2024-04-16 09:45:21 更新

外壁塗装の耐用年数は10〜20年が限度!寿命を延ばすコツや劣化症状を解説

外壁塗装の耐用年数は10〜20年が限度!寿命を延ばすコツや劣化症状を解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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外壁塗装で使われる塗料には、約10年〜20年の耐用年数が設けられています。耐用年数を過ぎて寿命を迎えると、塗膜がはがれて外壁材の保護機能が失われ、外壁の素材を傷めてしまう原因になります。使用する塗料のグレードによって対応年数は変動しますが、少なくとも築10年、もしくは前回の外壁塗装から10年経ったタイミングで、一度専門業者に外壁の劣化をチェックしてもらうのが大切です。

本記事では、外壁塗装の耐用年数と塗り替えが必要な劣化症状、税務上の法定耐用年数についてご紹介します。

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目次閉じる

外壁塗装の耐用年数は10年〜20年が目安

外壁塗装の耐用年数を過ぎた時の劣化症状

外壁塗装の耐用年数を延ばすコツ

外壁塗装の法定耐用年数と税務上の扱いについて

まとめ

外壁塗装の耐用年数は10年〜20年が目安

外壁塗装で使われる塗料の耐用年数は、使用する塗料のグレードによっても変動しますが、大体10年〜20年が目安です。新築住宅の場合には、築10年タイミングで外壁の塗り替えを検討する必要があります。普段の外壁の手入れや立地条件によっては、紫外線や風雨の影響を受け、塗料の寿命が縮む可能性も考えられます。

そのため外壁の劣化が目立つようになってきたタイミングで、外壁塗装業者に現地調査に来てもらい、塗り替えが必要な状態かどうかをチェックしてもらうと安心です。

使用する塗料によって耐用年数は異なる

外壁塗装で主に使用されている塗料には、以下の4種類が挙げられます。

  • アクリル塗料(耐用年数3年〜8年)
  • ウレタン塗料(耐用年数5年〜10年)
  • シリコン塗料(耐用年数7年〜15年)
  • フッ素塗料(耐用年数12〜20年)

それぞれの塗料の耐用年数は記載している通りで、使用する塗料によって耐用年数に大きな開きがあることがおわかりいただけると思います。内壁塗装で最も人気なのはシリコン塗料で、耐用年数は7年〜15年が目安になります。ちょうど10年ほどの周期で寿命を迎える塗料なので、約10年単位で塗り替えを検討するのが合理的なのです。

関連記事:外壁塗装の塗料4種類の選び方を解説!相場・耐用年数から最適な塗料を選ぼう

外壁材と塗料との相性で寿命が延びることも

なお、同じグレードの塗料であっても、自宅の外壁材として何が使われているのかによっても、耐用年数は変わってきます。住宅に使われる外壁材には、窯業系サイディング・金属系サイディング・モルタルなどの種類がありますが、こうした外壁材の種類と塗料の種類の相性が良いほど、耐用年数が長くなる傾向にあります。

もし外壁塗装と同時に、外壁材の張り替え工事も検討している場合には、外壁材と相性の良い塗料について業者に問い合わせてみると効果的です。

関連記事:外壁材の種類はどれがおすすめ?サイディングの特徴や費用相場とともに解説

外壁塗装業者によっても耐用年数は変わる

外壁塗装を行うのは専門業者の職人ですので、実際に施工を行った業者・職人の技術力によっても塗料の耐用年数は変動します。外壁の塗装に失敗して施工不良を起こしてしまえば、塗り替えから1年で塗膜がはがれてしまう可能性もあります。手抜き工事を行う悪徳業者を選んでしまえば、本来の対応年数よりも寿命が短くなってしまうことも多いでしょう。

