戸建て住宅に長く住み続けるためには、定期的に外壁塗装を行い、外壁のメンテナンスを行う必要があります。しかし、いざ外壁塗装を依頼しようとした時に、家族や周囲の方、もしくは相談した業者から「外壁塗装はまだするな」と言われるケースもあります。
家の手入れで欠かせないにもかかわらず、なぜ外壁塗装はまだすべきでないと言われるのでしょうか。本記事では「外壁塗装はまだするな」と言われる理由や、本当に適した時期、再塗装が必要な劣化症状などについてご紹介します。
外壁の塗り替え時期かも...
「外壁塗装はまだするな」と言われる理由
自宅のメンテナンスに関して、周囲から「外壁塗装はまだするな」と言われる理由として考えられるのは、次の6つの背景です。

- 外壁塗装の劣化が少ないから
- 外壁塗装に適さない季節だから
- 外壁塗装の重要性が軽視されているから
- 悪徳業者によるセールスが疑われるから
- 補助金・火災保険が使える可能性があるから
- 塗料の種類と耐用年数を理解する
それぞれの理由について詳しく解説します。
外壁塗装の劣化が少ないから
外壁塗装はまだするなと言われる最も多い理由として、今の外壁塗装の劣化が進んでいないことが挙げられます。新築または前回の外壁塗装で使用した塗料の機能が失われておらず、まだ塗膜の寿命を迎えていないため、余分な出費を避けるために外壁塗装が不要と判断されることがあります。
外壁塗装が必要になる時の目安として、外壁のひび割れや塗料の剥離、擦った時に手に白い粉が付着するチョーキング現象などが挙げられます。これらの症状がみられないにもかかわらず外壁塗装を実施すると、費用の無駄遣いになってしまう可能性があるのです。
もし相談した外壁塗装業者から、上記のような根拠とともに外壁塗装が不要な理由を伝えられた場合には、自社の利益だけを考えることがない誠実で信頼できる相手であると判断して良いでしょう。次の外壁塗装の目安時期についても確認し、優先的にその業者に依頼することをおすすめします
外壁塗装に適さない季節だから
外壁塗装はまだするなと言われる背景として、外壁塗装に適さない季節だからという理由も挙げられます。外壁塗装を実施する時には、壁に塗った塗料を乾かす工程が必要になるため、気温が低すぎる時期・湿度が高すぎる時期は適していません。また、塗料の雨水が混ざると施工不良の原因になるため、雨が多い季節も不向きです。
そのため真冬や梅雨の時期に外壁塗装について相談すると、「今はまだしない方が良い」と言われるケースがあります。外壁塗装の工事のために窓が開けられず、エアコンの室外機を養生することもあるので、真夏の時期も避けられることがあります。
外壁の塗り替え時期かも...
関連記事:外壁塗装に適した時期とは?季節ごとのメリットと塗り替え周期も解説
外壁塗装の重要性が軽視されているから
住宅の専門家ではない方から外壁塗装はまだするなと言われた場合、外壁塗装の重要性が軽視されていることが考えられます。外壁塗装は、新しい塗料を塗って家の美しさを保つだけではなく、防水性・防汚性を高めて外壁の寿命を延ばす役割も持っています。
そのため外壁塗装を怠ってしまうと、外壁材自体の寿命が縮んでしまい、大規模な張り替え工事が必要になる可能性が高まるのです。そのまま放置すると外壁からの雨漏りが発生し、家の内側を傷めて高額な修理費用が発生することもあるので、改めて外壁塗装の役割を知っておく必要があります。
悪徳業者によるセールスが疑われるから
家族や周囲の方から外壁塗装はまだするなと言われる場合、悪徳業者によるセールスが疑われるのかもしれません。外壁塗装は、敷地外から簡単に家の状況をチェックできるため、訪問営業を受けやすい工事です。訪問営業を行う業者の中には、本来必要のない家で外壁塗装の必要性を訴え、高額な契約を結ぼうとする悪徳業者がいるのも事実です。
そうした悪徳業者のセールスを警戒し、「外壁塗装はまだするな」とアドバイスされることも珍しくありません。安心して外壁塗装を任せられる業者を選ぶためには、1社の見積もりだけで即決するのではなく、複数の業者の見積もりを見比べながら、依頼先を決めるのが大切です。
関連記事:外壁塗装の詐欺でよくある手口とは?訪問営業で騙されないための対策
補助金・火災保険が使える可能性があるから
