外壁工事をするときに「費用をなるべく安く抑えたい」と考える人は多いでしょう。しかし、外壁材にはさまざまな種類があるため、どの種類が安いのかわからず困ってしまいますよね。
そこで本記事では、安い外壁材を紹介するとともに、種類別の単価を比較していきます。工事費用を安く抑える方法も紹介するので、外壁リフォームを検討している方は参考にしてみてください。
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外壁材で安い種類7選
住宅に使用される外壁材には主に7種類あります。種類別の価格相場は以下のとおりです。
外壁材 | 単価/㎡ |
窯業系サイディング | 3,500~5,000円 |
金属系サイディング | 4,000~6,000円 |
木質系サイディング | 6,000~8,000円 |
樹脂系サイディング | 6,000~9,000円 |
モルタル | 1,500~4,000円 |
ALCパネル | 7,000~15,000円 |
タイル | 7,000~9,000円 |
単価相場を比較すると、モルタルと窯業系サイディングが安いという結果になりました。
しかし、実際の価格はメーカーや業者によって異なるので、あくまで目安として参考にしてください。
窯業系サイディング
窯業系サイディングは現在の主流の外壁材で、1㎡あたりの単価は3,500~5,000円です。
サイディングには窯業系、金属系、樹脂系、木質系の主に4つの製品があり、窯業系はセメント質と繊維質などの原料を板状に形成したものです。工場での大量生産が可能なため、コストを抑えやすく、品質が安定しているのが長所です。
デザインのバリエーションも豊富で、和風にも洋風にも対応できることから、国内の多くの戸建て住宅の外壁で使用されています。
関連記事:窯業系サイディングとは?種類やおすすめのケース、価格の相場を紹介
金属系サイディング
金属サイディングは、断熱材の表面に金属メッキを施した外壁材で、1㎡あたりの単価は4,000~6,000円です。窯業系サイディングと同様に工場で一貫製造されるため、品質も安定しています。
アルミニウムやアルミニウムなどの金属を使用しており、軽量かつ頑丈で、防水性に優れています。重厚感のスタイリッシュなデザインが特徴で、丈夫な素材のため、メンテナンス周期も10~15年と比較的長めです。塗装仕上げが不要のため、工期を短縮できるのもメリットです。
関連記事:金属サイディングのメリット・デメリットとは?後悔しない業者選びのコツも解説
木質系サイディング
木質系サイディングは、天然の木材を使用した環境と人に優しい外壁材です。単価相場は1㎡あたり6,000~8,000円で、木材ならではの温かみのある風合いが魅力です。
デザイン性だけでなく断熱性にも優れており、現在は不燃処理を施して、防火性や耐火性を備えた木質系サイディングも増えています。
木材ならではの雰囲気を出したい場合におすすめですが、木材は水分を含むと腐食や変色をするため、定期的なメンテナンスが必要です。塗り替えなどのメンテナンス費用も考えたうえで、施工を検討しましょう。
関連記事:木質系サイディングの種類・価格は?メンテナンス頻度やおすすめメーカーを紹介
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは塩化ビニル樹脂を使用した外壁材で、1㎡あたりの単価は6,000~9,000円です。
窯業系サイディングの約10分の1という軽さが魅力で、耐久性や耐候性に優れており、寒さや酸性雨などの過酷な環境でも適応できます。さびにくく色あせしにくいのも魅力で、北米では約50%という高いシェア率を誇ります。
しかし、耐火性能がなくカラーバリエーションが少ないといったデメリットがあり、それが国内で普及しない理由だとされています。
関連記事:樹脂系サイディングの塗装で後悔しない!価格や種類、メーカーを比較解説
モルタル
モルタルは、砂とセメントと水を混ぜ合わせた材料を使用し、職人による手作業で塗装する外壁材です。左官業者の手作業によって模様付けができるため、デザインの自由度が高く、個性的な外壁を演出できます。
単価相場は1㎡あたり1,500~4,000円で、他の外壁材と比較すると安いですが、定期的なメンテナンスが必要です。モルタルはひび割れに弱く、ひびから雨水が浸入すると雨漏りや構造部分の腐食が発生する危険性があります。
補修などのメンテナンス費用も含めて、トータルコストを算出してから施工を検討しましょう。
関連記事:モルタル外壁の特徴・メリットを解説!メンテナンスが必要な劣化症状とは
ALCパネル
ALCパネルは、気泡を内部に入れたコンクリート素材の外壁材です。1㎡あたりの単価は7,000~15,000円となっており、初期費用が高いのが難点ですが、耐用年数60年以上という耐久性の高さが魅力です。
無数の気泡によって軽量化されているため、建物に負担がかからず、耐震性や耐火性にも優れています。また断熱性も高く、外気の気温の変化を抑えるため、一年を通じて快適に過ごせます。
ただし防水性は低いので、塗装仕上げには防水機能のある耐久性の高い塗料を使用しましょう。
関連記事:ALCパネルとは?外壁材に用いるメリット・デメリットと費用相場を解説
タイル
タイルは、粉砕された粘土や石材を板状にして焼き固めた外壁材です。単価相場は1㎡あたり7,000~9,000円で比較的高いですが、その分耐久性に優れるメリットがあります。
