2024-06-19 11:06:56 更新

サイディング塗装の費用相場はいくら?外壁塗装が必要な時期や塗料を解説

サイディング塗装の費用相場はいくら?外壁塗装が必要な時期や塗料を解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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現在日本の戸建て住宅の外壁で多く使われているサイディング(サイディングボード)は、定期的な再塗装が必要な外壁材です。紫外線や風雨にさらされるサイディングは、塗料の劣化に合わせて塗り替えを行わなければ、外壁材そのものの劣化を早め、張り替え工事が必要になる時期が前倒しになってしまうからです。

しかしサイディングの塗装では、家の規模によっては100万円以上の見積もり金額が提示されることもあり、適正価格や費用相場、再塗装が必要な症状について気になる方も多いでしょう。

そこで今回の記事では、サイディング塗装の塗料ごとの費用相場や必要となる時期、DIYでの施工についてもご紹介します。

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サイディング塗装の費用相場は70万円〜100万円が目安

サイディング塗装が必要になる時期

サイディング塗装の流れ

サイディング塗装はDIYでも施工できる?

サイディング塗装を依頼する業者は相見積もりで比較を

まとめ

サイディング塗装の費用相場は70万円〜100万円が目安

サイディングを使用した外壁の塗装にかかる費用相場は、30坪の住宅で70万円〜100万円が目安です。外壁の継ぎ目であるコーキング(シーリング)の補修や、サイディングのひび割れなどの部分補修が発生しない場合には、100万円程度の予算で収まることが多いです。

一方で、サイディングに塗装では補修できない劣化が見られる場合に「カバー工法」(重ね張り)を実施する場合、100平米あたり120万円ほどの費用が発生します。カバー工法の施工も困難なほどサイディングが劣化している場合には、外壁全体を交換する張り替え工事が必要になりますが、その場合には200万円〜250万円ほどと高額な費用が必要になるため注意しましょう。

関連記事:【2024年版】外壁塗装の費用相場はいくら?10坪〜100坪の適正価格と安く抑えるコツ

サイディング塗装の費用内訳

サイディング塗装の費用の内訳には、以下のような項目が含まれています。

  • 塗料代
  • 足場代
  • 人件費
  • 工事費
  • 諸経費

中でも大きな割合を占めるのが塗料代で、アクリル塗料・ウレタン塗料・シリコン塗料など、使用する塗料のグレードによって料金に差が生まれます。加えて高所でも安全に作業するための足場代、そして職人の方々の人件費も発生します。

工事費の中には、塗料の飛散防止ネットの設置や高圧洗浄、窓や換気扇などを保護する養生にかかる費用が含まれます。これらの金額に、交通費・駐車場代や現場管理費・廃材処理費用といった諸経費を合計して、塗装費用の合計が算出されます。

サイディング塗装の塗料ごとの費用相場

サイディング塗装で使用される塗料には、主に4つの種類が存在します。選ぶ種類によって費用相場や耐用年数が異なるため、予算や塗り替えのサイクルを考慮しながら、最適な塗料を選ぶことが大切です。塗料ごとの費用相場・耐用年数をまとめると、下記の通りです。

種類 耐用年数 m2あたり費用相場
アクリル塗料 約3年~8年 約1,000円~1,800円
ウレタン塗料 約5年~10年 約1,700円~2,500円
シリコン塗料 約7年~15年 約2,300円~3,500円
フッ素塗料 約12年~20年 約2,000円~5,000円

上記の塗料のうち最も人気なのがシリコン塗料で、寿命は10年前後、防水性が高く結露にも強いことから、機能性と耐用年数、そしてコストパフォーマンスのバランスに優れている塗料です。サイディング塗装に対応した製品も多いため、迷った際にはシリコン塗料を検討すると良いでしょう。

なお、それぞれの塗料の特徴や選び方については、下記のページでも解説しているので参考にしてみてください。

関連記事:外壁塗装の塗料4種類の選び方を解説!相場・耐用年数から最適な塗料を選ぼう

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サイディング塗装が必要になる時期

外壁に使われるサイディングは、新築時に「再塗装は不要」と言われた経験を持つ方も多く、本当にサイディング塗装が必要なのか疑問を持っている方もいらっしゃいます。確かにサイディングは耐用年数が長く丈夫な外壁材ですが、メンテナンスが全く必要ないわけではありません。

サイディング自体に劣化症状が出ている場合や、前回のサイディング塗装の寿命を迎える場合には、定期的に再塗装や補修が必要になるのです。ここではサイディング塗装が必要になる時期について詳しくご紹介します。

サイディングの劣化症状が出ている時

サイディング塗装が必要になるタイミングとして、外壁材の劣化サインである以下のような症状が見られる場合が挙げられます。

これらの症状が見られる場合、外壁から雨水が侵入し、外壁材そのものや建材を傷めてしまう原因になります。自宅の美観が悪化することに加え、劣化が進めば塗装だけでは補修できずにカバー工法や張り替え工事が必要となる可能性も高まります。

規模の大きな工事になれば必要な費用も高額になってしまうため、サイディングのメンテナンスではこまめな再塗装が重要なのです。

関連記事:サイディングにメンテナンスは必要?5つのケア方法と費用について解説

サイディング塗装の寿命を迎える時

外壁の寿命・耐用年数には、サイディング自体の寿命に加えて、表面の塗料の寿命も存在します。塗料の寿命を迎えると、外壁材の保護機能が失われてしまうため、塗料の耐用年数に合わせた周期で再塗装を行う必要があります。

