2025-01-09 07:59:29 更新

ファインウレタンU100とは?価格や種類、デメリットやおすすめの人を解説

ファインウレタンU100とは?価格や種類、デメリットやおすすめの人を解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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「ファインウレタンU100」とは、国内外問わず広く事業を展開している大手塗料メーカー「日本ペイント株式会社」が製造・販売しているウレタン塗料です。

低コストかつ高機能で、様々な場所で使用できることから、業界で知らない人はいないほどの知名度を誇っていますが、実際にどのような塗料なのか知らない方も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、ファインウレタンU100の特徴やメリット・デメリット、同シリーズ4種類の違いなどを詳しく解説しています。

どのような場合におすすめなのか、という点についても紹介していますので、ファインウレタンU100での塗装を検討している方はぜひ最後までご覧ください。

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おすすめ記事:外壁塗装の塗料4種類の選び方を解説!相場・耐用年数から最適な塗料を選ぼう

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外壁塗料「ファインウレタンU100」とは?

ファインウレタンU100を使用するメリット・デメリット

ファインウレタンU100シリーズ4種類の違い

ファインウレタンU100はどんなケースにおすすめ?

ファインウレタン100は低コストかつ幅広い場所で使える万能塗料

外壁塗料「ファインウレタンU100」とは?

製品名 ファインウレタンU100(ターペン可溶2液形ポリウレタン樹脂塗料)
メーカー 日本ペイント株式会社
耐用年数 7〜10年
施工単価 1,700~2,700円/㎡
主な機能性 高耐候性/防藻・防カビ性/透湿性/ホルムアルデヒド放散

「ファインウレタンU100」とは、国内を代表する大手塗料メーカー「日本ペイント株式会社」が製造・販売しているウレタン塗料です。

メーカーの信頼性はもちろん、塗料としての質も非常に高いため、おすすめのウレタン塗料と言えば真っ先に名前が挙げられるほどの人気と知名度を誇ります。

以下からは、価格・耐用年数や色見本など、ファインウレタンU100の基礎知識についてさらに詳しく見ていきましょう。

関連記事:ウレタン塗料とは?メリット・デメリットと費用相場を解説

ファインウレタンU100の価格・耐用年数

ファインウレタンU100の価格・耐用年数を、外壁塗装の一般的な塗料5種と比較すると以下のように異なります。

塗料の種類 耐用年数 施工単価
ファインウレタン 7〜10年 1,700~2,700円/㎡
アクリル塗料 3〜8年 1,000〜1,800円/㎡
ウレタン塗料 5〜10年 1,700〜2,200円/㎡
シリコン塗料 8〜15年 2,000〜3,500円/㎡
フッ素塗料 15〜20年 3,500〜5,000円/㎡
無機塗料 20〜25年 4,500〜5,500円/㎡

価格・耐久性ともに一般的なウレタン塗料よりもやや高くなっており、ウレタン塗料の中では、非常に高品質な製品と言えるでしょう。

ただし、高すぎない値段ながらも耐用年数8〜15年と長持ちする「シリコン塗料」と比べると、コストパフォーマンスでやや見劣りします。

ウレタン塗料としては質の高いファインウレタンU100でも、10年未満で塗り替えになる可能性が高いため、外壁や屋根などの劣化が激しい部分の塗装にはあまり向いていません。

ファインウレタンU100の色見本・つや

ファインウレタンU100では、以下49色の基本カラーが用意されています。

出典:https://www.paint-city.com/item_detail/30149/

また、塗装表面のつやは、光沢の加減によって以下の4種類から選択できます。

  • つや有り
  • 7分つや有り
  • 5分つや有り
  • 3分つや有り

塗装の色・つやは、自宅の雰囲気に大きく影響する要素の1つです。自分の好みに合った組み合わせを見つけて、長く住む家をお気に入りの外観に仕上げましょう。

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ファインウレタンU100を使用するメリット・デメリット

ここでは、塗装工事にファインウレタンU100を利用するメリットやデメリットを解説します。

  • ファインウレタンU100を使用するメリット
  • ファインウレタンU100を使用するデメリット

良い点だけでなく悪い点もしっかりと理解して、後悔のない塗装ができるようにしましょう。

ファインウレタンU100を使用するメリット

塗装工事にファインウレタンU100を使用するメリットは以下の3つです。

  • 塗装工事の費用を安く抑えられる
  • 専用の硬化剤で様々な機能を付加できる
  • 幅広い場所・用途での塗装に使える

ファインウレタンU100は、ウレタン塗料としてはトップクラスの品質を有していますが、塗料全体で見たグレードは高くないため、フッ素・無機塗料などの高級塗料と比べると塗装費用をかなり安く抑えられます。

