2024-06-24 09:07:19 更新

20年経った外壁塗装は寿命切れ!要注意な劣化症状と耐用年数を延ばすコツ

20年経った外壁塗装は寿命切れ!要注意な劣化症状と耐用年数を延ばすコツ
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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新築から20年経過した外壁では、すでに新築時の外壁塗装が寿命を迎えている可能性が高く、早急なメンテナンスが必要な状態です。そのまま放置してしまうと、外壁の隙間から雨漏りが発生して建物の内側が腐食してしまったり、シロアリの被害を受けて建材が損傷してしまう危険性が高まります。

タイルやレンガ、樹脂系サイディングを使用している外壁の場合には、外壁塗装は不要なので劣化の心配はありませんが、それ以外の外壁では早めにプロの業者の点検を受けて適切なリフォームを行うことをおすすめします。

本記事では、20年経った外壁塗装は寿命切れである点や、そのまま放置した場合のリスク、要注意な劣化症状などについて解説します。外壁塗装の耐用年数を20年に延ばすコツについても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

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目次閉じる

20年経った外壁塗装は寿命切れが大半

20年経った外壁塗装で起こりうるリスク

20年経った外壁塗装で要注意な劣化症状

外壁塗装にかかる費用相場

外壁塗装の耐用年数を20年に延ばすコツ

まとめ

20年経った外壁塗装は寿命切れが大半

新築から20年が経過し、これまでに一度も外壁のメンテナンスを行っていなかった場合には、外壁塗装がすでに寿命を迎えている可能性が非常に高いです。外壁塗装は、一般的には10年〜15年程度で寿命を迎えるケースが多く、約10年周期で点検・メンテナンスを行うことが推奨されています。というのも、外壁塗装で使われる主要な塗料の寿命が、約10年が目安だからです。

また、外壁のメンテナンスが必要な箇所として、外壁材の継ぎ目・目地にあたる「コーキング材」も挙げられます。コーキング材は、振動から外壁材を守り、防水性を高める役割を果たしていますが、こちらも約10年で寿命を迎えます。コーキングのメンテナンスは、外壁塗装の際に同時に行うことが多いのですが、外壁塗装をこれまで実施していない場合にはコーキングも激しく劣化していることが考えられます。

関連記事:外壁塗装の耐用年数は10〜20年が限度!寿命を延ばすコツや劣化症状を解説

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20年経った外壁塗装で起こりうるリスク

築20年が経過し、外壁塗装をはじめとする外壁のメンテナンスを行ってこなかった場合には、次のようなリスクが発生する可能性が高いです。

  • 雨漏りやシロアリの被害が発生する
  • 大規模な張り替え工事が必要になる
  • 住宅の資産価値が低下する

それぞれ詳しく解説していきます。

雨漏りやシロアリの被害が発生する

20年経った外壁塗装の家では、防水機能が失われて外壁材の内側に雨水が侵入しやすくなります。外壁材が水分を含んで反ったり浮いたりすることで、隙間から雨水が入り込んで建材を傷めてしまうのです。屋根からの雨漏りとは異なり、外壁からの雨漏りは症状が進まないと気づきにくく、雨漏りに気づいた時には外壁の交換が必要になることも多いです。

外壁材の反り・浮きが発生することで、シロアリの被害を受けやすくなる点にも注意が必要です。外壁材の隙間から害虫が入り込み、建材を損傷させて家の寿命を縮めてしまうのです。外壁材の内側深くまでダメージが及んだ場合、外壁塗装のメンテナンスだけでは対処できず、外壁材の交換、もしくは建て替えが必要になる可能性も出てくるのです。

大規模な張り替え工事が必要になる

20年経った外壁塗装の家で、外壁材の交換が必要になった場合、大規模な張り替え工事を行わなければなりません。張り替え工事は、古い外壁材を撤去・処分して新しい外壁材を設置する工事で、古い外壁材の処分費用がかかることからリフォーム費用も高額となります。