外壁塗装はまだするなと言われるケースの一つとして、補助金や火災保険が使える可能性がある時が挙げられます。国や自治体による補助金・助成金が受けられる場合、対象となる工事に着工する前に、書類を揃えて窓口に申請する必要があります。この手続きを行う前に着工してしまうと、補助金・助成金の対象外となってしまうため、手続きが完了するまでは外壁塗装をするなと言われるのです。
また、自然災害による被害を受けた外壁の塗装では、住宅の火災保険が利用できるケースもあります。火災保険の補償を受ける場合にも、申請後の審査でどれくらいの保険金が受け取れるかを確認してから、予算を決めて外壁塗装を行うのが理想です。保険金が決まる前に外壁塗装を依頼してしまうと、どのくらいの自己負担額になるのかがわからないため、外壁塗装はまだするなと言われることがあります。
塗料の種類と耐用年数を理解する
外壁塗装に使用される塗料には、様々な種類があります。アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素など、それぞれ耐用年数や価格、機能性が異なります。一般的に、耐用年数が長い塗料ほど価格も高くなります。しかし、初期費用が高くても、長期的に見ればコストパフォーマンスが良い場合もあります。ご自身の予算や建物の状況に合わせて、最適な塗料を選ぶことが大切です。以下の表に、主な塗料の種類と耐用年数をまとめました。
外壁の塗り替え時期かも...
関連記事:【2024年版】外壁塗装の助成金・補助金まとめ|申請方法・条件や注意点を解説
関連記事:外壁塗装で火災保険が適用される4つの条件とは?費用を抑えた工事のコツ
外壁塗装を20年・30年放置するとどうなる?放置期間と寿命の関係
外壁塗装を長期間放置すると、建物に様々な悪影響を及ぼします。ここでは、20年、30年と放置した場合のリスクを具体的に解説します。放置期間が長ければ長いほど、建物の寿命を縮めることになることを理解しておきましょう。また、放置後に必要となるフルリフォーム費用と、定期的な塗装費用との差を比較し、長期的なコストについても考えてみましょう。

外壁を長年放置することによるリスク
外壁塗装を放置すると、以下のようなリスクが発生します。
- 建物の美観を損なう: 外壁の汚れ、カビ、コケなどが目立ち、建物の印象が悪くなります。
- 防水機能の低下: 雨水が建物内部に浸入し、構造体を腐らせる原因となります。
- 断熱性能の低下: 外壁のひび割れなどから、熱が逃げやすくなり、冷暖房効率が悪くなります。
- 建物の寿命を縮める: 構造体の腐食が進み、建物の耐久性が低下します。
- 資産価値の低下: 建物の劣化が進むことで、不動産としての価値が低下します。
特に注意すべきは、防水機能の低下です。雨水が建物内部に浸入すると、柱や梁などの構造体を腐らせ、最悪の場合、倒壊につながることもあります。また、シロアリが発生しやすくなり、さらに被害が拡大する可能性もあります。
放置期間と建物の寿命
外壁塗装の放置期間が長ければ長いほど、建物の寿命は短くなります。適切な時期に塗装を行うことで、建物の寿命を延ばすことができます。一般的に、定期的なメンテナンスを行うことで、建物の寿命を10年以上延ばすことができると言われています。逆に、放置期間が20年、30年となると、建物の寿命は大幅に縮まる可能性があります。
塗装費用と放置後のフルリフォーム費用の比較
外壁塗装を放置した場合、最終的にはフルリフォームが必要になる可能性があります。フルリフォーム費用は、塗装費用よりもはるかに高額になります。以下の表に、塗装費用とフルリフォーム費用の比較をまとめました。
| 工事の種類 | 費用相場 | 備考 |
|---|---|---|
| 外壁塗装 | 100万円~200万円 | 一般的な戸建て住宅の場合。 |
| フルリフォーム | 500万円~1000万円以上 | 構造体の補修が必要な場合、さらに高額になる可能性あり。 |
上記の表からもわかるように、定期的な塗装を行うことで、フルリフォーム費用を大幅に抑えることができます。初期費用はかかりますが、長期的に見ればコストパフォーマンスが良いと言えるでしょう。
予算がない?外壁塗装ができない時の賢い対処法
外壁塗装の必要性は理解していても、予算が足りないという方もいるでしょう。ここでは、予算がない場合の賢い対処法を解説します。費用を抑えるための工夫や、資金調達の方法など、様々な選択肢を検討してみましょう。諦めずに、できる範囲で対策を講じることが大切です。
