2024-06-24 09:16:40 更新

屋根の雨漏り修理費用はいくら?火災保険で直せるケースとDIYによる応急処置

屋根の雨漏り修理費用はいくら?火災保険で直せるケースとDIYによる応急処置
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
詳細を見る

屋根からの雨漏りが発生した場合、DIYで修理するのが難しく、業者に依頼するとどのくらいの費用が必要になるのか気になる方は多いでしょう。屋根を部分的に修理するか、もしくは屋根全体を交換するかによって費用相場は異なり、室内の天井の修理なども必要になります。

しかし自然災害によって生じた雨漏りであれば、火災保険を使って修理費用の負担を安く抑えることも可能です。自宅が火災保険の補償対象となる場合には、積極的に活用して早めの修理を依頼することをおすすめします。

本記事では、屋根の雨漏り修理にかかる費用相場と、火災保険を支える条件、DIYで応急処置する方法などについて解説します。

雨漏りの原因に関する詳しい解説はコチラ

「雨漏り修理、いくらかかる?」30秒で無料診断する

目次閉じる

屋根の雨漏り修理にかかる費用相場

屋根の雨漏り修理で火災保険を使える条件とは?

屋根の雨漏り修理をDIYで応急処置する方法

屋根の雨漏り修理を依頼する業者の選び方

まとめ

屋根の雨漏り修理にかかる費用相場

屋根からの雨漏りが発生している場合、雨水の侵入を放置するほど家の内部が破損してしまう可能性が高くなり、下地が腐食すれば大規模なリフォーム工事が必要になってしまいます。大規模なリフォームになるほど必要な費用も増加するため、屋根からの雨漏り修理は気づいたらすぐに修理を依頼することが大切です。

ここではまず、屋根の雨漏り修理を業者に依頼した場合の費用相場について、以下の4つのパターンでご紹介します。

  • 屋根の部分補修の場合
  • 屋根全体を交換する場合
  • 室内の天井を修理する場合
  • ベランダ・バルコニー修理の場合

それぞれの修理費用相場を知っておき、素早く工事を依頼できるように準備しておきましょう。

関連記事:雨漏り修理にかかる費用はいくら?修理箇所ごとの相場や火災保険の適用条件を解説

屋根の部分補修の場合

屋根の一部が劣化してしまい、ひび割れや破損によって雨漏りが発生している場合には、部分的な補修工事によって修理を行うことがあります。費用相場は劣化状況にも左右されますが、約5万円〜20万円が目安です。瓦やスレート屋根が割れてしまい、下地の防水シートが破れたことで雨水が侵入してきたり、屋根材の継ぎ目であるコーキングの劣化によって隙間が生まれて雨漏りしたりと、雨漏りの原因はさまざまです。

割れてしまった瓦屋根の数枚だけを補修する場合には5万円以下で済むこともありますが、屋根の頂上に位置する棟板金を修理する場合には20万円以下の費用が必要となるでしょう。いずれの場合にも、修理のために足場の設置が必要となる場合には、足場代が上乗せされることにご注意ください。

屋根全体を交換する場合

重度の雨漏りが広範囲に広がっているなど、屋根全体の交換が必要になる場合には、廃材の処分費用や下地の補修費用などを含め、60万円〜200万円ほどの費用が必要となります。屋根リフォームの中では最も大規模な工事となるため、費用も工期も増加する傾向です。雨漏りを長期間放置してしまい、建材が腐食するほどに費用は高額になってしまうでしょう。

一般的な屋根の耐用年数は30年程度であり、寿命を迎えると屋根の防水機能が失われたり風雨によって割れやすくなったりして、雨漏りが発生しやすい状態になります。10年程度を目安に定期的な点検・メンテナンスを受けることで雨漏りを防止し、長期的な修理費用を抑えることも可能です。屋根全体を交換する大規模なリフォームとならないためにも、定期的に業者の点検を受けることが大切です。

