2024-04-16 09:02:32 更新

外壁の張り替えにかかる費用とは?外壁塗装・カバー工法との違いや選び方を解説

外壁の張り替えにかかる費用とは?外壁塗装・カバー工法との違いや選び方を解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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外壁の張り替え工事は、外壁材の劣化が進んでしまい素材そのものを交換する必要がある時に実施される工事です。費用相場は170万円~250万円が目安で、外壁塗装やカバー工法よりも高額な費用が発生します。外壁に大きなひび割れや反りが発生している時には、早急に張り替え工事を検討する必要がありますが、近い将来に建て替える予定がある場合などは、カバー工法や部分補修を選んだ方が良い場合もあります。

本記事では、外壁の張り替えにかかる費用とメリット・デメリット、外壁塗装・カバー工法との違い、外壁の張り替えを必要とする年数や劣化サインなどについて解説します。

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目次閉じる

外壁の張り替え費用は170万円~250万円が相場

外壁の張り替えと外壁塗装・カバー工法の違い

外壁の張り替えを選ぶメリット・デメリット

外壁の張り替えが必要になる年数・劣化サイン

外壁の張り替え費用を安く抑えて依頼するコツ

まとめ

外壁の張り替え費用は170万円~250万円が相場

外壁の張り替え工事は、外壁リフォームの中でも最も大規模な工事であり、費用相場は30坪の家で170万円~250万円が目安になります。既存の外壁材を取り除いて処分する費用や、新たな外壁材の材料費などが発生するため、外壁塗装やカバー工法と比べても高額な見積もり金額となります。

なお、外壁塗装だけであれば30坪の家で60万円〜90万円、カバー工法なら100万円~220万円が目安です。今後も長く住み続ける予定がある場合には、住宅の寿命を延ばすためにも外壁の張り替え工事を検討するのが大切です。数年後に建て替えの予定がある場合には、大規模な工事を行うことなく、カバー工法や部分補修で応急的に補修するのも選択肢です。

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外壁の張り替えと外壁塗装・カバー工法の違い

外壁リフォームの種類には、外壁の張り替えだけではなく、「外壁塗装」「カバー工法」の2つがよく使われています。ここでは外壁の張り替えと外壁塗装・カバー工法の違いについて、工事内容や耐用年数の違いとともに解説します。

外壁の張り替え工事の特徴

外壁の張り替え工事は、外壁の土台からすべて新品に交換する工事であり、外壁材の劣化が激しく内側が腐食している場合などに使われます。雨漏りなどの原因によって外壁が広範囲にダメージを受け、カバー工法が使用できない住宅で行われることが多いです。

外壁リフォームの中では最も工事費用が高額になりますが、新品の外壁材に交換して家の雰囲気を大きく変えられるメリットもあります。遮熱・断熱性能に優れた外壁材を選び、住宅の性能を高めることも可能です。新品の外壁材は、適切な周期で外壁塗装を行えば、約30年〜40年の耐用年数を持ちます。そのため今後も長く住み続ける予定の家では、外壁の張り替え工事を検討するのがおすすめです。

外壁のカバー工法の特徴

外壁のカバー工法は、劣化してしまった既存の外壁の上から新品の外壁を重ねることで、外壁の耐久性を高める工事です。古い外壁材を撤去・処分する必要がないことから、張り替え工事よりも費用を抑えられるメリットがあります。外壁の厚みが増すことで断熱性・遮音性が高まることもメリットですが、一方で建物への負担が大きくなり、耐震性が低下するデメリットもあります。

カバー工法では軽量化のために金属製の外壁材が使われることが多く、適切に再塗装を行った場合で耐用年数は約30年〜40年ほど。張り替え工事と比べると工期が短く、日常生活への影響を最小限に抑えられるという違いがあります。

外壁塗装の特徴

外壁塗装は、外壁材の表面を雨風や紫外線から保護するための塗料を塗る工事で、外壁材の寿命を延ばし、美しい外観を保つ効果があります。張り替え工事やカバー工法と比べると費用は安価に抑えられますが、機能性に優れた塗料を使用すると100万円以上の見積もり金額となるケースもあります。

