外壁塗装を業者に依頼するときは、単価の出し方を事前に把握しておく必要があります。単価の出し方を知っておけば、業者から提示された見積もりの価格が高いか安いかを見極めやすくなり、優良な業者を選定する際に役立ちます。
この記事では、外壁塗装の単価の出し方や計算方法を解説します。塗装費用の内訳や適正な単価を見極める方法なども紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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外壁塗装の単価の出し方
外壁塗装の単価は、正確に出す方法と推測で出す方法があります。推測で出す方法は実際の数字と誤差がありますが、計算方法が簡単なため、おおよその目安を知りたいときに便利です。業者の見積もりを比較する際に役立つので、事前に把握しておきましょう。
塗装単価の計算方法
塗装面積1㎡あたりの単価は「費用合計÷塗装面積」で計算できます。塗装面積は「建坪数×3.3㎡×1.2」で推測できます。例えば、30坪の住宅の塗装面積は約119㎡となります。
ただし、塗装面積の出し方は簡易的な方法であり、実際はメジャーやレーザー測定器で計測して算出します。推測値とは誤差が出るので、あくまで目安にとどめておきましょう。
塗装面積の計算方法
外壁塗装の単価を出すには、正確な面積計算が欠かせません。塗装面積を計算する方法は、延べ床面積から割り出す方法と図面から割り出す方法、実測の主に3つの方法があります。
正確な数値を知りたいなら、実測や図面で算出した方が良いです。計算が面倒な場合は、坪数からおおよその塗装面積を把握できます。
20坪 | 約92㎡ |
30坪 | 約139㎡ |
40坪 | 約185㎡ |
50坪 | 約230㎡ |
60坪 | 約277㎡ |
上記の塗装面積はあくまで目安ですが、おおよその単価を把握する上で参考になります。
設計単価の確認方法
設計価格とは、1㎡あたりの基本的な塗装工事価格のことです。設計価格は、塗料費と人件費を含めた価格に設定されているため、設計価格と塗装面積がわかっていれば、掛け算でおおよその工事金額を算出できます。
設計価格は、各塗料メーカーのホームページなどで確認できます。施工会社の見積もりには、設計単価の約8割で提示されるケースが多いため、目安として参考になります。
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外壁塗装の単価相場・単価表
外壁塗装の費用を割り出すには、工事の内訳を把握しておく必要があります。塗装費用がどんな単価で構成されているかを把握することで、全体の塗装費用を割り出しやすくなります。ここでは、外壁塗装の単価相場を紹介します。
塗料代
外壁塗装の費用は、塗料代によって大きく変動します。どのグレードの塗料を選ぶかによって、全体の工事費用が大きく変わってきます。塗料の価格は、耐用年数が増えるにつれて上がる傾向があります。
塗料 | 価格(平米単価) | 耐用年数 |
アクリル塗料 | 1,000〜1,800円 | 3〜8年 |
ウレタン塗料 | 1,700〜2,500円 | 5〜10年 |
シリコン塗料 | 2,300〜3,500円 | 7〜15年 |
フッ素塗料 | 3,500〜5,000円 | 12〜20年 |
塗料は平米単価で出されるため、塗装面積によって価格が大きく変動します。耐用年数の少ない塗料を選べば価格も安くなりますが、メンテナンスのサイクルが早まるため、長期的に見るとコストパフォーマンスはよくありません。そのため、施工後のメンテナンス費用も含めた上で、適切な塗料を選定する必要があります。
関連記事:外壁塗装の塗料4種類の選び方を解説!相場・耐用年数から最適な塗料を選ぼう
人件費
人件費は、塗装工事費用の中で最も高い割合を占める費用です。施工期間が長くなる、または工事の難易度が上がるほど、人件費も高くなる傾向にあります。
人件費は、作業量の大きさ(人工)から計算する方法と、工程ごとに単価を決めて算出する方法があります。人工は職人1人が1日で終える作業量を表しており、1人工当たりの単価は15,000円〜20,000円が相場です。
工程それぞれの単価を計算する場合、工程によって細かく単価がわかれています。算出する際に手間がかかりますが、詳細な工事費用の内訳を確認できるため、業者の体質を判断する上で役立ちます。
足場代
外壁塗装では高所作業が必要になるため、足場の設置が欠かせません。平屋でも地面から届かない箇所があるため、必ず足場代が発生します。足場代は、建物の外周によって費用を算出できます。一般的な30坪の住宅だと、15万円前後が相場です。
足場作業をする際は国家資格保有者を置かなければいけないため、無料にはできません。施工が終わるまで必要になるため、足場代は材料費とほとんど変わりません。足場代を無料にしている業者は、悪徳業者である可能性が高いので依頼は避けた方が無難です。
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関連記事:足場費用の相場はいくら?外壁・屋根リフォームに必要な足場代の適正価格
外壁塗装の単価の出し方で注意すべきポイント
