2024-07-05 08:33:05 更新

外壁工事にかかる費用・種類を徹底解説!工期や業者選びのコツもご紹介

外壁工事にかかる費用・種類を徹底解説!工期や業者選びのコツもご紹介
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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戸建て住宅で安心して長く住み続けるためには、水回りや内装のリフォームだけではなく、屋根・外壁といった家の外側の工事も欠かせません。外壁は常に紫外線や風雨にさらされるため、定期的なメンテナンスを行わなければ一気に劣化が進み、家の寿命を縮めてしまう危険性があります。

しかし外壁工事には大きく分けて4つの種類があり、どの工事が適切なのかは家の状態や予算によっても異なります。見積もりを依頼する業者によっても提案される工事内容や見積もり金額が変動するため、外壁工事についての基礎知識を身につけておく必要があります。

今回の記事では、外壁工事の種類や費用相場、日常生活に影響が出る工期の長さなどをご紹介します。外壁工事を依頼する業者選びのコツについても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

目次閉じる

外壁工事とは?

外壁工事で施工する4種類のリフォーム内容

外壁工事が必要となる費用相場

外壁工事にかかる工期の目安

外壁工事を任せる業者選びのコツ

まとめ

外壁工事とは?

外壁工事は、住宅を紫外線や風雨から守る外壁をメンテナンスするための工事で、外壁材の継ぎ目であるコーキングの補修から、外壁全体の張り替え工事まで、さまざまな種類の工事内容が挙げられます。外壁工事によるメンテナンスを怠ってしまうと、外壁からの雨漏りが発生し、建材が腐食してしまった結果、家の寿命を縮める結果にもなりかねません。

快適な住環境を守るためにも、外壁の劣化が発生したタイミングや、外壁塗装や外壁材の寿命を迎える時期に定期的な外壁工事が必要となるのです。

外壁工事で施工する4種類のリフォーム内容

外壁工事に分類されるリフォーム内容には、以下の4つの種類が挙げられます。

  • 外壁塗装工事
  • 外壁の重ね張り工事(カバー工法)
  • 外壁の張り替え工事
  • 外壁の補修工事

ここでは上記4種類の外壁工事について、具体的な工事内容や役割についてご紹介します。

関連記事:外壁リフォーム3種類の費用相場!一軒家に最適なメンテナンスの選び方を解説

外壁塗装工事

外壁塗装工事は、外壁材を保護する役目を持った塗料を塗り替える工事です。高圧洗浄を用いて古い塗料や汚れを洗い流し、その上から防水性・断熱性などを備えた塗料を塗ることにより、外壁材の耐久性を延ばすのが特徴です。同時に傷んだ下地の補修や、コーキングの補修を行うケースもあります。

外壁工事の中では最も頻繁に行われるリフォーム内容であり、工期も短いのが特徴です。ただし、外壁材が激しく劣化している場合には、外壁塗装だけでは対応できず、重ね張り工事や張り替え工事が必要となる点に注意しましょう。

関連記事:【2024年版】外壁塗装の費用相場はいくら?10坪〜100坪の適正価格と安く抑えるコツ

外壁の重ね張り工事(カバー工法)

外壁の重ね張り工事は「カバー工法」とも呼ばれ、古い外壁の上から新しい外壁材を被せることで、外壁の耐久性を延ばす工事を指します。古い外壁材の撤去・処分の手間が発生しないので費用相場が安くなる傾向にあるほか、外壁が二重構造になるので断熱性・遮音性が向上するメリットもあります。

外壁の張り替え工事と比べると工期も短縮されますが、一方で外壁が重くなることで建物に負担がかかり、耐震性が低下する可能性がある点に注意が必要です。また、外壁材の内側が激しく劣化している場合には重ね張り工事が使えない点や、次の張り替え工事や解体工事の際に廃材の処分費用が高額になりやすい点に注意しましょう。

関連記事:外壁カバー工法にかかる費用相場とは?外壁塗装・張り替え工事との違いを解説

外壁の張り替え工事

外壁の張り替え工事は、下地を含めた古い外壁をすべて撤去・処分して、新たな外壁に交換する工事です。外壁工事の中では最も大規模なリフォームであり、外壁材の寿命を迎えて雨漏りなどが発生している時に実施されることが多いです。外壁のデザイン・カラーを含めた交換も可能なので、家の外観を一新したい時にも効果的です。

