建築物の外側の壁面には、ほぼ必ず外壁塗装が施されています。では、外壁に塗装をする目的は何なのでしょうか。
理由の一つは、建物の外観を良くすることです。確かに、塗料の色や模様などで建物を装飾する、というのも外壁塗装をする目的の一つではあります。しかし、実は建物の外壁を雨や紫外線などから守るため、という実用的な目的もあるのです。
とはいっても、直接目に触れる所ですから、外壁塗装はおしゃれにしたいものです。しかし、ただ壁に塗料を塗布しただけだと、納得のいく効果が得られないことが多くあります。壁に凹凸が感じられず、全体としてのっぺりとした感じになってしまうからです。
それを避けるために行われる工程の一つが「玉吹き」と呼ばれるものです。建物の外壁をよく見ると、何かの飛沫のような凹凸が見られることが多くありますが、それこそ玉吹き工程によるものなのです。
外壁塗装における玉吹き工程では、圧送したタイル等の主材を圧縮したエアーで飛ばし、外壁一面に吹き付けます。こうすることで、主材が玉状になって壁に付着し、固まって凹凸となるのです。
玉吹きを施された外壁は、凹凸の立体感が出て、より豪華な仕上がりとなります。また外観上のメリットだけでなく、玉吹きすることで外壁そのものの強度も大幅にアップするという、実用的な利点もあるのです。
ところで、玉吹きした後、そのまま仕上げる「吹きっ放し仕上げ」と、吹き付けた後玉を平滑ローラーで潰す「ヘッドカット仕上げ」があり、それぞれ外観的な効果が異なります。