2024-11-07 06:47:19 更新

塗装チラシからの依頼は危険?優良業者を見極める方法や注意すべき手口を解説

塗装チラシからの依頼は危険?優良業者を見極める方法や注意すべき手口を解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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塗装業者のチラシは、外壁や屋根の塗り替え・修繕工事の宣伝として行われる営業手法の1つです。

思わず目を引かれるようなお得な内容が載っているかもしれませんが、中には顧客を騙して契約を結ぶ悪徳業者も存在するため、チラシの情報だけを鵜呑みにするのは非常に危険です。

そこで本記事では、塗装業者のチラシについて知っておくべき前提知識や注意点、優良業者と悪徳業者を見極める方法などを解説します。

悪徳業者によくある手口や騙されないためのポイントも紹介していますので、チラシから依頼を検討している方はぜひ最後までご覧ください。

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目次閉じる

塗装チラシについて知っておくべき前提知識・注意点

塗装チラシから優良業者を見極めるチェックリスト

こんな塗装チラシには要注意!悪徳業者の手口とは?

悪質な塗装チラシに騙されないためのポイント2つ

塗装チラシの注意点を理解して優良業者を見極めよう

塗装チラシについて知っておくべき前提知識・注意点

まずは、塗装業者のチラシに関する以下3つの前提知識・注意点を解説します。

  • デメリットや都合の悪い情報は記載されていない
  • チラシの掲載料金には広告・営業費が含まれている
  • チラシを配布する業者のすべてが悪徳というわけではない

悪徳業者に騙されて損をしないためにも、下記の内容はしっかりと理解しておきましょう。

デメリットや都合の悪いことは基本的に記載されていない

塗装業者のチラシは、A4サイズ程度の限られたスペースで新規顧客を獲得する必要があるため、デメリットや都合の悪いことは触れられていない場合がほとんどです。

たとえば、以下のような内容は判断できない場合が多く、中には顧客にとって不利な条件が隠されている可能性もあります。

【チラシだけで判断できない情報】

  • 具体的な費用や内訳
  • 具体的な工事内容と追加料金の有無
  • 保証・アフターフォローの具体的な期間・内容

さらに「期間限定今だけ10%OFF」「先着10名様に限り5万円引き」のような安さ・限定性を謳った、目を引くお得なキャンペーンなどで巧みに契約を誘導します。

そのため、チラシのお得な情報だけを鵜呑みにして、衝動的に契約するのは絶対にやめましょう。一度心を落ち着かせ、電話やホームページなどでより詳細な契約内容を把握することが大切です。

チラシの掲載料金には広告・営業費が上乗せされている

塗装業者のチラシに掲載されている料金には、広告費や営業費が上乗せされている可能性が高いです。私たちの手元に届くまでには、一般的に以下のような広告費用がかかります。

【チラシの作成・配布にかかる広告費】

  • チラシの見た目をつくる「デザイン代」
  • チラシを作成・生産する「印刷代」
  • チラシを配布する「ポスティング代」

また、チラシによる集客を仲介業者に委託している場合は、中間マージンが発生するため、その分の営業費も工事費用に上乗せされています。

塗装業者が仲介業者を挟むことには、消費者にとっても「依頼できる業者の選択肢が増える」というメリットがありますが、直接契約よりも費用が高くなるのは確かです。

そのため、工事費用をなるべく安く抑えたい場合は、仲介業者を挟んでいない「地域密着型」の塗装業者に依頼するのがおすすめです。

中間マージンが発生しないので比較的費用が抑えられ、地元住民からの評判が経営状況に直結することから、塗装作業や顧客対応に関しても丁寧で気持ちの良い仕事をしてくれる業者が多くなっています。

チラシを配る業者がすべて悪徳ではない

ここまで見ると、チラシを配ること自体が私たち消費者にとってデメリットが大きいように感じます。しかし、上述した地域密着型の業者のような優良業者も中にはいるため、チラシを配る業者すべてが「悪徳」というわけではありません。

そもそもですが、チラシの配布による集客は、様々な業者で昔から行われているポピュラーな営業手法の1つです。

今でこそインターネットでの集客が主流になっているものの、特別なスキルがなくても手軽に作れること、特定地域に限定して配れることなどから、今でも好んでチラシを利用する業者も多くいます。

