2024-06-19 11:13:42 更新

金属サイディングのメリット・デメリットとは?後悔しない業者選びのコツも解説

金属サイディングのメリット・デメリットとは?後悔しない業者選びのコツも解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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金属サイディングは、主にガルバリウム鋼板と呼ばれる素材を使った外壁材で、軽量かつ耐久性が高く、メンテナンス性に優れることから急速にシェアを拡大しつつあります。従来の窯業系サイディングからの張り替え工事や外壁カバー工法を選ぶケースも多く、費用相場や寿命、デメリットについて気になる方も多いでしょう。

そこで今回の記事では、金属サイディングの外壁材としての特徴・メリット・デメリットや、費用相場・耐用年数のほか、金属サイディングの施工で後悔しないための業者選びのコツについてもご紹介します。

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金属サイディングとは?

金属サイディングの費用相場・耐用年数

金属サイディングのメリット

金属サイディングのデメリット

金属サイディングの施工で後悔しない業者選びのコツ

まとめ

金属サイディングとは?

金属サイディングは、金属製の素材を使ったサイディングボードのことを指し、大判のパネルを外壁に取り付けて施工する外壁材です。主に「ガルバリウム鋼板」と呼ばれる鉄板を使用した商品が多く、新築住宅はもちろん、外壁の張り替え工事やカバー工法の際にも使われるケースが多くなっています。

ガルバリウム鋼板を素材とした外壁材が主流

金属サイディングの素材として代表的なのは、ガルバリウム鋼板・SGL鋼板やアルミニウム合金(アルミサイディング)などです。古い住宅では、トタンが使用されているケースもあります。

従来のトタン外壁と比べると、ガルバリウム鋼板は耐食性に優れているためサビに強く、長ければ40年以上使い続けられる耐久性を持ちます。加工技術の向上によってデザインにも豊富な選択肢があり、美観を重視する方にも選ばれる外壁材です。

関連記事:外壁材の種類はどれがおすすめ?サイディングの特徴や費用相場とともに解説

新築に加えカバー工法でも人気

金属サイディングは、従来の窯業系サイディングと比べてデザイン性が劣り費用相場もやや高めであることから、新築の分譲住宅ではまだ普及していません。一方で注文住宅では、コストパフォーマンスの高さから金属サイディングを選ぶ方が増加しています。

また、金属サイディングは外壁材の中で最も軽量な部類で、外壁材の重さが重要になるカバー工法でも使われる外壁材です。カバー工法は、古い外壁材の上から新しい外壁材を重ねることで耐久性を高めるリフォームであり、費用や工期を抑えられることから外壁工事の中でも高い人気を集めています。

関連記事:外壁カバー工法にかかる費用相場とは?外壁塗装・張り替え工事との違いを解説

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金属サイディングの費用相場・耐用年数

金属サイディングの費用相場は、外壁材の中ではやや安価な部類です。モルタル外壁や窯業系サイディングと比べると少し高額になりますが、耐用年数が長くメンテナンス性にも優れているため、長期的なメンテナンス費用を考慮するとコストパフォーマンスに優れる外壁材でもあります。

ここでは金属サイディングの費用相場や耐用年数について詳しくご紹介します。

カバー工法の費用相場は150万円〜250万円が目安

金属サイディングをカバー工法で使用した場合の費用相場は、約30坪の2階建ての住宅の場合で、150万円〜250万円が目安です。選ぶ金属サイディングの種類によっては200万円を超えるケースもありますが、200万円前後の予算を見積もっておくと良いでしょう。

上記の費用相場には、金属サイディングの材料費に加えて、外壁工事に欠かせない足場代や諸経費なども含まれます。なお、カバー工法ではなく張り替え工事を実施する場合、古い外壁材撤去・処分費用として約100万円が上乗せとなるケースが多いです。

交換が必要な耐用年数は約30年

金属サイディングは、将来的にカバー工法や張り替え工事が必要となる耐用年数の目安として、約30年が目安となっています。より耐久性に優れたガルバリウム鋼板やSGL鋼板の場合には、40年以上使い続けられるケースもあります。

ただし、外壁塗装やサビの手入れといったメンテナンスを怠ってしまうと、外壁材の劣化が進み、寿命が縮んでしまう可能性も高まります。金属サイディングではサビに強い素材が使われていますが、完全なメンテナンスフリーの外壁材ではないので、こまめな点検や手入れを欠かさないようにしましょう。

関連記事:外壁塗装の耐用年数は10〜20年が限度!寿命を延ばすコツや劣化症状を解説

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金属サイディングのメリット

住宅に使われる外壁材として、安価な窯業系サイディングや独特の風合いを楽しめるモルタル外壁などの種類がありますが、その中でも金属サイディングを選ぶメリットとして次の3つが挙げられます。

  • 断熱性に優れる
  • 軽量で建物への負担が少ない
  • メンテナンス性が高い

一つひとつ順番にご紹介しましょう。

断熱性に優れる

外壁に使われる金属サイディングは、熱伝導率の高い鉄板の弱点を補うため、芯材に断熱材が使用されています。そのため窯業系サイディングやモルタル外壁と比較して、断熱性が非常に高いメリットがあります。その断熱性能は、窯業系サイディングの約5倍とされており、外壁リフォームによって室内の暖かさ・涼しさを実感できるケースも多いです。

また、外壁が二重構造になるカバー工法を実施する場合、金属サイディングの断熱性に加えて、外壁の間に空気の層が生まれることによる断熱効果も合わさり、非常に高い断熱性を実現できます。

軽量で建物への負担が少ない

金属サイディングは薄い金属製の鉄板でできた素材なので、外壁材自体が非常に軽量で、建物への負担がかかりにくいメリットがあります。重い外壁材を使用すると、地震の際に家の重心が安定せず、耐震性が低下してしまう可能性があります。