外壁塗装で使用する塗料によって耐用年数は異なりますが、約10年〜20年の周期で塗り替えを必要とします。塗料の寿命が過ぎているにも関わらず再塗装を行わなかった場合、外壁材の劣化が進み、早い段階でカバー工法や張り替え工事が必要となるため注意が必要です。

関連記事:【2024年版】外壁塗装の費用相場はいくら?10坪〜100坪の適正価格と安く抑えるコツ

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外壁の張り替えを選ぶメリット・デメリット

外壁リフォームの種類として、外壁塗装・カバー工法の選択肢もあることをご紹介しましたが、自宅にとってどの工事が最適なのかわからない方も多いでしょう。ここでは外壁の張り替えを選ぶメリット・デメリットについて詳しく解説します。

外壁張り替えのメリット

外壁の張り替え工事を選ぶメリットには、次の3点が挙げられます。

  • 外壁の傷み・劣化を根本的に解決できる
  • 新たなデザインや機能性を取り入れられる
  • 住宅の寿命を大幅に延ばせる

外壁の張り替えによって、外壁の内側の防水シートなどを含めた全体を新品に交換するため、外壁からの雨漏りや劣化などを根本的に解決できるメリットがあります。また、メーカーの新商品を取り入れて耐震性・遮熱性・断熱性などを向上させ、デザインを一新できることも利点に挙げられます。

古い外壁材を新しいものに交換し、外壁の耐用年数を大幅に延ばすことができるので、長く安心して住み続けられる住宅が手に入ります。

外壁張り替えのデメリット

一方で外壁の張り替え工事を行うデメリットには、以下の2つが考えられます。

  • 工事費用が高額になる
  • 工事期間が長期化する傾向

本記事でこれまで紹介してきた通り、外壁の張り替え工事は外壁塗装・カバー工法と比べて費用相場が高額で、200万円を超える請求となることも珍しくありません。現金での一括払いが難しい場合には、銀行のローンなども検討する必要が出てくるでしょう。

また、外壁の張り替え工事では古い外壁材の撤去・処分が必要となるため、工期が長期化する傾向にあります。工事中の日常生活にも影響が出るため、工事がストップしてしまう梅雨の時期や台風の時期など、天候が不安定な季節に依頼するのは避けた方が良いでしょう。

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外壁の張り替えが必要になる年数・劣化サイン

外壁の劣化がみられるようになったからといってすぐに外壁の張り替え工事が必要になるとは限りません。ここでは外壁の張り替えが必要となる目安として、外壁材の耐用年数や劣化のサインについて解説します。

築20年〜40年で外壁材の寿命を迎える

一般的な戸建に用いられる外壁材は、窯業系・金属系・木質系・樹脂系などの種類がありますが、約20年〜40年で耐用年数を迎えるものが多いです。そのため築20年〜40年ほどを経過したタイミングが、外壁の張り替えを検討する一つの候補となるでしょう。

ただし、上記の寿命は適切な周期で外壁塗装を行った場合の耐用年数になります。外壁の再塗装を行わずに放置していた場合には、外壁材の劣化が進み寿命が短くなっている可能性が高いため、早めに専門業者の現地調査を受けることをおすすめします。

関連記事:外壁材の種類はどれがおすすめ?サイディングの特徴や費用相場とともに解説

大きなひび割れ・はがれ・反りは劣化のサイン

住宅の築年数ではなく、外壁の状態を見て張り替え工事の必要性を判断したい場合には、大きなひび割れ・はがれ・反りがないかをチェックしてみると良いでしょう。

小さなひび割れであれば部分補修で手入れを行うことが可能ですが、縦に大きく走るひび割れが目立つ場合には、外壁材が傷んでいる可能性が高いです。ほかにも外壁の表面がはがれ落ちていたり、外壁が反り返って空間が生まれてしまっている場合にも、早急な張り替え工事を必要とするサインです。

