クールタイトは、優れた遮熱性能を持つ屋根用の塗料です。機能性が優れているだけでなく、デザインの選択肢も多いことから、多くの住宅で採用されています。しかし、他の塗料に比べて価格が高く、耐用年数が短いデメリットがあるため、施工する際は注意が必要です。
この記事では、クールタイトの特徴を紹介するとともに、塗装で失敗しない方法について解説します。価格や耐用年数をチェックして、自宅に合った塗料かどうかを検討してみましょう。
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クールタイトとは?
クールタイトとは、特殊ポリウレタン樹脂を主原料とした屋根用の遮熱塗料です。エスケー化研が販売している塗料であり、太陽光を反射させて、夏場の温度上昇を防止できるのが特徴です。遮熱性能だけでなく、耐候性や低汚染機能も持ち合わせており、屋根の美観を長く維持しやすい利点もあります。
また、シリーズ展開が豊富で、カラーバリエーションが多い特徴があります。他の屋根用塗料に比べて価格やカラーの選択肢が多いのも、魅力の一つといえます。
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クールタイトシリーズの価格と耐用年数
クールタイトには5つの種類があり、それぞれ価格と耐用年数が異なります。
種類 | 価格(1㎡あたり) | 耐用年数 |
クールタイト | 1,900円~ | 5~7年 |
クールタイトSi | 2,300円〜 | 6~8年 |
クールタイトF | 3,700円~ | 8~10年 |
水性クールタイトシリコン | 2,300円〜 | 6~8年 |
水性クールタイトフッソ | 3,900円~ | 8~10年 |
各種類の特徴を比較して、建物に適した商品を選びましょう。
クールタイト
クールタイトは、シリーズのなかでもっとも安価なグレードに位置するウレタン樹脂系塗料です。耐用年数は5〜7年ほどと短いですが、高い遮熱性・耐候性・耐久性を有しており、頑丈で汚れに強いのが特徴です。スレート屋根をはじめ、薄型塗装瓦やトタン屋根などに使用できます。
クールタイトSi
クールタイトSiは、シリーズの真ん中のグレードに位置するシリコン樹脂系塗料です。ウレタン樹脂系のクールタイトに比べて耐久性が優れており、6〜8年ほど効果が持続します。耐用年数と価格のバランスに優れているため、どの塗料を選べば良いか迷ったときの選択肢としておすすめです。
クールタイトF
クールタイトFは、シリーズのなかで最上位に位置するフッ素樹脂系塗料です。超耐久型で低汚染性に優れており、一度塗布すれば8〜10年は遮熱効果が持続します。価格は高めですが、優れた光沢保持性を持つため、高級感のある美しい見た目を長く維持できます。
水性クールタイトシリコン
水性クールタイトシリコンは、低汚染機能を有し、高い遮熱性と耐久性を持つシリコン樹脂系塗料です。汚れの付着による遮熱性能の低下が起きにくく、遮熱効果の持続期間が長いのが利点です。また、人体に害が少ない水性塗料のため、小さい子供のいる家庭やペットを買っている家庭でも安心して使用できます。
水性クールタイトフッソ
水性クールタイトフッソは、シリーズの中でもトップクラスの耐用年数を誇るフッ素樹脂系塗料です。高い遮熱性と耐久性を持ち、8〜10年ほど優れた効果が持続します。また、低汚染機能を有しており、時間が経っても汚れにくく、綺麗な美観を維持しやすいのが特徴です。値段は高めですが、人体に害が少なく安全に施工できるため、幅広い住宅におすすめできます。
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クールタイトのメリット
クールタイトには、従来の屋根用塗料にはない優れた性能があります。住宅の屋根に施工すれば、快適な暮らしを実現できます。
ここでは、クールタイトの主なメリットを4つ紹介します。
遮熱性が高く電気代を節約できる
一般的な塗料は、近赤外線の反射率が低いですが、クールタイトは近赤外線の反射率が70%程度あるため、夏場の室内温度上昇を抑制できます。遮熱性が高いため、夏のエアコン使用を抑えることができ、電気代の節約にもつながります。
遮熱塗料は一般的な塗料よりも価格が少し高いですが、エアコン代を節約できれば、十分に元は取れます。夏場の暑さを軽減したい人、エアコン料金を抑えたい人にはピッタリの塗料です。
耐候性が高く綺麗な外観を維持しやすい
クールタイトは高耐久性樹脂を使用しているため、塗料の耐久性を高めて経年劣化を遅らせることができます。塗料は時間の経過とともに、表面の保護機能が失われて色あせなどの劣化が起きやすくなります。しかし、高い耐候性があれば、 太陽光や雨風等の外部環境の影響によって劣化が起きにくいため、塗りたての綺麗な状態が長く続きます。
防カビ・防藻機能で汚れに強い
優れた防カビ・防藻機能を持ち、汚れが付きにくいのもメリットです。屋根は時間の経過に伴い、劣化によってカビや藻が発生することが珍しくありません。放っておくと繁殖して範囲が拡大し、屋根の劣化を加速させてしまいます。
塗膜が汚れると遮熱性が下がりますが、防カビ・防藻機能によって汚れを防げるため、遮熱効果を長く維持できます。
カラーバリエーションが豊富
