依頼してください。

複数業者を比較して信頼できる優良業者に依頼する

ガルバリウム鋼板に限らず、住宅の塗装を行う際は、複数業者を比較してより信頼できる優良業者に依頼することがポイントです。

特に耐久性や仕上がりの品質は、施工業者によって大きな差が出るため、過去の実績やネット上の評判をよく調べて、安いだけの業者に安易に飛びつかないようにしましょう。

ガルバリウム鋼板の施工実績が豊富な優良業者に依頼すれば、長期にわたり住宅の美観と機能性を保てるため、結果的にコスト削減にもつながります。

なお、実際に見積もりを比較する際は、3〜4社ほどの複数業者から見積もりを取得し、施工内容やスケジュール、アフターフォローの内容や対応の誠実性などもしっかり考慮して、総合的に判断することが大切です。

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関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは

ガルバリウム鋼板の塗装時期や費用を理解して納得のいく施工を

本記事では、ガルバリウム鋼板の塗装時期・費用やおすすめ塗料、塗装方法や長持ちさせるコツなどを解説しました。

ガルバリウム鋼板は、高い耐久性と錆びにくい性質を備えていることから「塗装不要」などと言われることもありますが、経年による劣化は避けられないため、定期的な塗装はかならず行いましょう。

10〜15年に1度のタイミングで行い、施工実績が豊富な優良業者に依頼することで、ガルバリウム鋼板の持つ耐久性や美しさを最大限に発揮させることが可能です。

価格・質ともに納得のいく塗装にするためにも、ぜひ本記事の内容を参考にしながら工事の準備を進めていきましょう。

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