また、専用の硬化剤や添加剤を混ぜることで、「低汚染性」「防錆性」「弾性」などといった様々な機能・性質を付加できるのも大きなメリットの1つです。

ウレタン特有の形状や素材を選ばず塗装できる特徴も相まって、モルタル・コンクリート外壁はもちろん、鉄部・木部・塩ビ部などの幅広い場所や用途で使用できます。

ファインウレタンU100を使用するデメリット

一方、ファインウレタンU100を使うデメリットとしては以下の2つが挙げられます。

  • 耐用年数が短くこまめなメンテナンスが必要
  • 紫外線による変色やひび割れ、汚れが目立ちやすい

ファインウレタンU100は、ウレタン塗料の中では耐久性が高いものの、シリコンやフッ素塗料などと比べると耐用年数が短くなっています。

常に紫外線にさらされている外壁や屋根に使用すると、頻繁なメンテナンスや再塗装が必要となり、余計な手間・コストがかかります。そのため、使用するなら劣化進行が比較的遅い日陰部分や、軒天・雨樋などの付帯部の塗装に使いましょう。

また、紫外線に弱く変色・ひび割れなどの劣化症状が生じやすい点や、汚れが目立ちやすい点も大きなデメリットとなります。ただし、専用の硬化剤を加えて「弾性」「低汚染性」などの機能を付加することで、塗膜の劣化や汚れはある程度防止可能です。

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ファインウレタンU100シリーズ4種類の違い

ファインウレタンU100には、ここまで紹介してきた2液型以外にも様々な種類が存在します。同シリーズを代表する以下4種の塗料について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

  • ファインウレタンU100(2液型)
  • 1液ファインウレタンU100
  • 水性ファインウレタンU100
  • ファインウレタンU100 木部用クリヤー

ファインウレタンU100(2液型)

製品名 ファインウレタンU100
性質 ターペン可溶2液形ポリウレタン樹脂塗料
主な機能性 高耐候性/防藻・防カビ性/透湿性/ホルムアルデヒド放散
つや つや有り/7分つや有り/5分つや有り/3分つや有り
適用下地 コンクリート/モルタル/ALCパネル/金属・鉄部/木部/FRP/硬質塩ビ部/カラー鋼板など
適用下塗り塗料 ニッペパーフェクトフィラー/ニッペパーフェクトサーフ/ニッペパーフェクトプライマーなど

出典:「ファインウレタンU100」公式カタログ

「ファインウレタンU100」は、硬化剤を混ぜて使用する「2液型」のウレタン塗料です。

シリーズの中ではもっともスタンダードな製品となっており、モルタル・コンクリート外壁や鉄部・木部など、幅広い場所の塗装に使用できる汎用性の高さが魅力です。

そのままでも「高耐候性」「防藻・防カビ性」「透湿性」など機能を備えていますが、使用する硬化剤を替えることで、さらに以下のような機能・性質を付与できます。

【ファインウレタンU100の専用硬化剤】

  • 弾性硬化剤:「弾性」を付与し、地震や気温差によるひび割れを防ぐ。
  • 低汚染形硬化剤:「親水性」を付与し、雨と一緒に汚れが落ちやすくなる。
  • 防錆形硬化剤:「防錆性」を付与し、金属・鉄部に発生するサビを抑制する。

1液ファインウレタンU100

製品名 1液ファインウレタンU100
性質 ターペン可溶1液反応硬化形ウレタン樹脂塗料
主な機能性 低汚染性/高耐候性/防藻・防カビ性/透湿性/ホルムアルデヒド放散
つや つや有り/7分つや有り/5分つや有り/3分つや有り
適用下地 コンクリート/モルタル/ALCパネル/金属・鉄部/FRP/硬質塩ビ部など
適用下塗り塗料 ニッペファインパーフェクトシーラー/ニッペ1液ファインパーフェクトシーラー/ニッペパーフェクトプライマーなど