そのため、チラシを配ること自体が「悪」ではないということは、しっかり理解しておきましょう。大切なのは、チラシの情報だけを鵜呑みにせず、様々な情報から良い業者か悪い業者かを見極めることです。

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塗装チラシから優良業者を見極めるチェックリスト

自宅に届いた塗装業者のチラシから、優良業者・悪徳業者を見極めるためには、以下の4項目をチェックしましょう。

  1. 相場からかけ離れた料金設定になっていないか
  2. 業者の実績や実力、有資格者の在籍が確認できるか
  3. 保証制度・アフターフォローについて明記されているか
  4. 所在地や電話番号などの会社情報が記載されているか

関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは

1.相場からかけ離れた料金設定になっていないか

相場よりも安すぎる価格設定や極端な値引きは、手抜き工事や追加料金の請求などといったトラブルの元になる可能性があります。

というのも、外壁塗装の費用は「足場代+塗料代+人件費+諸経費」という不可欠な費用で構成されているため、大きな値引きをすることは本来難しいのです。

それにもかかわらず10万円以上値引きしている業者は、低品質な材料を使ったり作業工程を省略したりなどの手抜き工事で、コストを削減している可能性が考えられます。

塗装の範囲 費用相場(約30坪の一般的な戸建て住宅の場合)
外壁塗装 約60〜120万円
屋根塗装 約40〜80万円
外壁+屋根塗装 約80〜150万円

上記の費用相場のとおり、外壁・屋根塗装は決して安い金額ではありませんが、快適な住環境や家そのものを守る重要な工事です。

悪徳業者の手抜きによって大きなトラブルが発生しては本末転倒ですので、相場からかけ離れた料金設定の業者に依頼することは避けましょう。

なお、工事費用は建物の規模や状態などによって大きく変動します。そのため、複数業者から相見積もりを取り、自宅のケースでの費用相場を理解することが大切です。

関連記事:【2024年版】外壁塗装の費用相場はいくら?10坪〜100坪の適正価格と安く抑えるコツ

2.業者の実績や実力、有資格者の在籍が確認できるか

信頼できる優良業者は、技術・施工管理の実力や過去の施工実績、有資格者の在籍状況をチラシやホームページで公表している場合が多いです。

特に「塗装技能士」などの資格を持っている職人がいるか、またスタッフの顔が見えるかどうかは、信頼性を判断するうえでの大きなポイントとなります。

優良業者がかならず持っている資格 追加であると好ましい資格
・塗装技能士
・建設業許可
・有機溶剤作業主任者
・足場の組立て等作業主任者
・施工管理技士
・雨漏り診断士
・外壁劣化診断士

ただし、塗装業者のチラシでは、スペースの都合上これらの情報が記載できない可能性があります。ホームページで公表されている場合もあるので、チラシとあわせてホームページもかならず確認しておきましょう。

3.保証制度・アフターフォローについて明記されているか

外壁や屋根の塗装工事は、長期にわたって家を保護する重要な作業です。そのため、保証やアフターフォローの制度が明記されているかはかならずチェックしましょう。

施工不良があったが起きた場合や、数年以内に剥がれや割れなどの不具合が発生した場合に、補修対応してもらえるかどうかは、保証・アフターフォローの内容次第です。

たとえば「10年保証付き」や「定期点検サービスあり」といった記載がある業者は、期間内に無償で補修してくれたり定期点検してくれたりと、施工後のケアに力を入れているため安心して依頼できます。

ただし、保証・アフターフォローの有無だけでなく、その内容や充実度にも注意が必要です。制度は用意されていても、期間や条件によっては受けられない可能性もあるため、詳しい内容が不明瞭な場合は、ホームページや電話などでかならず確認を取りましょう。

関連記事:外壁塗装の保証とは|保証の種類と対象を知ってトラブルを避ける

4.所在地や電話番号などの会社情報が記載されているか

信頼できる塗装業者は、自社の企業情報をはっきりと開示しています。これらの情報が曖昧だったり、部分的にしか記載されていない業者には注意が必要です。

【チラシで確認すべき会社情報】

  • 会社名(株式・有限会社)
  • 代表者氏名
  • 住所・所在地
  • 電話番号(固定電話番号)