目安として、外壁塗装の費用相場は60万円〜90万円となる一方で、張り替え工事では170万円~250万円の費用が発生します。劣化の度合いによっては、外壁塗装の3倍近い費用が請求される可能性もあるため、外壁材が傷んでしまわないように定期的な外壁塗装が推奨されているのです。

関連記事:外壁の張り替えにかかる費用とは?外壁塗装・カバー工法との違いや選び方を解説

住宅の資産価値が低下する

最後の外壁塗装から20年が経過すると、建物の不動産としての資産価値が低下し、家を売る際の評価額が安くなってしまうリスクもあります。外壁のメンテナンスを行わずに外壁材が傷んでしまったり、外壁の汚れが目立つようになってしまうと、住宅としての価値が下がってしまうことが理由です。

ライフステージに合わせて住み替えを検討している場合や、将来は自宅を貸し出して家賃を得たいと考えている場合には、建物の資産価値が低下しないよう定期的にメンテナンスを行う必要があります。

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20年経った外壁塗装で要注意な劣化症状

前回の外壁塗装が20年経過すると、外壁の表面にはさまざまな劣化症状が現れ、場合によっては早急なメンテナンスが必要なサインが確認できることもあります。ここでは早めの対処が必要となる外壁塗装の劣化症状について、次の3つをご紹介します。

  • チョーキング現象
  • 外壁のひび割れ・はがれ
  • カビ・コケ・藻の発生

一つひとつ順番に確認していきましょう。

チョーキング現象

チョーキング現象とは、外壁を指で擦った時に白っぽい粉が付着することを言います。外壁塗装で使った塗料に含まれる顔料が、紫外線の影響を受けて欠落してしまい、顔料の成分のみが浮き出てしまう現象です。紫外線が原因で発生するため、特に日差しを受けやすい方角の外壁で症状が起こりやすいです。

初期のチョーキング現象では手・服が汚れる程度ですが、劣化を放置してしまうとカビ・コケが発生する原因や、ひび割れの原因にもなります。そのためチョーキング現象が見られた際には、早めに点検・メンテナンスを依頼しなければなりません。

外壁のひび割れ・はがれ

外壁塗装の劣化が進むと、外壁に大きなひび割れが入ったり、塗膜がポロポロとはがれてきたりすることも多いです。特に幅3mm以上のひび割れは、外壁の劣化が激しく進んでいるサインであり、早急なメンテナンスが必要とされます。大きなひび割れは雨水が外壁材の内側に入り込む原因となり、雨漏りや外壁材の腐食を招きます。

また、外壁の表面に塗料の塗膜のはがれがある場合にも、外壁塗装が劣化しているサインです。塗膜がはがれて外壁材が露出してしまっている状態では、外壁材を保護する役割が果たせず、外壁材自体の劣化が進んでしまいます。雨漏りや腐食が発生していないかを確認するためにも、早めにプロの業者の点検を依頼しましょう。

関連記事:外壁のひび割れは危険信号!ひび割れ補修の方法と費用

カビ・コケ・藻の発生

外壁塗装の劣化症状には、外壁の表面にカビ・コケ・藻が発生することも挙げられます。外壁の一部で黒っぽい、または緑っぽい汚れが広がっている場合には、カビ・コケ・藻が繁殖しているサインです。カビやコケが発生するということは、外壁の表面に水分やホコリが蓄積していることを意味します。

カビやコケが発生した結果、建物の美観が悪化してしまうことに加え、外壁材の浮き・反りを起こしやすくなるため早急なメンテナンスが必要です。

関連記事:外壁のコケをスッキリ落とすには?繁殖の予防法や放置した時のリスクを解説

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外壁塗装にかかる費用相場

20年が経過した外壁塗装は寿命を迎えている可能性が非常に高く、早急なメンテナンスを必要としますが、どのくらいの予算が必要になるのか気になる方も多いでしょう。一般的な30坪の広さの家であれば、外壁塗装にかかる費用は60万円〜90万円とされます。使用する塗料や塗装面積によっても上下しますが、100万円前後の予算を準備しておくと安心です。