クールタイトは40種類以上のカラーバリエーションがあり、選択肢が豊富で選びやすい利点があります。白やアイボリーなどの明るい色をはじめ、ブラックやブラウンなどの濃い色、フレッシュグリーンやスカイブルーなどの淡色系も揃っており、好みのカラーを選べます。機能性だけでなく、色やデザインにこだわって選びたい人には、おすすめの塗料です。
ただし、濃い色を選ぶと遮熱効果が低下するため注意が必要です。遮熱効果は白に近い明るい色のほうが高いので、濃い色を選びたいときは他の塗料も選択肢に加えて検討した方が良いでしょう。
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クールタイトのデメリット
クールタイトには利点が多い一方で、いくつか欠点もあります。利点だけを見て選んでしまうと、施工後に後悔するかもしれません。満足いく施工を実現するためにも、事前にデメリットを把握しておきましょう。
価格が他の塗料よりも高い
クールタイトは1㎡あたりの価格が3,400円となっており、他の塗料に比べて高めです。一般的な屋根用塗料の価格は、同じウレタン系塗料だと2,000〜3,000円程度です。
優れた性能を持つ分、価格が高いので、予算を考慮しながら選ぶ必要があります。ただし、商品によって価格は変わるので、安価な商品を選べば出費もある程度抑えられます。
耐用年数が比較的短い
クールタイトの耐用年数は、他の塗料と比べると低めです。
商品名 | 耐用年数 |
クールタイトSi | 6~8年 |
サーモアイSi | 8~12年 |
アドグリーンコートEX | 10~15年 |
ガイナ | 10~15年 |
耐用年数が短いとメンテナンスの頻度が高くなるため、将来的な工事費用も高くなります。耐用年数を重視して選ぶなら、耐久性の高い他の塗料を選んだ方が良いでしょう。
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関連記事:外壁塗装の耐用年数は10〜20年が限度!寿命を延ばすコツや劣化症状を解説
クールタイトの塗装で失敗しないコツ
塗装時に失敗を避けるには、事前の準備が欠かせません。準備もせずに安易に判断すると、施工後に後悔しやすくなります。ここでは、塗装で失敗しない3つの方法を紹介します。
施工する建物に適した種類を選ぶ
クールタイトシリーズには複数の種類があるため、施工する建物に適した商品を選ぶことた大切です。どの種類を選ぶかによって耐用年数や価格が異なってくるため、予算なども考慮しながら慎重に選ぶ必要があります。
気象条件の厳しい地域であれば、耐用年数が高い「クールタイトF」や「水性クールタイトフッソ」がおすすめです。費用を安く抑えたい場合は、すぐに引っ越す予定がある場合は、「クールタイト」が適しています。
相見積もりをして無駄な出費を抑える
業者を選ぶときは、必ず相見積もりをしましょう。相見積もりすれば、複数の業者の価格を比較でき、無駄な出費を抑えられます。最初から一社に絞って決めてしまうと、費用面で失敗しやすいので、少なくとも2〜3の業者から見積もりをもらって比較することが大切です。
相見積もりをすれば、費用だけでなくサービス面やスタッフの対応も比較でき、信頼できる優良な業者を見つけられます。わからないことがあれば積極的に質問して、安心して依頼できる業者を選びましょう。
関連記事:外壁塗装では相見積もりが不可欠!費用を抑えて信頼できる業者を選ぶためのポイント
悪徳業者を避ける
塗装を成功させるには、悪徳業者を避けて工事の失敗を防ぐことが大切です。悪徳業者に依頼すると、手抜き工事をされたり、実態に伴わない高額な費用を請求されたりして、何かとトラブルが起きやすくなります。
見積書の内容が不明瞭だったり、質問したときに答えをごまかしたりする業者は、信頼性に欠けるため、依頼は避けた方が良いでしょう。塗装を依頼するときは、施工実績が豊富で、顧客からの評判が良い優良な業者に依頼しましょう。
優良業者を探すときは「外壁塗装の窓口」が役立ちます。外壁塗装の窓口では、経験豊富な
データベースの中から、厳選された加盟店のみを紹介しています。経験豊富なアドバイザーが契約前の相談から施工後まで一貫したサポートを無料で提供しますので、わからないことがあればお気軽にご相談ください。
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関連記事:外壁塗装の悪徳業者を見分ける4つのチェックポイント
クールタイトで快適で過ごしやすい住宅を実現しよう
クールタイトは高い遮熱性を持ち、夏場の電気代を節約できる効果があります。耐候性が高く、汚れにも強いため、塗りたての綺麗な状態を長く維持できます。また、カラーバリエーションも豊富なので、デザインにこだわりたい人にもおすすめです。
シリーズには6つの種類があるので、それぞれの特徴をよく比較して選ぶことが大切です。建物に合ったタイプを選ぶことで、満足した工事結果を得ることができ、快適で過ごしやすい居住空間を手に入れられます。業者に依頼するときは相見積もりをして、施工実績が豊富な優良業者に依頼しましょう。
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