2024-07-05 07:16:01 更新

ファインシリコンフレッシュⅡの特徴とは?価格・耐用年数とメリット・デメリット

ファインシリコンフレッシュⅡの特徴とは?価格・耐用年数とメリット・デメリット
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
詳細を見る

「ファインシリコンフレッシュⅡ」は、2022年にリニューアル発売された日本ペイント株式会社の人気商品です。同じ種類のシリコン塗料の中では費用対効果が高く、割安な費用で長い耐用年数が期待できるのが特徴です。高耐候性・低汚染性・汎用性を兼ね備えていることから塗装業者からおすすめされることも多い塗料で、職人の方々も扱い慣れている塗料のため施工不良を起こしにくいのも魅力です。

一方でファインシリコンフレッシュⅡには、DIYに不向きな点や別の塗料の方が適している場合も考えられるため、慎重に外壁塗装を検討する必要があります。本記事では日本ペイントの「ファインシリコンフレッシュⅡ」について、価格・耐用年数とメリット・デメリットなどについてご紹介します。

外壁塗装の塗料に関する詳しい解説はこちら

屋根塗装の塗料に関する詳しい解説はこちら

目次閉じる

日本ペイント「ファインシリコンフレッシュⅡ」とは?

ファインシリコンフレッシュⅡの価格・費用相場

ファインシリコンフレッシュⅡの耐用年数・寿命

ファインシリコンフレッシュⅡで塗装するメリット

ファインシリコンフレッシュⅡで塗装するデメリット

ファインシリコンフレッシュⅡがおすすめな人

まとめ

日本ペイント「ファインシリコンフレッシュⅡ」とは?

「ファインシリコンフレッシュⅡ」は、2022年にリニューアル発売された塗料です。従来のファインシリコンフレッシュの性能はそのままに、より高い耐候性と使いやすさを実現した人気のシリコン塗料となっています。手掛けるのは日本ペイント株式会社、2液形の弱溶剤系塗料として使用されています。

関連記事:シリコン塗料のメリット・デメリットとは?耐用年数や他の塗料との違いを解説

ファインシリコンフレッシュⅡはシリコン塗料の人気商品

ファインシリコンフレッシュⅡは、グレードとしてはシリコン塗料に分類されます。外壁塗装で主流な塗料として、アクリル塗料・ウレタン塗料・ラジカル塗料・フッ素塗料などがありますが、シリコン塗料は価格と耐用年数のバランスが良いため、特に人気の種類となっています。

シリコン塗料の中でもファインシリコンフレッシュⅡは、シロキサン結合により高い耐候性を備える性質を持ちます。従来のシリコン塗料と比較して、高い耐久性を備えているので、他者のシリコン塗料よりも安価かつ耐用年数が長い傾向にあります。大手メーカーの安心感に加えて、価格・耐用年数の面でも優れていることが人気の理由となっています。

高耐候性・低汚染性・汎用性を兼ね備えた塗料

ファインシリコンフレッシュⅡは、「超低汚染形ターペン2液形アクリルシリコン樹脂塗料」として販売されています。超低汚染形は汚れに強いこと、ターペン2液形とは油性塗料かつ2つの缶を施工時に混ぜる必要があること、そしてアクリルシリコン樹脂とはアクリル樹脂をベースとしたシリコン塗料であることを意味します。

簡単に言えば、非常に汚れにくい油性のシリコン塗料であると言えます。なお、「アクリル」という名称が入っていますが、耐用年数が短く安価な塗料として知られるアクリル塗料とは別の種類ですのでご安心ください。

強固なシロキサン結合で紫外線や風雨で劣化しにくい高耐候性を実現、特殊セラミック成分の働きによる親水化技術で汚れが雨で落ちやすくなり、さらに塗装時に気泡が入りにくいので非常に塗りやすい性質を持ちます。こうした「高耐候性・低汚染性・汎用性」を兼ね備えていることから、塗装業者からも高い支持を集めている人気商品となっているのです。

「わたしの家にはどの塗料がいいの?」30秒で無料診断します

ファインシリコンフレッシュⅡの価格・費用相場

ファインシリコンフレッシュⅡのメーカー公表の材工価格(材料費と人件費などを合計した価格)は、平米単価で5,040円〜7,380円とされています。外壁塗装を行う外壁材、もしくは仕上げの種類によって価格は変動しますが、上記の金額を目安とすると良いでしょう。