部分的な補修でしのぐ
外壁全体の塗装が難しい場合は、部分的な補修でしのぐという方法があります。例えば、ひび割れが目立つ箇所だけを補修したり、カビやコケが生えている箇所だけを清掃したりすることで、費用を抑えつつ、建物の劣化を遅らせることができます。ただし、部分的な補修は、あくまで一時的な対策であることを理解しておきましょう。根本的な解決にはならないため、将来的に外壁全体の塗装が必要になることを考慮しておく必要があります。
複数の業者から見積もりを取る
外壁塗装の見積もりは、複数の業者から取ることをおすすめします。業者によって、見積もり金額や使用する塗料、工事の内容などが異なります。複数の見積もりを比較検討することで、相場を把握し、適正価格で工事を行うことができます。また、見積もりを取る際には、内訳を詳しく確認することが重要です。不明な点があれば、業者に質問し、納得のいくまで説明を受けましょう。
補助金やローンの活用を検討する
外壁塗装には、補助金やローンを活用できる場合があります。地方自治体によっては、外壁塗装に関する補助金制度を設けている場合があります。また、金融機関によっては、リフォームローンを提供している場合があります。これらの制度を活用することで、自己資金が少なくても外壁塗装を行うことができます。ただし、補助金やローンには、審査や条件があります。事前にしっかりと確認し、利用可能かどうかを判断しましょう。
DIYに挑戦する
費用を抑えるために、DIYに挑戦するという選択肢もあります。ただし、DIYは、専門的な知識や技術が必要です。十分な準備や練習を行わずにDIYを行うと、仕上がりが悪くなったり、事故につながる可能性もあります。DIYを行う場合は、安全に十分注意し、無理のない範囲で行うようにしましょう。また、高所作業は危険なため、専門業者に依頼することをおすすめします。
外壁塗装に本当に適した時期・劣化症状
では、本当に外壁塗装が必要なのは、どのくらいの時期なのでしょうか。ここでは外壁塗装で使われる塗料の寿命・耐用年数や、再塗装が必要な劣化症状についてご紹介します。
新築または前回の塗装から約10年が目安
外壁塗装が必要になる時期として、新築または前回の塗装から約10年経った頃が挙げられます。外壁塗装で使われる塗料は10年前後で寿命を迎えるケースが多く、外壁の継ぎ目であるコーキング部分の劣化もみられ始める時期だからです。
紫外線や風雨の影響が少ない立地条件の場合、もしくは使用する塗料の寿命が長いものだった場合には、10年経過した時点でも外壁塗装はまだ必要ないと判断されることはあります。しかし10年を目安に外壁の点検を受けることで、コーキングや外壁材の劣化など、塗装以外のメンテナンスの必要性を教えてもらえるメリットがあるので、一度専門業者に相談してみると良いでしょう。
関連記事:外壁塗装の耐用年数は10〜20年が限度!寿命を延ばすコツや劣化症状を解説
気温・天候が安定する春または秋が最適
外壁塗装に適した季節として、気温が安定して湿度も低い春・秋が挙げられます。雨の少ないタイミングを見計らって外壁塗装を依頼することで、日程の延期もなく、スムーズに工事を行うことができるでしょう。施工不良も起こしにくいため、塗装を長持ちさせることにも役立ちます。
ただし、春・秋は外壁塗装に適した時期であると同時に、外壁塗装の繁忙期でもあります。業者の予約が混み合い、希望したスケジュールでの外壁塗装が難しくなる可能性も高いので、なるべく早めに問い合わせることをおすすめします。
関連記事:外壁塗装は春がベスト!メリット・デメリットと依頼する時期を解説
外壁塗装・補修が必要な劣化症状
外壁塗装が必要と判断される劣化サインとして、次のような症状が挙げられます。

外壁塗装の機能である防水性・防汚性が失われると、外壁材が水を吸いやすい状態になります。水を吸った外壁材が日光による乾燥を繰り返すことで、外壁のひび割れや塗装の剥離につながり、日当たりが悪ければカビ・コケが発生します。
そのまま放置すると外壁の劣化がさらに進み、外壁材が傷んで交換が必要になったり、雨漏りが発生して下地の補修が必要になったりするため、早めに外壁塗装を依頼することが大切です。
外壁の塗り替え時期かも...