そのため外壁塗装を依頼する業者選びでは、資格の有無や過去の実績についても詳しく調べつつ、自宅の外壁を安心して任せられる業者を見極めることが重要なのです。

関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは

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外壁塗装の耐用年数を過ぎた時の劣化症状

外壁塗装の塗料ごとの耐用年数は前述した通りですが、年数以外にも外壁塗装の必要性を見極める方法があります。それは外壁の状態をチェックして、劣化症状が発生してないかを確認することです。ここでは外壁塗装のプロではなくとも調べられる外壁の劣化サインについて解説しますので、自宅の外壁でこれらの症状が現れてないかを確認してみてください。

  • チョーキング現象
  • ひび割れ・はがれ
  • 金属部分のサビ

一つずつ順番にご紹介します。

チョーキング現象

チョーキング現象とは、外壁を手で擦った時に白い粉のようなものが付着する現象のことを指します。こうした症状が現れるのは外壁塗装の劣化のサインですので、近い将来に塗り替えが必要であると判断できます。チョーキング現象は、紫外線の影響で塗料に含まれている顔料が欠落してしまうことで起こる現象です。主に塗料の対応年数を迎える頃に発生する症状なので、外壁の塗り替えが必要なサインとしてよく知られています。

ひび割れ・はがれ

外壁材や塗膜にひび割れ・はがれが発生していることも、外壁の劣化のサインです。特に外壁材に大きなヒビが入ってしまうと、大規模な補修工事が必要になる可能性も出てくるので、早めにリフォーム業者や外壁塗装業者に問い合わせるのが大切です。そのまま外壁のひび割れを放置してしまうと、隙間から雨水が侵入し、雨漏りを起こして建材を傷める原因になってしまいます。

金属部分のサビ

外壁塗装の劣化症状は、外壁の金属部分のサビで判断することも可能です。外壁で使われている金属部分にサビが発生している場合、塗料の寿命を迎え、防水機能が失われていると判断できます。そのままサビを放置してしまうと、建物自体の寿命を縮めてしまう可能性もあるので、早めに専門業者のメンテナンスを受ける必要があります。

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外壁塗装の耐用年数を延ばすコツ

外壁塗装の一般的な耐用年数の目安は約10年〜20年ですが、適切に手入れやメンテナンスを行えば、それ以上の年数使い続けることも可能です。ここでは外壁塗装の耐用年数を延ばすコツについてご紹介します。

  • グレードの高い塗料を選ぶ
  • 優良な外壁塗装業者を選ぶ
  • 定期的に外壁を掃除する

一つひとつ詳しく解説しましょう。

グレードの高い塗料を選ぶ

外壁塗装の耐用年数を延ばし、次のメンテナンスまでの期間を長くするためには、グレードの高い塗料を使用するのが効果的です。外壁塗装で使われる塗料の中でもグレードが高い「フッ素塗料」などを選ぶことにより、初期費用はかかりますが次の塗り替えまでの期間を長くすることができます。

外壁塗装の工事では使用する塗料の費用以外にも、職人の方が安全に作業するための「足場」を組み立てる費用が発生します。足場の費用は外壁塗装を依頼するたびに発生するので、5年ごとに外壁塗装を依頼した場合と、10年ごとに外壁塗装を依頼した場合とでは、単純に足場代に2倍の差が生まれることになるのです。

そのため塗料の耐用年数を延ばすだけではなく、外壁塗装にかかる長期的なコストを抑える意味でもグレードの高い塗料を選ぶのが効果的です。

優良な外壁塗装業者を選ぶ

外壁塗装の耐用年数を延ばすためには、施工不良を起こすことなく、丁寧に施工してくれる塗装業者を選ぶことも大切です。外壁塗装では、下塗り・中塗り・上塗りと3回の塗装工程があります。しかし手抜き工事を行う悪徳業者の場合、3回塗りの工程を2回に減らし、塗料代を節約しようとするケースがあるのです。