出典:「1液ファインウレタンU100」公式カタログ

「1液ファインウレタンU100」は、2液型のファインウレタンU100を硬化剤を混ぜずに塗装できる「1液型」のウレタン塗料です。

2液型の全機能に加えて「低汚染性」が最初から備わっており、専用の添加剤を混ぜることで、さらに以下のような機能・性質を与えられます。

【1液ファインウレタンU100の専用添加剤】

  • 弾性添加剤:「弾性」を付与し、地震や気温差によるひび割れを防ぐ。
  • フラットベース:専用のつや消し剤。添加することで塗膜のつやを調整可能。

水性ファインウレタンU100

製品名 水性ファインウレタンU100
性質 1液水性反応硬化形ウレタン樹脂塗料
主な機能性 防藻・防カビ性/透湿性/ホルムアルデヒド放散
つや つや有り/7分つや有り/5分つや有り/3分つや有り/つや消し
適用下地 コンクリート/モルタル/ALCパネル/石膏ボード/けい酸カルシウム板/鉄部など
適用下塗り塗料 パーフェクトフィラー/水性カチオンシーラー /1液ハイポンファインデクロ/水性ハイポンプライマーなど

出典:「水性ファインウレタンU100」公式カタログ

「水性ファインウレタンU100」は、水で希釈して使用する環境にやさしい水性塗料です。

油性塗料である従来のファインウレタンU100と比べると、耐久性にはやや劣るものの、塗装工事の際に発生するニオイを最小限に抑えられます。

近隣住民への影響や環境に配慮した塗料を使用したい方には、最適な塗料と言えるでしょう。

ファインウレタンU100 木部用クリヤー

製品名 ファインウレタンU100 木部用クリヤー
性質 ターペン可溶2液形ポリウレタン樹脂塗料クリヤー塗料
主な機能性 木部の防腐・防カビ・防虫性/変退色防止/ホルムアルデヒド放散
つや つや有り/5分つや有り/つや消し
適用下地 木部(スギ・ヒノキ・ラワン・米松など)
適用下塗り塗料 溶剤系外部用木材保護着色剤

出典:「ファインウレタンU100 木部用クリヤー」公式カタログ

「ファインウレタンU100 木部用クリヤー」は、木部専用の上塗り材として使用するクリヤー塗料です。主に木造外壁などのクリヤー塗装に用いられ、無色透明のため木目や風合いを活かした塗装に仕上がります。

適用下塗り材の「溶剤系外部用木材保護着色剤」と合わせて使用することで、優れた耐久性・耐候性が発揮され、防腐・防カビ・防虫性や変退色防止などの効果が期待できます。

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関連記事:クリア塗装とは?価格相場やメリットデメリットを解説

ファインウレタンU100はどんなケースにおすすめ?

ここまで見てきた特徴やメリット・デメリットから、ファインウレタンU100は以下のような場合におすすめです。

【ファインウレタンU100がおすすめなケース】

  • 費用を安く抑えつつ、一定の耐久性も確保したい場合
  • 7〜10年以内の引越しや建て替えを検討している場合
  • 軒天・雨樋・雨戸などの付帯部だけ塗装する場合

ファインウレタンU100は、ウレタン塗料の中では最高クラスの品質を誇る塗料です。そのため、コストを安く抑えつつ、7〜10年程度保つ耐久性を確保したい場合や、付帯部だけ塗装したい場合には最適な選択肢の1つとなるでしょう。

しかし、10〜20年以上住む予定がある家や、劣化しやすい外壁・屋根への塗装はおすすめしません。耐用年数が約7〜10年と短いため、高頻度でメンテナンスや再塗装が必要となり、余計な手間や費用がかかる可能性が高いです。

初期コストをある程度かけられる方であれば、15〜20年前後長持ちするシリコン塗料やフッ素塗料を検討することをおすすめします。

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ファインウレタン100は低コストかつ幅広い場所で使える万能塗料

本記事では、ファインウレタンU100の特徴やメリット・デメリット、同シリーズ4種類の違いやおすすめのケースなどを解説しました。

日本ペイントの「ファインウレタンU100」は、低コストかつ高機能、様々な場所・用途で使用できる万能塗料です。ウレタン塗料としては間違いなく最高クラスの品質を持っているため、以下3つのようなケースでは特に最適な選択肢の1つとなります。

【ファインウレタンU100がおすすめなケース】

  • 費用を安く抑えつつ、一定の耐久性も確保したい場合
  • 7〜10年以内の引越しや建て替えを検討している場合
  • 軒天・雨樋・雨戸などの付帯部だけ塗装する場合

ただし、より高グレードなシリコン・フッ素塗料などと比べると、耐久面での不安が残ることは否めません。費用をある程度かけられるのであれば、いま一度家族や専門家とじっくり相談し、グレードアップすることも視野に入れておくとよいでしょう。

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