なお、ファインシリコンフレッシュⅡの塗料自体の実勢価格は、平米単価2,200〜2,400円が目安です。この金額に足場代や人件費、工事費などを合計して塗装業者からの見積もりが作成されます。一般的なシリコン塗料の平米単価は2,200〜3,000円が目安なので、ファインシリコンフレッシュⅡは相場よりもやや安価なシリコン塗料となっています。

関連記事:【2024年版】外壁塗装の費用相場はいくら?10坪〜100坪の適正価格と安く抑えるコツ

ファインシリコンフレッシュⅡの耐用年数・寿命

ファインシリコンフレッシュⅡの耐用年数は、11年〜15年ほど。一般的なシリコン塗料の耐用年数は10年程度とされているので、シリコン塗料の中でも長寿命を実現している製品となっています。シリコン塗料の相場よりも安く施工できるうえ、耐用年数は一般的なものよりも長いので、非常に費用対効果が高いのが特徴です。

価格と耐用年数のバランスが良いことから人気の高いシリコン塗料の中でも、ファインシリコンフレッシュⅡは特にコストパフォーマンスに優れ、多くの人から選ばれ続けている塗料なのです。

関連記事:外壁塗装の耐用年数は10〜20年が限度!寿命を延ばすコツや劣化症状を解説

ファインシリコンフレッシュⅡで塗装するメリット

上記のような特徴を持ったファインシリコンフレッシュⅡを自宅の外壁塗装で使用する場合、次のようなメリットが見込めます。

  • 劣化しにくく塗装が長持ちする
  • 汚れに強く美観に優れる
  • 作業性・汎用性が高いので施工不良を起こしにくい

それぞれ順番にご紹介しましょう。

劣化しにくく塗装が長持ちする

ファインシリコンフレッシュⅡは、塗料が形成する膜(塗膜)の耐候性が高いので、紫外線や風雨を受けても劣化しにくく、美しい外壁が長持ちするメリットがあります。耐用年数も長く次回の塗り替えまでの周期が長くなるので、従来の塗料では30年に3回の塗り替えが必要だったが、ファインシリコンフレッシュⅡなら30年に2回の塗り替えで済むなど、メンテナンスの手間・費用を大幅に削減することができます。

汚れに強く美観に優れる

ファインシリコンフレッシュⅡには、特殊セラミック成分を使った親水化技術が搭載されており、雨水で汚れを浮かして洗い流せる、汚れに強い外壁を実現できるメリットもあります。雨が降らない地域・時期であっても、自分で水洗いすれば簡単に汚れを落とすことができます。そのため汚れが付着しにくく目立たないので、建物の美観を重視する方にも適しています。

作業性・汎用性が高いので施工不良を起こしにくい

作業性・汎用性に優れ、現場作業を行う職人の方にとって扱いやすいのがファインシリコンフレッシュⅡの人気の一つです。施主の方にとっては、職人の施工不良によって外壁塗装の性能が低下する可能性が低く、工期が短縮されるメリットがあります。素早く乾燥する塗料なので、塗膜が乾燥しにくい夏場や冬場でもスピーディな施工が可能で、春・秋以外の外壁塗装の閑散期に依頼する場合にも適した塗料です。

ファインシリコンフレッシュⅡで塗装するデメリット

一方でファインシリコンフレッシュⅡを使用するデメリットには、次の3点が挙げられます。

  • 施工中は油性塗料の臭いが発生する
  • 2液形なのでDIYには不向き
  • ラジカル塗料の方が適している場合も

これらの注意点も考慮しながら、外壁塗装で使う塗料選びを進めましょう。

施工中は油性塗料の臭いが発生する

ファインシリコンフレッシュⅡは油性塗料であり、施工の際にはシンナー独特の臭いが発生します。油性塗料には「強溶剤系」「弱溶剤系」の2種類があり、ファインシリコンフレッシュⅡは弱溶剤系塗料に分類されるため、油性塗料の中では臭いはマイルドです。