しかし外壁材の中でも最も軽量な部類に入る金属サイディングであれば、建物の耐震性を損なうことなく外壁リフォームが可能です。

メンテナンス性が高い

金属サイディングは窯業系サイディングやモルタル外壁などと比較して、経年劣化による色褪せがほとんど発生せず、シーリングを打つ箇所も少ないので、メンテナンス性に優れるメリットもあります。

完全なメンテナンスフリーとまではいきませんが、外壁材のひび割れなどで補修が必要になるケースが少なく、長期的なメンテナンス費用を節約することが可能です。

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金属サイディングのデメリット

一方で金属サイディングを使用するデメリットには、次の3つが挙げられます。

  • 窯業系サイディングと比べて価格が割高
  • 周辺環境によってはサビが発生しやすい
  • 選べるデザイン・カラーが限られる

それぞれの注意点とともにご紹介します。

窯業系サイディングと比べて価格が割高

金属サイディングは、安価でデザインが豊富な窯業系サイディングと比べると、やや割高な価格となっています。モルタル外壁やタイル外壁と比べると安価な外壁材ですが、なるべくリフォーム費用を抑えたい方には不向きかもしれません。

しかしメンテナンス性に優れて将来のリフォーム費用を抑えることができるので、長期的に見れば予算の節約になるケースも多いでしょう。

関連記事:窯業系サイディングとは?種類やおすすめのケース、価格の相場を紹介

周辺環境によってはサビが発生しやすい

金属サイディングを使用する家の周辺環境によっては、サビが発生しやすく、劣化が早まる可能性があります。塩害の恐れがある沿岸部や、工場からの排気ガスが発生する工業地帯の場合、金属サイディングのサビが進んで寿命が短くなることがあります。

こうした条件に当てはまる立地条件の場合、窯業系サイディングや樹脂系サイディングなどの別の外壁材を選択すると良いでしょう。

選べるデザイン・カラーが限られる

金属サイディングは窯業系サイディングと比べると、選べる外壁のデザイン・カラーが限られるというデメリットもあります。近年では加工技術が向上し、金属サイディングであっても木目調のシートが貼り付けられた商品など、金属特有の冷たい印象を受けない外壁材も選べるようになっています。

しかし施工業者の扱う商品によっては、思い通りのデザインが選べない可能性も高いため、デザイン性を重視する場合には窯業系サイディングなどを選ぶことをおすすめします。

関連記事:外壁塗装の色選びで後悔しないためのコツ!人気のおすすめカラーを解説

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金属サイディングの施工で後悔しない業者選びのコツ

最後に、新築や外壁リフォームの際に、金属サイディングの施工で後悔しないための業者選びのコツもご紹介しましょう。

  • 相見積もりを取って比較しながら依頼する
  • 板金工事を専門とする業者を選ぶ
  • 工事保証・アフターサポートの内容を確認しておく

上記3つのポイントについて、順番に解説します。

相見積もりを取って比較しながら依頼する

金属サイディングの施工に限らず、外壁工事を依頼する時には必ず複数の業者から「相見積もり」を取ることをおすすめします。相見積もりは、工事の希望条件をすべて揃えた上で複数の業者に見積もりを依頼することを言います。使用する外壁材や工事内容を統一しておくことにより、費用内訳を比較しやすくなるメリットがあります。

また、事前に相見積もりであることを業者側に伝えておくことで、無理な売り込みを防ぎ、比較・検討する時間を確保できるメリットもあります。ただし相見積もりの結果、今回は断ることになった業者に対しては、早めに連絡を入れるのがマナーです。

関連記事:外壁塗装では相見積もりが不可欠!費用を抑えて信頼できる業者を選ぶためのポイント

板金工事を専門とする業者を選ぶ

金属サイディングの施工を安心して依頼できる業者を選ぶためには、板金工事を専門とする業者を探すのがコツです。外壁工事は使用する外壁材によって求められる技術が異なり、窯業系サイディングやモルタル外壁を得意とする業者が、金属サイディングの施工も得意であるとは限りません。

金属サイディングの扱いに不慣れな業者に依頼してしまうと、施工不良を起こして外壁の寿命を縮める結果にもなりかねません。金属サイディングの施工は、原則として板金工事を専門とする業者が対応しているので、会社ホームページなどで過去の施工実績を確認してから依頼するようにしましょう。

関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは

工事保証・アフターサポートの内容を確認しておく

金属サイディングの施工で後悔しないためには、業者が用意している工事保証やアフターサポートの内容を確認しておくことも大切です。メーカー保証やリフォーム保証が充実しており、施工後の無料点検などが受けられる業者を選ぶことで、万が一の際にも安心してリフォームを依頼することができます。

そのため業者の見積もりの際には、見積書の金額だけではなく、工事保証やアフターサポートも確認しておくと良いでしょう。

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まとめ

金属サイディングは、ガルバリウム鋼板などを使用した外壁材で、サビに強く耐久性が高いことに加え、メンテナンス性にも優れたコストパフォーマンスの高いサイディングです。カバー工法で金属サイディングを使用した場合の費用相場は150万円〜250万円程度、耐用年数は約30年が目安となっています。

ただし金属サイディングは、窯業系サイディングと比べるとやや高価なので、最安値を求める方には向きません。立地条件によってはサビが発生しやすいので注意が必要なほか、デザイン性を重視して外壁材を選びたい方にも不向きです。

また、金属サイディングの施工不良を起こして寿命を縮めてしまわないためにも、外壁リフォームの際には相見積もりを活用して、信頼できる業者を見極めてから依頼するようにしましょう。

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