関連記事:屋根の修理費用の相場はいくら?工事内容ごとの料金目安と業者の選び方を解説

関連記事:屋根カバー工法とは?費用相場とメリット・デメリット、工事できない家の条件も

関連記事:屋根の葺き替え工事とは?費用相場やカバー工法・屋根塗装との違いを解説

室内の天井を修理する場合

室内の天井の腐食やシミを修理するためには、天井の張り替え工事や石膏ボードの交換工事を行う必要があり、それぞれ合計すると20平米あたり15万円ほどの費用が発生します。長期間雨漏りを放置していた天井では天井裏に湿気が溜まり、建材が腐食している可能性も高く、高額な費用が必要になることもあります。

また、アパートやマンションの場合、天井裏に通っている配管から漏水を起こし、天井から水滴が落ちてくることもあります。その場合には、まず水道工事業者に依頼して漏水を修理する必要があります。自己負担で修理する場合には、15万円〜20万円ほどの費用が目安になります。

ベランダ・バルコニー修理の場合

室内に雨漏りが発生しているが屋根には問題がない場合、ベランダ・バルコニーの隙間から雨水が侵入している可能性もあります。ベランダ・バルコニーの修理では、軽度の修理であれば3万円〜20万円、重度の雨漏りだと30万円ほどの費用が必要になることもあります。ベランダと外壁の間の立ち上がり部分がひび割れていたり、ベランダの床面の防水層が劣化して隙間ができたりすることが原因です。

また、ベランダの周囲のコーキングが劣化して隙間ができているケースや、排水溝が詰まって雨水があふれ、雨漏りのような水漏れを起こしていることもあります。雨の日の翌日などにベランダの水がうまく流れていない場合には、まずはベランダの清掃をしてみると良いでしょう。

「雨漏り修理、いくらかかる?」30秒で無料診断する

屋根の雨漏り修理で火災保険を使える条件とは?

屋根の雨漏り修理では、火災保険を使って保険金を受け取れるケースも多いです。火災保険の契約内容によっては、火事による被害だけではなく台風や大雨による被害もカバーしており、被害を受けた屋根の修理費用の大半が補償されることもあります。

ただし無条件で火災保険が適用されるわけではなく、あくまでも自然災害による被害と認められることが条件となります。経年劣化による雨漏りは補償対象とはならず、自己負担での修理が必要になる点にご注意ください。また、屋根修理が必要になった時から3年以内に保険会社に請求すること、そして火災保険の「免責金額」を上回る修理費用が発生することも条件です。

火災保険の免責金額は、この金額以下の修理費用であれば保険金が支払われないという水準を決めたもので、20万円以上の修理費用と定められていることが多いです。火災保険の契約プランによっても上下しますが、免責金額以下の軽微な修理では、火災保険が使えない点にもご注意ください。

関連記事:雨漏りの火災保険はどこまで・いくらから適用される?適用条件や注意点を解説

「雨漏り修理、いくらかかる?」30秒で無料診断する

屋根の雨漏り修理をDIYで応急処置する方法

続いて、屋根の雨漏り修理をDIYで応急処置する方法についてご紹介します。

DIYでの屋根修理はNG

まず前提として、素人のDIYで屋根の雨漏り修理を試みることは避けるようにしてください。というのも、屋根に上がって高所での作業を行った場合、転落して怪我を負う危険性が高く、施工不良を起こしてしまえば雨漏りが直るどころか悪化してしまうリスクもあるからです。

DIYで屋根修理を試みた結果、別の箇所からも雨漏りが発生するようになってしまい、結果として業者に依頼する際の修理費用が高額になってしまうケースも少なくありません。DIYする場合にもあくまでもブルーシートを被せるなどの応急処置に留め、危険な高所での作業や自己流の修理は避けるようにしてください。

ブルーシートによる屋根の応急処置

1階部分の屋根からの雨漏りや、ベランダからの雨漏りであれば、ブルーシートを被せて固定することにより、雨漏りの応急処置が可能です。雨漏りが発生している箇所は、専門家の点検を受けなければ特定するのは難しいため、なるべく広範囲をブルーシートで覆っておくと良いでしょう。風雨で飛ばされてしまわないよう、防水テープや土嚢などで固定することも忘れないようにしてください。