しかしシンナーを使用しない水性塗料に比べると刺激臭は発生するので、室内への影響や、近隣への配慮が必要となります。特に家が密集した住宅街の場合、隣家との距離が近く、刺激臭が近隣に影響しやすいことも考えられるため、事前にあいさつしておくこと、もしくは水性塗料に切り替えることをおすすめします。

2液形なのでDIYには不向き

ファインシリコンフレッシュⅡは2液形、つまり2つの缶を混ぜて使用するタイプの塗料です。2液形の場合、主剤と硬化剤を適切な配合で混合し、撹拌機などを使ってかき混ぜる作業が発生します。また、混合後はすぐに乾燥が始まるため、素早く施工を行い当日中に使い切らなければなりません。こうした特徴を持つ2液形の塗料はDIYには向かないため、自分で外壁塗装を行おうと考えている方は注意が必要です。

もしDIYで塗装を行いたい場合、2液形よりも扱いやすい1液形の塗料を検討すると良いでしょう。

ラジカル塗料の方が適している場合も

近年ではシリコン塗料をベースに、塗膜を劣化させる原因となる「ラジカル」という成分の発生を抑える「ラジカル塗料」が人気です。ラジカル塗料は、シリコン塗料とほぼ同価格帯ながら、高い耐用年数を実現する費用対効果に優れた塗料です。

特に白色系のカラーを選ぶ時にはラジカル塗料の性能が最大限発揮されるため、ホワイト・ベージュなどの色で外壁塗装を行いたい場合には、ファインシリコンフレッシュⅡではなくラジカル塗料の中から商品をおすすめされることも多いです。ラジカル塗料についても検討してみたい場合、塗装業者に相談して自宅にどちらが向いているかを確認しながら、使用する塗料を決定すると良いでしょう。

関連記事:ラジカル制御塗料の特徴・耐用年数・費用相場!シリコン塗料との違いも解説

ファインシリコンフレッシュⅡがおすすめな人

最後に、ファインシリコンフレッシュⅡが向いている方やおすすめな方の特徴についてご紹介します。

  • 定番の人気商品で塗装したい人
  • 安価なシリコン塗料を選びたい人
  • 美しいツヤのある仕上がりを求める人

それぞれ詳しく解説しましょう。

定番の人気商品で塗装したい人

ファインシリコンフレッシュⅡは、2022年にリニューアルされた日本ペイントの定番商品です。古くから高い人気を誇り、多くの建物で使用されてきた実績があるため、自宅でも安心して使えると感じる方は多いです。ファインシリコンフレッシュⅡと比較されやすいラジカル塗料は、2012年に発売されたばかりで歴史が古く、実績が少ない塗料なので、実績や歴史を重視したい方はファインシリコンフレッシュⅡがおすすめです。

安価なシリコン塗料を選びたい人

外壁塗装では価格と耐用年数のバランスが取れたシリコン塗料を使いたい方にとっても、ファインシリコンフレッシュⅡがおすすめです。ファインシリコンフレッシュⅡはシリコン塗料の中でも安価な商品なので、一般的な相場よりも費用を抑えて施工できるメリットがあります。

美しいツヤのある仕上がりを求める人

油性塗料のファインシリコンフレッシュⅡならではの特徴として、美しいツヤのある仕上がりを実現できる点が挙げられます。光沢のある仕上がりは、水性塗料よりも油性塗料の方が美しいので、美観を重視する方にはファインシリコンフレッシュⅡが適しています。自宅の外壁に美しいツヤ・光沢を求めるのか、もしくはツヤ消しのマットな仕上がりを求めるのかによって、使用する塗料を検討してみてください。

まとめ

ファインシリコンフレッシュⅡは、シリコン塗料に分類される日本ペイントの人気商品で、高耐候性・低汚染性・汎用性を兼ね備えていることが大きな特徴です。価格・耐用年数のバランスに優れるシリコン塗料の中でも、特に安価かつ長寿命を実現している塗料なので、多くの方から選ばれ続けています。

一方で油性塗料独特の刺激臭が発生する点や、2液形なのでDIYには不向きである点には注意が必要です。同価格帯でより長い耐用年数を実現できるラジカル塗料も近年注目を集めているので、ファインシリコンフレッシュⅡとじっくりと比較しながら使用する塗料を検討してみましょう。

外壁塗装の窓口で相場チェックしてみませんか?
ページトップ