外壁の張り替え工事は、外壁の寿命をリセットして耐久性を大幅に延ばすことが可能なので、今後も長く住み続ける予定がある家にも適しています。

関連記事:外壁の張り替えにかかる費用とは?外壁塗装・カバー工法との違いや選び方を解説

外壁の補修工事

外壁の補修工事には、外壁材の継ぎ目のゴムの部分であるコーキング(シーリング)の交換や、ひび割れた外壁材の部分補修などが挙げられます。外壁塗装の際に同時に行われることも多く、重ね張り・張り替えが必要なほどの大きな劣化ではないが、放置すると雨漏りを招く危険性がある時に実施されます。

大規模な工事が必要ないため、費用相場が安くなることに加え、工期も大幅に短縮できます。外壁が激しく劣化する前に定期的に補修工事を行うことで、大規模リフォームが必要になる時期を遅らせて、長期的なメンテナンスコストを節約することも可能です。

外壁工事が必要となる費用相場

続いて、外壁工事のリフォーム内容ごとの費用相場についてご紹介します。自宅の外壁リフォームでどのくらいの予算が必要になるのかを調べる参考として活用してみてください。

外壁塗装工事の費用相場

外壁の塗装工事の費用相場は、30坪程度の住宅で60万円〜90万円が目安です。外壁塗装の費用は、使用する塗料のグレードと塗装面積によって大きく変動するため、耐久性が高く機能性に優れた塗料を選ぶほど、家の規模が大きくなるほど高額な料金となります。

また、外壁塗装工事の費用内訳には「足場代」も含まれます。足場の設置が難しい立地条件の場合や、3階建てなど足場の高さが必要な場合には費用相場を上回る料金になることも出てくるでしょう。

関連記事:【2024年版】外壁塗装の費用相場はいくら?10坪〜100坪の適正価格と安く抑えるコツ

外壁のカバー工法・重ね張り工事の費用相場

外壁の重ね張り工事は、30坪の家で100万円~220万円ほどが相場です。張り替え工事と比べると古い外壁の撤去・処分費用がかからないので割安となりますが、比較的規模の大きな外壁工事なので100万円以上の予算を見積もっておくほうが良いでしょう。

ただし、重ね張り工事で施工不良を起こすと内部で結露が発生して、外壁材が劣化する原因になるため、実績が豊富な施工業者を選ぶことが重要です。なお、外壁の張り替え工事では、外壁の重量が増して建物への負担が大きくなることを防ぐため、金属製の外壁材が用いられることが多いです。

関連記事:外壁カバー工法にかかる費用相場とは?外壁塗装・張り替え工事との違いを解説

外壁の張り替え工事の費用相場

外壁の張り替え工事の費用相場は、30坪の家で170万円~250万円が目安です。外壁工事の中で最も高額で、工期も長期化する傾向にあります。これは新しい外壁材の材料費に加えて、古い外壁材の撤去・処分費用が上乗せとなるのが理由です。

選べる外壁材の自由度が高く、豊富な素材・デザインの中から選ぶことができることから、選ぶ外壁材によって費用相場が上下しやすいのが特徴です。一時的な費用負担は最も高額ですが、外壁の寿命を大幅に延ばすことで、将来のリフォーム費用を節約することができます。

関連記事:外壁の張り替えにかかる費用とは?外壁塗装・カバー工法との違いや選び方を解説

外壁の補修工事の費用相場

外壁の補修工事は、実施する工事内容によって費用相場が異なり、一部の外壁材のひび割れ補修なら数万円〜50万円、外壁の継ぎ目となるコーキングの補修で25万円〜45万円が目安となります。足場の設置が不要な小規模な補修工事であれば、10万円程度に収まることも多いです。

外壁の劣化が進む前に定期的に補修工事を行うことで、外壁の寿命を延ばすことが可能ですが、部分的に外壁工事を行った結果、その部分だけ悪目立ちしてしまう可能性もあるので注意しましょう。

外壁工事にかかる工期の目安

外壁工事は依頼する工事内容によって工事期間が異なり、工事中は窓が開けられず洗濯物を外に干せないなどの影響が出てきます。そのため外壁工事を行う際には、工期の長さや工事中の影響を考慮しながらスケジュールを立てることが大切です。