単価を計算をする際は、値引きや追加請求などに注意が必要です。単価の設定は業者によって設定が異なりますが、トラブルになりやすい単価計算を把握しておくと、業者選定をする際に役立ちます。
悪徳業者に依頼すると大幅値引きされるケースがある
大幅値引き自体は悪いものではありませんが、値引きする理由が問題です。 閑散期で依頼を増やすために値引きをしているのであれば、利用者は安く工事できるため悪いことではありません。しかし、手抜き工事によって大幅値引きをしている場合は、仕上がりの品質に影響が出るため注意が必要です。
塗装業者の中には、大幅値引きをして客を寄せ付ける悪徳業者が存在します。悪徳業者に依頼すると、塗料を薄めたり工程を省いたりして値引きをされる可能性があります。相場よりも極端に安い価格を提示してくる業者は、悪徳業者である可能性があるため注意が必要です。
関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは
契約後に追加費用を請求される場合がある
業者から提示された見積もり価格に納得して契約しても、契約後に追加費用を請求される可能性があります。「塗料が足りなくなった」などと、なにかと理由をつけて追加費用を請求する業者は、経験が浅い証拠です。しっかりとした優良業者であれば、塗料が足りなくなることを想定して契約しています。経験が足りない塗装業者や悪徳業者と契約すると、契約後に追加費用を請求されてトラブルが起きやすいので注意が必要です。
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関連記事:外壁塗装の詐欺でよくある手口とは?訪問営業で騙されないための対策
外壁塗装の適性単価を見極める方法
塗装工事を業者に依頼するときは、見積もりに記載された単価が適正かどうかを見極める必要があります。単価の見極め方がわかれば、予算オーバーの防止に役立ちます。ここでは、業者の見積もりから単価を見極める方法を紹介します。
相見積もりをして各業者の単価を比較する
適性単価を見極めるには、複数業者の相見積もりが欠かせません。単価は塗装面積に応じて計算するので、工事項目や施工面積を見積もりで確認して、他の業者と比較することが大切です。
2〜3社の業者から見積もりを取り、各社の単価を比較検討することで、適正価格を見極められます。単価だけでなく、全体の工事費用を比較することで相場がわかり、極端に安い業者や高い業者に依頼するリスクを回避できます。
関連記事:外壁塗装では相見積もりが不可欠!費用を抑えて信頼できる業者を選ぶためのポイント
「一式」で表記する業者には依頼しない
見積書に「一式」と表記する業者は、細かな作業内容や工程がわかりにくく、金額をごまかしている可能性もあるため注意が必要です。「一式」という表記では、各部材の数量や種類などを確認できず、工事内容に問題があったときに確認できない可能性があります。
見積書の書き方に法律の定めはないため、「一式」と記載しても違法ではありませんが、信頼性に欠けます。曖昧な表記はトラブルに発展しやすいため、明確な記載のない見積もりを提示する業者への依頼は避けた方が無難です。
塗料の選定に注意する
安い塗料を選定すれば全体の工事費用を抑えられますが、安価な塗料だと品質に影響するため注意が必要です。塗料の品質は塗装の仕上がりに直結します。耐久性や防水性、遮熱性などの機能性や耐用年数に直接影響が出るため、塗料のグレードを大きく下げるのは危険です。
低価格でも品質の低い塗料を選べば、長期的なコストパフォーマンスが悪くなります。価格だけでなく品質も大きく異なるため、安価な塗料よりも品質の良い塗料を選ぶことが重要です。
施工実績と保証内容を確認する
業者に見積もりを依頼するときは、保証内容や保証期間を記載してもらいましょう。塗装工事は工事完了後に施工不良が発生する場合があるので、保証があるかどうかは重要なポイントです。保証やアフターフォローのない業者を選んでしまうと、施工不良があったときに自費で対応しなければなりません。
保証内容を確認するときは、保証期間だけでなく保証の対象範囲も確認しましょう。「工事保証10年」と記載されていても、劣化の症状によっては保証の対象外になる場合があります。保証の対象範囲は、契約前に担当者に詳しく説明してもらいましょう。また、施工後の定期点検など、アフターフォローのある業者であれば安心です。過去の施工実績なども確認して、信頼できる業者に依頼しましょう。
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関連記事:外壁塗装の保証とは|保証の種類と対象を知ってトラブルを避ける
外壁塗装の単価の出し方を知り業者選びに活かそう
外壁塗装の費用は塗装代・人件費・足場代によって構成されており、値引きや追加請求などによって単価も異なります。適正単価を見極めるには、複数の業者に見積もりを依頼して、工事費用を比較することが大事です。一式という表記で金額や工事の詳細をごまかす業者は、あとでトラブルが起きやすいため注意が必要です。工事の金額だけでなく、保証内容やアフターフォローなども比較して、信頼できる業者に工事を依頼しましょう。
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