こうした手抜き工事をされてしまえば、塗料が本来の役目を果たすことができず、耐用年数が短くなるばかりか外壁材へのダメージも増えてしまいます。

外壁塗装を安心して依頼できる業者を選ぶためには、複数の業者から同じ条件で見積もりを取る「相見積もり」を利用するのがおすすめです。相見積もりによって見積もり金額を比較し、割安な業者を見つけることも可能なほか、営業担当者の対応を見て信頼できる相手かどうかを判断することにも役立つからです。

決して1社の見積もりや訪問業者の見積もりで即決してしまうことなく、複数の業者の見積もりを比べながら依頼する業者を決めましょう。

定期的に外壁を掃除する

外壁塗装の耐用年数を延ばすために、定期的に外壁を掃除するのも効果的です。こまめな手入れによってカビ・コケが発生するのを防ぐことで、塗料の寿命を延ばすことができます。定期的に掃除することで、常に外壁の劣化状況をチェックすることもできるので、劣化サインが現れた時にすぐ専門業者に連絡できるメリットもあります。

外壁の劣化を早期発見できれば、損傷箇所が小さいうちに補修を行い、補修費用を安く抑えることも可能です。そのため自宅の掃除の際には、紫外線や風雨によるダメージを最も受けやすい外壁も、丁寧に手入れすることをおすすめします。

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外壁塗装の法定耐用年数と税務上の扱いについて

自宅を事務所として使っている場合や賃貸併用住宅として貸し出している場合などは、外壁塗装の費用が経費になるのか、減価償却できるなら法定耐用年数は何年なのか気になることもあるでしょう。ここでは自宅を事業にも使っている場合に外壁塗装を依頼した時の、税務上の扱いについて解説します。

なお、自宅にプライベートな生活のために住んでいる場合には、ここで取り上げる法定耐用年数や税務上の扱いは関係ありませんのでご安心ください。

「修繕費」と「資本的支出」の違い

外壁塗装で発生した費用は、全額を経費として計上できるわけではなく、「修繕費」または「資本的支出」のいずれかと判断されて、それぞれの税務処理を行います。修繕費と判断される場合には、工事を行った時に全額を経費として計上できます。一方で資本的支出であると判断された場合には、国税庁が定める法定耐用年数をもとに、一定の金額で毎年減価償却する必要があります。

修繕費と判断される基準は、外壁や屋根などを補修・修理する場合です。資本的支出に分類されるのは、デザインの変更や塗料のグレードアップなど、建物の価値を高める工事を行った場合です。

原則として劣化した外壁を直すための外壁塗装費用は「修繕費」にあたりますが、塗料のグレードアップを行った場合などは「資本的支出」に分類されることもあるので、判断に迷う場合には最寄の税務署や税理士事務所などに相談すると良いでしょう。

外壁塗装の法定耐用年数は建物と同一

外壁塗装の費用が資本的支出と見なされる場合には、法定耐用年数に応じて減価償却する必要があります。しかし外壁塗装の塗料自体には、法定耐用年数が定められていません。そのため外壁塗装費用の減価償却で用いる法定耐用年数は、建物の法定耐用年数をそのまま使います。

たとえば木造住宅であれば22年、鉄筋鉄骨コンクリート造の住宅であれば47年が法定耐用年数です。詳しくは下記のページにて、建物の構造ごとの法定耐用年数の項目をチェックしてみてください。

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/pdf/2100_01.pdf

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まとめ

外壁塗装の耐用年数は、使用する塗料や外壁材との相性、施工を担当する業者の技術力などによって変動します。耐用年数を延ばして長期的に住み続けるためには、グレードの高い塗料を使ったり、定期的に外壁を掃除したりするのが有効です。

また、外壁塗装の寿命を迎えると、チョーキング現象やひび割れ・はがれといった劣化症状が発生することがあります。外壁の塗り替えを依頼する時には、年数だけではなく外壁の状態もチェックすることを忘れないようにしてください。本記事で解説してきた耐用年数を目安に、自宅の外壁の塗り替えを検討してみましょう。

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