たとえばシリコン塗料を使用したサイディングであれば、前回の塗装から約7年~15年で寿命を迎えるので、10年前後経過したタイミングで塗り替えを行うのが理想です。自宅でどの種類の塗料を使っているかわからない場合には、大体10年ほどで寿命を迎える塗料が多いため、前回の塗装から10年を目安に塗り替えを検討することをおすすめします。

関連記事:サイディング外壁の塗装は必要!?塗装が必要な時期と補修費用を解説

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サイディング塗装の流れ

サイディング塗装では、30坪の住宅で1週間ほどの工期が必要になります。工事中の主な流れは、以下の通りです。

  • 足場の設置・ネット張り、養生
  • 高圧洗浄
  • 下地処理・コーキング補修
  • 塗装(下塗り)
  • 塗装(中塗り・上塗り)
  • 点検・足場解体

上記の工程にもある通り、サイディング塗装は下塗り・中塗り・上塗りの「3回塗り」が一般的です。下塗りによって塗料が外壁材に定着しやすくなるように整え、塗装がより美しく・長持ちするように中塗り・上塗りの2回で仕上げます。

もし外壁塗装業者が「1回塗りで塗装を済ませるので、料金を安く抑えられます」などと契約を勧めてくる場合には、塗りムラが発生したり塗料の耐用年数が短くなったりと、施工不良を起こす原因になるので注意しましょう。

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サイディング塗装はDIYでも施工できる?

サイディング塗装を業者に依頼すると高額な費用がかかるため、ご自身のDIYによって塗装できないか考える方も少なくありません。30坪のサイディングをDIYで塗装した場合、必要な費用は30万円〜50万円ほどなので、価格の安さに魅力を感じることも多いでしょう。

しかしDIYによるサイディング塗装は、なるべく控えた方が賢明です。施工経験の少ない素人がサイディング塗装を行い、塗りムラや塗り残しが発生してしまうと、塗料の防水機能が十分に発揮されない危険性が出てくるからです。

足場が不要な箇所の補修は可能

また、DIYによるサイディング塗装で住宅の2階部分などを施工しようとした場合、必ず足場を設置する必要があります。屋根の上で作業したり、脚立だけを使って作業したりすると、転倒・落下で怪我をするリスクが考えられるためです。しかし個人で足場を組むことは困難なため、やはりDIYでの塗装は避けた方が良いでしょう。

一方で、1階部分の日当たりの良い南側のサイディングなど、足場が不要な箇所の部分的な塗装・補修であれば、DIYでも対応可能なケースもあります。サイディング塗装のDIYで必要な道具や手順については、下記のページでもまとめているので参考にしてみてください。

関連記事:外壁塗装をDIYする方法とは?業者に依頼した方が良いケースや注意点を解説

広範囲のサイディング塗装は専門業者に依頼を

不慣れなサイディング塗装をDIYした結果、施工不良につながり、結局業者に依頼することになった…という事態を防ぐためにも、自宅の外壁全体などの広範囲のサイディング塗装では、最初から専門業者に依頼することをおすすめします。

サイディング塗装のプロに依頼することにより、DIYと比べて費用は高額になりますが、仕上がりが美しく塗料の性能を十分に引き出す施工を行ってもらえるメリットがあります。サイディング塗装は1回だけで完結するわけではなく、定期的な再塗装で長い付き合いになることも多いので、安心して自宅の外壁を任せられる業者を選ぶことが大切です。

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サイディング塗装を依頼する業者は相見積もりで比較を

サイディング塗装を適正価格で信頼できる業者に依頼するためには、複数の業者からの「相見積もり」を取ることが大切です。相見積もりとは、使用する塗料や塗装面積といった条件・希望をすべて揃えた上で、別々の業者に見積もりを作成してもらうことを言います。

条件を揃えた上で見積もりを作成してもらうことにより、塗料代や足場代などの内訳ごとの費用相場を比較することに役立つほか、相場よりも安すぎる・高すぎる業者を避けることにもつながります。また、業者ごとの営業担当者の対応を見比べることにより、信頼できる業者かどうかを見極めることも可能なので、積極的に活用することをおすすめします。

一方で、訪問営業の業者の提案で即決するなど、1社の見積もりだけで契約を決めてしまうと、割高な費用を請求されたり悪質な業者に依頼してしまったりする危険性が高まるのでご注意ください。

関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは

関連記事:外壁塗装の見積もりは何社取れば良い?見積書のチェックポイントと費用相場を解説

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まとめ

サイディング塗装は30坪の住宅で70万円〜100万円が費用相場であり、その内訳には塗料代・足場代・工事費などが含まれます。サイディングの劣化が進んでしまい、カバー工法や張り替え工事など、規模の大きな工事が必要になるほど費用相場は高額になるため、定期的に再塗装を実施することが大切です。

サイディング塗装が必要となるタイミングとして、コーキングの劣化やチョーキング現象、表面のはがれといった劣化サインが出ていることが挙げられます。また、前回の塗装から10年前後経過している場合にも、塗料の寿命を迎えている可能性が高いので、一度専門業者からの点検を受けてみると良いでしょう。

本記事でご紹介してきた信頼できる塗装業者の見極め方も参考にしながら、自宅のサイディング塗装を検討してみてください。

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