頑丈でひび割れが起きにくく、紫外線や雨の影響を受けにくいため、正しく施工すれば20~30年以上の耐久性を発揮します。汚れや傷がつきにくく、メンテナンス費用を抑えやすいのもメリットです。
タイルの接着部分の剥がれにさえ注意すれば、補修コストを抑えて長く使用できるでしょう。
関連記事:外壁タイルの特徴とメリット・デメリットを解説!種類・サイズの選び方も
安い重視で外壁材を選ぶときの注意点
外壁材を選ぶときに価格だけで決めるのは危険です。安さ重視で選ぶと、以下のようなリスクが発生しやすくなります。
- 機能性が低い
- メンテナンス費用がかかる
- 悪徳業者に騙されやすい
施工後に後悔しないためにも、事前に注意点をしっかり確認しておきましょう。
機能性が低い
安い外壁材は初期費用が安い分、機能性が低いというデメリットがあります。断熱性や遮音性、耐久性などの機能が低いと、暮らしの快適性が損なわれます。
「価格が安ければ良い」「デザイン重視で機能性は求めない」などと考えていると、施工後に後悔するかもしれません。
外壁材は価格や見た目も大事ですが、機能性も重要です。住んでいる地域の気候によって求められる機能性も異なるので、業者とよく相談して外壁材を選びましょう。
メンテナンス費用がかかる
安い外壁材は機能性が低いため、補修などのメンテナンス費用がかかります。すぐに劣化するため、定期的に補修工事をしなければならず、そのたびに費用がかかってしまいます。
補修工事をせずにいると美観が損なわれるだけでなく、雨漏りが発生したり腐食が進んだりして建物全体が劣化する原因になるので注意が必要です。
初期費用は安くても、長い目で見ればコストパフォーマンスはあまり良くありません。外壁工事をするときは、メンテナンス費用を含めたトータルコストを算出し、最もお得な外壁材を選ぶことをおすすめします。
関連記事:外壁リフォーム3種類の費用相場!一軒家に最適なメンテナンスの選び方を解説
悪徳業者に騙されやすい
悪徳業者は費用の安さを売りに契約を急かすことが多い傾向にあります。一見するとお得に見えても、実際に依頼すると施工が雑で補修工事が必要になったり、高額な追加費用を請求されたりして損するケースが多いです。
価格の安さだけで選ぶと、悪徳業者に騙されやすいので注意が必要です。業者を選ぶときは、豊富な施工実績があるか、口コミは良好か、あとから追加料金を請求されないか、といった点を確認して信頼できる業者を選びましょう。
関連記事:外壁塗装の悪徳業者を見分ける4つのチェックポイント
外壁工事の費用を安く抑える方法
外壁工事の費用を安く抑えたいなら、外壁材以外にも注目すべきポイントがあります。施工するタイミングや業者選びを工夫すれば、外壁材が高くても、工事全体の費用を安く抑えることが可能です。
低予算で工事を済ませたい方は、工事費用を安く抑える方法をチェックしておきましょう。
関連記事:外壁塗装を安く依頼する12のコツ!費用相場よりも割安に工事するには
閑散期に施工する
外壁工事の依頼が減る閑散期は、割引などのお得なキャンペーンを実施している業者が多いため、工事費用を安く抑えられます。
外壁工事は気候の安定している春や秋に施工するのがベストですが、この期間は業者にとって繁忙期になります。注文が殺到するため、価格交渉をしても応じてもらえる可能性は低いです。
一方、気温が低い時期や台風が来るシーズンは注文が少ないため、業者が価格交渉に応じる可能性が高く、費用を抑えやすくなります。
関連記事:外壁塗装に適した時期とは?季節ごとのメリットと塗り替え周期も解説
DIYで施工する
業者に依頼せずにDIYで施工すれば、工事にかかる人件費などのコストを大幅に抑えられます。
しかし、自分で施工する際には道具を揃えなければならず、手間と時間がかかります。外壁材の工事は、専用道具や技術、知識を持っている職人でなければ難しいです。
また素人による不適切な施工は、外壁の劣化を早める原因にもなります。不十分な施工によって外壁材が劣化したり不具合が発生したりすると、不要であったはずの補修工事やリフォームが必要となり、追加コストが発生する場合があります。
トータルコストが高くなる可能性もあるので、無理にDIYで施工しようとせずに、専門業者へ依頼しましょう。
関連記事:外壁塗装をDIYする方法とは?業者に依頼した方が良いケースや注意点を解説
相見積もりをする
悪徳業者を避けるために、必ず相見積もりを取りましょう。複数の業者に同じ工事条件で見積もりを依頼し、価格やサービス内容を比較すれば、費用相場の見極めができ、正しい判断が可能になります。
相見積もりをすることで、スタッフの対応も比較できるため、より信頼できる相手を選びやすいメリットもあります。外壁材の施工実績やアフターフォローの有無なども比較して、優良な業者に施工を依頼しましょう。
関連記事:外壁塗装では相見積もりが不可欠!費用を抑えて信頼できる業者を選ぶためのポイント
安い外壁材を選ぶときは業者選びにこだわろう
住宅に使用される外壁材には主に7種類あり、種類によって単価相場は大きく異なります。安い外壁材を選べば初期費用を安く抑えられますが、機能性が低いため、メンテナンス費用がかかりやすいデメリットがあります。
外壁工事の費用を抑えたいなら、業者選びにこだわりましょう。相見積もりをして各業者の施工費用を比較すれば、割安な業者を見つけられます。
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