それぞれの外壁工事の工期の目安をまとめると、下記の通りです。

外壁工事の種類 工期の目安
外壁塗装 1週間〜10日
重ね張り工事 1週間〜2週間
張り替え工事 2週間〜3週間
補修工事 1日〜数日

なお、外壁工事は天候の影響を受けやすく、大雨や雪が降る季節には休工が発生し、工期が延びる可能性があります。特に外壁塗装は、雨の日には塗料が乾かず、雨水が混ざって施工不良を起こす原因になるため、工事が延期になることが多いです。梅雨の時期や春雨前線・秋雨前線が活発になる時期には、雨の影響にも注意しましょう。

外壁工事を任せる業者選びのコツ

最後に、外壁工事を安心して任せられる業者選びのコツについて、以下の3つのポイントをご紹介しましょう。

  • 複数の業者の相見積もりを見比べる
  • 業者ごとの違いを把握しておく
  • 訪問営業1社の見積もりだけで即決しない

これらのポイントを踏まえて依頼する業者を選ぶことで失敗のない外壁工事につながるので、ぜひ参考にしてください。

複数の業者の相見積もりを見比べる

外壁工事を依頼する業者選びでは、なるべく複数の業者に「相見積もり」を依頼して見積書を見比べると良いでしょう。相見積もりは、依頼する工事内容をすべて揃えた上で、複数の業者の見積もりを取ることを言います。重ね張り工事を検討するなら、すべての業者で同じ外壁材・施工方法に揃えて見積書を作成してもらうことで、費用内訳を細かく比較することができます。

また、相見積もりであることを伝えておくことにより、業者からの強引なセールスを防いだり、値引き交渉を有利に進められたりするメリットもあります。ただし見積もり金額だけで決めるのではなく、営業担当者の対応品質や実績も考慮しながら選ぶようにしましょう。

関連記事:外壁塗装では相見積もりが不可欠!費用を抑えて信頼できる業者を選ぶためのポイント

業者ごとの違いを把握しておく

外壁工事を依頼できる業者には、ハウスメーカーや工務店、塗装専門の地元業者などが挙げられます。これらの業者の違いを理解して、業者に求める条件をもとに依頼先を選ぶのが効果的です。

ハウスメーカーは長期間の工事保証や充実したアフターフォローが受けられる反面、実際に作業を行うのは下請け業者なので、中間マージンが発生して費用が割高になることが多いです。

ハウスメーカーよりも狭い範囲で住宅工事を手掛ける工務店に依頼する場合、ハウスメーカーと比べて費用を抑えられるほか、屋根工事などの家に関する相談全般に対応しているメリットがあります。

塗装専門の地元業者に依頼した場合が最も費用を抑えることが可能で、優良業者を見極めることで高いコストパフォーマンスを期待できます。最もスピーディに外壁工事を依頼することもできますが、工事保証やアフターフォローは業者によって差があるので注意が必要です。

関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは

訪問営業1社の見積もりだけで即決しない

外壁塗装業者などの訪問営業をきっかけに外壁工事を検討し始める方は多いですが、訪問営業の業者1社だけで即決するのは避けたほうが良いでしょう。訪問営業を行う業者の中には、手抜き工事や契約金の持ち逃げを行う悪質な業者が存在するほか、提示された見積もり金額が相場よりも割高なのかどうか判断できないからです。

そのため基本的に訪問営業の業者には依頼しないこと、少なくとも1社の見積もりだけでは判断せず、その場は保留にしてほかの業者の話も聞いてみることが大切です。

関連記事:外壁塗装の見積もりは何社取れば良い?見積書のチェックポイントと費用相場を解説

関連記事:外壁塗装飛び込み営業は危険?被害事例とトラブルを避けるコツを解説

まとめ

外壁工事は、紫外線や風雨にさらされる外壁をメンテナンスするための工事で、定期的に施工することで家の寿命を延ばし、張り替え工事などの大規模リフォームが必要になる時期を後ろ倒しにすることが可能です。

外壁工事には主に4つの種類があり、外壁塗装・重ね張り工事・張り替え工事・補修工事がそれぞれの家の状況に合わせて実施されます。依頼する工事内容によって費用相場も異なるため、本記事で解説してきた目安金額を参考にしてみると良いでしょう。

また、外壁工事を依頼する業者を選ぶ時には、複数の業者の相見積もりを取ったり、業者ごとの違いを理解して依頼先を選んだりするのが効果的なので、ぜひ実践してみてください。

外壁塗装の窓口で相場チェックしてみませんか?
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