安心して外壁塗装を任せられる業者の選び方
最後に、外壁塗装を安心して任せられる業者の選び方についてもご紹介しましょう。
- 複数の業者から見積もりを取って比較する
- 施工実績やお客様の声をチェックする
- 資格・許可を確認する
悪徳業者から不当な金額を請求されたり、本来必要のない外壁塗装の契約を結ばれたりしないよう、上記の3つのポイントを踏まえて業者を選ぶのが大切です。それぞれ詳しく解説します。
複数の業者から見積もりを取って比較する
外壁塗装を依頼する業者選びでは、複数の業者の見積もりを取って比較するのが重要です。1社の見積もりだけで即決することなく、さまざまな業者から話を聞くことにより、自宅に最適な外壁塗装を見極められるようになるからです。見積もりの際に自宅の規模(塗装面積)や使用する塗料を揃えておけば、割安な業者を選ぶことにもつながります。
ただし、外壁塗装を依頼する業者を選ぶ時には、金額だけではなく、見積もりや打ち合わせの際の担当者の対応もチェックしておくことが大切です。今回の外壁塗装だけではなく、工事後の点検や、次回の外壁塗装も依頼する長い付き合いとなることも多いので、安心して外壁を任せられる相手かどうかを確認しましょう。
関連記事:外壁塗装では相見積もりが不可欠!費用を抑えて信頼できる業者を選ぶためのポイント
関連記事:外壁塗装の見積もりは何社取れば良い?見積書のチェックポイントと費用相場を解説
施工実績やお客様の声をチェックする
外壁塗装を依頼する業者を選ぶ時には、会社名で検索してHPの施工実績やお客様の声をチェックしておくと良いでしょう。過去の施工実績について、各工程の写真や動画とともに公開している業者は、手抜き工事をせず高品質な工事を行っている証拠でもあります。
一方で、お客様の声を文章だけで掲載している場合には、偽物の施工実績である可能性も否定できません。場合によっては口コミや評価もチェックしながら、信頼できる業者であるかどうかを見極めましょう。
資格・許可を確認する
信頼できる外壁塗装業者を選ぶためには、業者や職人が保有している資格・許可を確認するのも効果的です。たとえば、「塗装技能士」を取得した職人が在籍する業者や、「塗装工事業許可」を取得している業者が挙げられます。
本来は外壁塗装業は資格・免許なしで開業することができるため、上記のような資格・許可を取得している業者は、技術力が高く信頼性の高い相手と判断できます。資格・許可の有無は会社のHPでチェックできることが多いので、事前に確認しておきましょう。
外壁の塗り替え時期かも...
関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは
まとめ
「外壁塗装はまだするな」と言われる理由には、外壁塗装の劣化が少ない場合や、工事に適さない時期である場合、外壁塗装の重要性が軽視されている場合などが挙げられます。悪徳業者によるセールスが疑われる時や、補助金・火災保険の手続き上の都合で、まだ依頼すべきでないと判断されることも考えられます。
一方で外壁塗装が本当に必要になる時期として、新築または前回の塗装から約10年が経過したタイミングが挙げられます。この時期に一度外壁塗装業者の点検を受けて、外壁の状態をチェックしてもらうと良いでしょう。
信頼できる業者を選ぶためには、複数の業者からの話を聞いて見積もりを取ったり、資格・許可を確認するのが効果的なので、ぜひ実践してみてください。
外壁の塗り替え時期かも...