しかし20年間外壁のメンテナンスを行ってこなかった場合、張り替え工事などの大規模なリフォームが必要になる可能性も高いので、正確な見積もり金額や必要な工事内容については、プロの業者の点検を受けて判断してもらうと良いでしょう。

関連記事:【2024年版】外壁塗装の費用相場はいくら?10坪〜100坪の適正価格と安く抑えるコツ

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外壁塗装の耐用年数を20年に延ばすコツ

最後に、外壁塗装の耐用年数を20年に延ばし、メンテナンスにかかる手間や費用を節約するポイントについても解説しましょう。

  • 「無機塗料」で塗装する
  • タイルや樹脂系サイディングに張り替える
  • 高い技術力を持った優良業者に依頼する

上記のような対策が外壁塗装の寿命を延ばすために効果的なので、ぜひ実践してみてください。

「無機塗料」で塗装する

外壁塗装の耐用年数は使用する塗料によって変動し、最も寿命が長いもので最大20年の耐用年数を持つ「無機塗料」が挙げられます。塗料の中では最も高価な種類ではありますが、紫外線や風雨で劣化しにくい無機質をベースにしているため、20年もの耐用年数を実現することが可能なのです。

無機塗料には高い親水性が備わっており、表面の汚れを雨水で洗い流せるメリットもあります。完全なメンテナンスフリーではないため、定期的な清掃・クリーニングやコーキング材の補修は必要となりますが、長寿命の外壁塗装を選びたい方はぜひ検討してみてください。

関連記事:無機塗料を選ぶメリット・デメリットとは?耐用年数・費用相場も解説

タイルや樹脂系サイディングに張り替える

自宅の外壁材を交換し、外壁塗装が不要なものに張り替えることにより、20年間メンテナンスを不要にすることも可能です。具体的には、タイル外壁や樹脂系サイディングを使った外壁は、そもそも表面に外壁塗装を行う必要がなく、メンテナンスの手間を最小限に抑えることができます。

こちらもメンテナンスフリーではなく、タイルの目地などのコーキング材の補修は必要となりますが、将来の外壁塗装や張り替え工事の回数を減らせるので、張り替え工事が必要な場合には検討してみると良いでしょう。

高い技術力を持った優良業者に依頼する

外壁塗装の耐用年数を延ばすためには、高い技術力を持った優良業者に依頼することも重要です。指定した塗料での外壁塗装が不慣れな業者を選んでしまうと、施工不良を起こして塗料本来の機能を発揮できなくなる可能性があります。悪質な業者に手抜き工事をされてしまい、本来必要な量よりも少ない塗料で塗装した結果、寿命が縮んでしまうケースも考えられます。

優良業者を見極めて信頼できる会社に依頼するためには、2社〜3社の業者から相見積もりを取り寄せるのがおすすめです。使用する塗料や塗装面積を揃えて見積もりを依頼し、金額や対応を比較することにより、信頼できる相手を見極めやすくなるのでぜひ活用してみてください。

関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは

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まとめ

20年経った外壁塗装は、すでに寿命を迎えている可能性が非常に高く、そのまま放置すると雨漏りやシロアリの被害が発生しやすくなります。激しく劣化が進めば大規模な張り替え工事が必要になり、外壁塗装よりも高額なリフォーム費用が請求されることも多いです。住宅の資産価値が低下するほど外壁が傷んでしまう前に、早めにプロの業者の点検を受けることが大切です。

外壁塗装の耐用年数を20年に延ばすためには、長寿命の「無機塗料」を使用したり、そもそも外壁塗装が不要なタイル外壁・樹脂系サイディングに張り替えるという選択肢もあります。施工不良を起こさないために高い技術力を持った優良業者を選ぶことも重要なので、ぜひ相見積もりを活用してみてください。

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