特に、会社の所在地が不明瞭な場合や、携帯電話番号のみ記載されている場合は注意が必要です。悪徳業者だった場合は、トラブル発生時に連絡が取れなかったり、ひどい場合は実在しない会社だったり、嘘の住所が書かれていたりすることも。

そのため、所在地や電話番号が記載されているかだけでなく、しっかり実在する会社なのか、電話は実際につながるのかなどの事実確認もかならず行いましょう。住所はマップアプリやストリートビューを用いて確認するのがおすすめです。

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こんな塗装チラシには要注意!悪徳業者の手口とは?

塗装工事では、外壁や屋根に塗料を塗る作業以外にも、以下のように様々な作業を行います。

【塗装工事の主な工程】

これらすべての作業を含めて「外壁塗装(屋根塗装)」と呼ぶのが一般的ですが、悪徳業者の場合は、上記のうち「塗装」の費用だけをチラシに掲載し、通常よりも安い金額で集客している可能性があります。

よくある手口が、上記のように相場よりも安い見せかけの金額で契約を結び、後出しでその他作業にかかる費用を追加請求するパターンです。最終的に、相場よりも大幅に高い費用が必要になるケースも。

このように安さや割引だけを大げさに謳い、後から追加料金を請求する悪徳業者は多く潜んでいるため注意が必要です。依頼先を金額だけで決めるのは絶対にやめましょう。

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悪質な塗装チラシに騙されないためのポイント2つ

悪質な塗装チラシに騙されないためには、以下の2つのポイントが特に重要です。

  • 塗装業者のホームページや口コミを調べる
  • 相見積もりで3社以上の複数業者と比較する

塗装業者のホームページや口コミを調べる

上述したように、塗装工事の依頼先をチラシの情報だけで決めるのはNGです。

塗装業者のホームページをかならず確認し、施工実績や在籍スタッフ、具体的な費用相場や保証内容などのあらゆる情報を事前にリサーチしましょう。

また、インターネット・SNS上の口コミを調べるのもおすすめです。手が加えられていない生の声が見られるため、優良業者を見極めるためのさらなる判断材料となります。

なお、ホームページを持っていない業者や、情報が少ない・不自然な点がある業者は信頼性に欠けるので、いくら金額が安くても依頼するのは避けたほうが無難です。

相見積もりで3社以上の複数業者と比較する

塗装業者を選ぶ際にもっとも重要なのが、3社以上の複数業者から見積もりを取得し、価格や内容を比較することです。

外壁や屋根の塗装工事は、依頼する業者によって費用が大きく異なる場合があります。

1社だけの見積もりで決めてしまうと、適切な相場を把握できず、悪徳業者に騙されやすくなるため、かならず3社以上から見積もりを取りましょう。

またその際には、価格だけでなく施工方法やスケジュール、接客対応やアフターフォローの内容なども含めて総合的に判断し、長く付き合える業者を選ぶことが大切です。

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関連記事:外壁塗装では相見積もりが不可欠!費用を抑えて信頼できる業者を選ぶためのポイント

塗装チラシの注意点を理解して優良業者を見極めよう

本記事では、塗装チラシの特徴や優良業者を見極める方法、悪徳業者の手口や騙されないためのポイントなどを解説しました。

塗装業者のチラシから優良業者・悪徳業者を見極めるためには、以下の4項目をチェックするのがポイントです。

【優良業者を見極めるポイント】

  1. 相場からかけ離れた料金設定になっていないか
  2. 業者の実績や実力、有資格者の在籍が確認できるか
  3. 保証制度・アフターフォローについて明記されているか
  4. 所在地や電話番号などの会社情報が記載されているか

また、チラシに書かれた聞こえの良い情報だけを鵜呑みにせず「ホームページを確認する」「他社と相見積もりで比較する」など、自分で調べる姿勢を持つことも非常に大切です。

これらの点を意識していれば、悪徳業者に騙されることなく、信頼できる業者に出会える可能性が高まります。塗装工事は家の環境や寿命を左右する重要な工事ですので、焦らず時間をかけて慎重に選びましょう。

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