バケツなどを設置する室内の応急処置

室内で水滴が落ちてきている場所には、バケツなどの容器を置いて畳やフローリングが傷んでしまう二次被害を防止しましょう。畳やフローリングに雨水が飛び散ってしまうと、カビが発生して床材が痛む原因となるからです。ただしバケツを直接床に置いただけでは、水しぶきが周囲に飛んでしまうことも多いです。その場合には、大きめのビニール袋の底に穴を開けて天井に固定し、なるべく低い位置からバケツに水滴が落ちるように工夫すると効果的です。

「雨漏り修理、いくらかかる?」30秒で無料診断する

屋根の雨漏り修理を依頼する業者の選び方

最後に、屋根の雨漏り修理を依頼する業者選びのコツについてもご紹介しましょう。雨漏りの修理に不慣れな業者を選んでしまうと、施工不良によって雨漏りが悪化してしまう可能性もあります。そうした事態にならないよう、以下の3つのポイントを踏まえて依頼する業者を見極めてください。

  • 「雨漏り診断士」が在籍する業者を選ぶ
  • 雨漏り修理の実績が豊富な業者を選ぶ
  • アフターサポートが充実した業者を選ぶ

それぞれ順番に解説します。

「雨漏り診断士」が在籍する業者を選ぶ

屋根の雨漏り修理の専門家である「雨漏り診断士」が在籍している修理業者を選ぶと、雨水の侵入経路を的確に調べ、必要な工事を素早く施工してくれる可能性が高いです。雨漏りの原因を特定して必要な工事内容を見積もることは、経験豊富な業者であっても難易度が高く、工事後も雨漏りが止まらなかったケースも珍しくありません。そのため屋根の雨漏り修理を依頼する際には、会社ホームページなどで保有資格をチェックすることを忘れないようにしましょう。

雨漏り修理の実績が豊富な業者を選ぶ

屋根の雨漏り修理は、過去の修理実績が豊富な業者に依頼することもポイントです。これまでに何件もの雨漏りを点検・修理してきた業者であれば、雨漏り修理のノウハウを豊富に持っており、適正価格で的確な工事内容を提案してもらえる可能性が高いからです。それぞれの業者の施工実績は会社ホームページに記載されていることが多く、現場写真や動画を公開している業者ほど高い技術力を持っていることが多いので、そうした業者に積極的に依頼してみると良いでしょう。

関連記事:納得できる屋根修理業者の探し方とコツ|悪徳業者を見分ける方法も

アフターサポートが充実した業者を選ぶ

屋根の雨漏り修理を依頼するのであれば、工事後のアフターサポートが充実している業者を選ぶのも大切です。どれだけ実績豊富な業者であっても、一度の工事で雨漏りを完全に解消できるとは限りません。工事後に別の箇所から雨漏りが発生してしまう場合も珍しくないため、優良業者の多くは無料の定期点検サービスを提供しています。万が一、一度の工事で雨漏りが解消しなかった場合に備えて、こうしたアフターサポートを用意している業者に依頼しましょう。

「雨漏り修理、いくらかかる?」30秒で無料診断する

まとめ

屋根からの雨漏り修理では、部分的な修理を行う場合で約5万円〜20万円、屋根全体を交換する場合で約60万円〜200万円の費用が発生します。加えて天井の修理やベランダ・バルコニーの修理が必要となれば、さらに高額な工事となることもあるでしょう。

屋根の雨漏り修理費用を安く抑えるためには火災保険を使うことが効果的ですが、火災保険はあくまでも自然災害による被害をカバーするものであり、経年劣化が原因の雨漏りは補償の対象外となる点に注意しましょう。また、DIYでの雨漏り修理は、転落による怪我や雨漏りの被害拡大につながるリスクがあるため、最初から専門業者の点検を受けて修理を依頼することをおすすめします。

外壁塗装の窓口で相場チェックしてみませんか?
ページトップ