グレーは汚れが目立ちにくく、落ち着いた印象を演出できることから、外壁塗装において人気の高い色です。一方でデメリットもあるため、両方を把握しながら色選びを慎重に行う必要があります。
この記事では、外壁塗装をグレーでおしゃれに仕上げるポイントを紹介します。失敗や後悔しない対策も解説するので、色選びで迷ったときの参考にしてみてください。
外壁塗装の色に関する詳しい解説はこちら
外壁塗装のデザインに関する詳しい解説はこちら
外壁塗装でグレーを選ぶメリット
外壁塗装でグレーが人気である背景には、主に以下4つのメリットがあります。
- 汚れが目立たない
- 落ち着いた雰囲気を演出できる
- どんなスタイルの家ともマッチしやすい
- 周辺環境に調和しやすい
それぞれのメリットを詳しく解説します。
汚れが目立たない
グレーは白と黒の中間色であり、明るすぎず暗すぎない色であることから、外壁に汚れが付着しても目立ちません。グレーはほこりや排気ガスなどと同じ系統の色であるため、経年劣化の症状も目立ちにくいメリットがあります。
そのため、外壁塗装にグレーを採用すれば、掃除などのメンテナンスの頻度を減らせます。長期にわたって手間なく外壁の美観を保ちたいなら、グレーは有力な選択肢になるでしょう。
落ち着いた雰囲気を演出できる
グレーは寒色系に近く、都会的で洗練された雰囲気を演出できるのが特徴です。ブラックほど重い印象はなく、 モダンで落ち着いた印象を与えられます。また、流行に左右されない色であるため、時間が経過してもデザインの美しさを維持できます。
グレーにもさまざまな色がありますが、明るめのグレーを選ぶと、より都会的な印象に仕上がります。可愛い派手なイメージよりも、クールでスタイリッシュなイメージを好む方にはグレーがおすすめです。
どんなスタイルの家ともマッチしやすい
グレーは色味がない色なので、洋風から和風まで、どんなスタイルの家ともマッチします。どんな色とも相性が良く、さまざまな色と組み合わせやすいため、付帯部や屋根との色のバランスがとりやすい利点もあります。
色選びや色の組み合わせに悩んだときは、無彩色であるグレーを選ぶことをおすすめします。
周辺環境に調和しやすい
グレーはシンプルで落ち着いた色合いのため、周囲環境に溶け込みやすいメリットがあります。他の色味とも相性が良いため、住宅が密集した地域や多様な建物が立ち並ぶ都市部でも景観を壊す心配がありません。
周りからも浮きにくく、悪目立ちしないため、近隣との調和を大切にしたい方にピッタリです。周辺の建物との調和を大切にしつつ、住宅の個性を引き出したい方にはグレーがおすすめです。
外壁塗装でグレーを選ぶデメリット
外壁塗装でグレーを選ぶことにはメリットが多い一方で、以下のようなデメリットや注意点もあります。
- 地味な印象に仕上がりやすい
- 個性を出しにくい
- 外壁材によっては汚れが目立つ
- 色の選び方が難しい
メリットだけでなくデメリットも把握したうえで、グレーを選ぶべきかどうかを慎重に判断しましょう。
地味な印象に仕上がりやすい
グレーは落ち着いた雰囲気を演出できる一方で、地味な印象に仕上がりやすいデメリットもあります。特に暗めのグレーは、年期の入った古ぼけた印象を与えやすいので注意が必要です。
地味な印象を避けたいなら、ブルーグレーやローズグレーなどの華やかで明るいグレーを選びましょう。また、他の明るい色と組み合わせると、建物全体がスタイリッシュな印象に仕上がります。
グレーの色の選び方によって見た目の印象が異なるので、迷ったときは業者に相談することをおすすめします。
個性を出しにくい
グレーは華やかな色ではないため、単色では個性を出しにくい傾向にあります。コンクリートやアスファルトに近い色味のグレーを選ぶと、ありふれた印象に仕上がりやすく、つまらないと感じる場合もあります。
オリジナリティを出したい場合は、青みが強いグレーを選ぶか、単色ではなくツートーンカラーにするなどして工夫してみたりしましょう。 グレーは他の色と組み合わせやすいため、配色を工夫することでオリジナリティのあるおしゃれな雰囲気に仕上がります。
外壁材によっては汚れが目立つ
グレーは汚れが目立たないのがメリットですが、選ぶ外壁材によっては汚れが目立ちやすいので注意が必要です。外壁材には窯業系サイディングをはじめ、金属サイディングやモルタルなどの種類があり、塗料の発色やツヤはそれぞれ異なります。
例えば、モルタルは防水性が低く、汚れや藻が発生しやすいため、経年劣化により藻や黒ずみが目立ちやすくなります。また、窯業系サイディングは意匠性の高いものが多く、凹凸が多いデザインを選ぶと水分が溜まりやすくなり、緑の藻や苔が目立つようになります。
どの外壁材を選ぶかによって、同じグレーでも汚れやすさやメンテナンスの頻度が変わってくるため注意が必要です。
色の選び方が難しい