建物自体の寿命を削ってしまわないように、上記のような劣化のサインがみられた時には、すぐに業者へ現地調査を依頼しましょう。

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外壁の張り替え費用を安く抑えて依頼するコツ

外壁の張り替え工事の費用相場は170万円~250万円と、まとまった資金が必要となる大規模なリフォームです。しかし依頼する業者や適切なメンテナンスにより、工事費用を安く抑えることも可能です。ここでは外壁の張り替え費用を安く抑える3つのコツをご紹介します。

  • 屋根リフォームも同時に依頼する
  • 今後の住まい計画に合わせて外壁材・塗料を選ぶ
  • こまめに外壁塗装を依頼する

これらもポイントも考慮しながら、張り替え工事を依頼しましょう。

屋根リフォームも同時に依頼する

外壁の張り替え費用だけではなく住宅のメンテナンスコスト全体を節約するために、屋根リフォームを同時に依頼するのがおすすめです。外壁の張り替え工事では高所で安全に作業するために「足場」の組立を行いますが、この足場を屋根リフォームでも使い回すことにより、複数回工事を依頼するよりも工事費用が安くなるからです。

30坪の家で足場の設置費用は約20万円なので、外壁リフォームと屋根リフォームを別々に依頼すると40万円のコストですが、同時に依頼すれば20万円のコストに削減できます。ほかにも雨どいの交換やベランダの防水工事など、足場を必要とする工事はまとめて依頼するのがコツです。

関連記事:屋根の修理費用の相場はいくら?工事内容ごとの料金目安と業者の選び方を解説

今後の住まい計画に合わせて外壁材・塗料を選ぶ

今後も長く住み続ける予定があるなら外壁の張り替え工事が適していますが、数年後に建て替える予定がある場合には、ひび割れ部分のシーリングなどの部分補修だけにとどめておくのも選択肢です。今後の住まい計画に合わせて、どれだけの耐用年数を見込んで外壁リフォームを行うのかを決めると良いでしょう。

外壁塗装の場合も、使用する塗料には機能性や耐用年数ごとにグレードがあります。長く住む予定がある家でグレードの低い塗料を選べば工事の回数が増えてしまう一方で、建て替える予定がある家でグレードの高い塗料を使うのもコストの無駄になってしまいます。

そのため信頼できる業者に今後の住まい計画も伝えながら、最適な工事内容や塗料を相談してみるのが大切です。

関連記事:外壁塗装の塗料4種類の選び方を解説!相場・耐用年数から最適な塗料を選ぼう

こまめに外壁塗装を依頼する

外壁の張り替え費用を安く抑えるためには、外壁のこまめなメンテナンスが欠かせません。外壁塗装で使われる塗料は、約10年〜20年が耐用年数の目安とされており、この周期で再塗装を行うことが外壁材の劣化を防ぐポイントです。

外壁塗装を行うことなく放置すると、風雨や紫外線によって外壁材が直接ダメージを受けて、寿命が短くなる原因になります。その結果、一般的な耐用年数よりも短い周期で張り替え工事が必要になることもあるので注意しましょう。

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まとめ

外壁の張り替え工事の費用相場は、170万円~250万円が目安です。外壁塗装やカバー工法といった外壁リフォームの中でも大規模なリフォームとなるため、見積もり金額が200万円以上の高額になることも多いです。これは外壁の張り替えに伴って、古い外壁材の撤去・処分費用と、新しい外壁材の材料費が上乗せされていることが大きな理由です。

外壁の張り替えでは外壁の傷みや劣化を根本的に解決できるほか、住宅の寿命を大きく延ばせるメリットがあります。一方で工事費用が高額となり、工事期間も長期化する傾向にあることがデメリットに挙げられます。

本記事で解説してきた外壁張り替え・外壁塗装・カバー工法のそれぞれの違いを踏まえながら、自宅に最適な外壁リフォームを依頼しましょう。

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