グレーには明るさや彩度の違いによってさまざまな色合いがあり、住宅に合うグレーを選ぶのが難しい場合があります。グレーの明るさや彩度を変えることで、明るい印象にも落ち着いた印象にもなり、仕上がりの印象は大きく異なります。
例えば、明るめのグレーであれば開放的な印象になりますが、白に近い色は汚れが目立ちやすくなります。逆に暗いグレーは、シックでモダンなイメージを演出できますが、周辺の建物と合わない可能性があるので注意が必要です。
外壁塗装をグレーでおしゃれに仕上げる方法
グレーを単色で使うと地味に仕上がりやすいですが、他の色と組み合わせることでおしゃれに仕上がります。
ここでは、グレーのメリットを活かして外壁塗装をおしゃれに仕上げる3つのポイントを紹介します。
ツートンカラーでメリハリをつける
グレー一色だけで外壁を塗るのではなく、白や黒などの他の色と組み合わせたツートンカラーにすることで、メリハリのあるおしゃれなデザインに仕上がります。
例えば、1階部分はグレーにして2階部分はホワイトにするなど階数で色を変えたり、縦ラインに別の色を加えたりすることで、スタイリッシュかつ個性的な雰囲気を演出できます。
グレーはどんな色味とも相性が良いので、仕上げたいイメージに合わせて色の組み合わせを考えてみましょう。
アクセントカラーを採用する
グレー一色だと地味な印象に仕上がりやすいですが、鮮やかなアクセントカラーを取り入れることで、建物の印象が一気に明るくなります。
ベランダの外壁や玄関まわりなど、建物の一部分だけ違う色を取り入れるだけでも、建物全体が一気におしゃれな印象になります。アクセントカラーには、赤や黄色など、グレーと対照的な明るい色を選ぶのがおすすめです。
温かみのある木目調と組み合わせる
グレーと木目調の外壁材を組み合わせると、見た目に温かみが生まれ、おしゃれな雰囲気に仕上がります。
グレーは寒色系のカラーのため、単色で使用すると暗いイメージに仕上がることもありますが、木目調の素材を取り入れることで、明るいモダンなイメージにチェンジできます。
ベランダや玄関のドアなど、部分的に木目調を取り入れる方法もおすすめです。木目調が建物のアクセントになり、建物全体のおしゃれ度がアップします。
グレーの外壁塗装で後悔しないための対策
グレーの外壁塗装で後悔や失敗を防ぐには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。ここでは、色選びで失敗しないために有効な3つの方法を紹介します。
グレーの種類を把握する
グレーと一口に言っても、その種類はさまざまです。明るめのグレーや暗めのグレーなど、どの種類を選ぶかによって仕上がりも大きく異なるので、グレーの種類を事前に把握しておくことが大切です。
どの色にもメリット・デメリットがあるので、サンプルを取り寄せたりカラーシミュレーションなどを活用したりして、イメージに合うグレーを選びましょう。
明度と面積効果の関係を理解する
外壁塗装におけるグレーの印象は明度によって大きく異なるため、面積効果を意識することが大切です。白っぽい高明度なグレーは塗装面積が大きいほど明るく見え、黒っぽい低明度なグレーは塗装面積が大きいほど暗く見える傾向にあります。
そのため、色を選ぶときに小さなサンプルを見ただけで決めると、実際の仕上がりを見たときにイメージと異なることが少なくありません。失敗や後悔を避けるためには、A4サイズ程度のサンプルボードを作ってもらい、実際の仕上がりに近い状態で色を選ぶようにしましょう。
優良業者に依頼する
グレーの外壁塗装は色選びや外壁材選びが重要になるため、優良業者に依頼して適切なアドバイスを受けましょう。経験や実績が豊富で、依頼者の意見を施工に反映してくれる業者であれば、満足いく仕上がりを期待できます。
色選びをする際は綿密な打ち合わせが欠かせないため、コミュニケーションの取りやすい業者を選びましょう。色見本や色番号を用いてわかりやすく説明してくれる業者であれば、失敗を防ぎやすくなります。
グレーを用いた過去の施工例や利用者の口コミなどもしっかりと確認したうえで、納得できる業者を選ぶことが大切です。
関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは
外壁塗装にグレーを選ぶときは専門業者に相談しよう
グレーは汚れが目立たず、どんなスタイルの家ともマッチしやすいことから、外壁塗装で人気の色です。その一方で、個性を出しにくく、地味な印象に仕上がりやすいというデメリットもあります。
外壁塗装にグレーを選ぶときは、ツートンカラーやアクセントカラーなどでメリハリをつけましょう。他の色をうまく組み合わせることで、見た目がおしゃれに仕上がります。
また、グレーにはさまざまな種類があるため、専門業者とよく相談して選ぶことが大切です。専門家にアドバイスをもらいながら、後悔しない外壁塗装を実現しましょう。