2024-07-05 05:05:05 更新

10坪の外壁塗装費用は25~30万円が相場!塗装面積の計算方法や依頼時の注意点をご紹介

10坪の外壁塗装費用は25~30万円が相場!塗装面積の計算方法や依頼時の注意点をご紹介
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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延床面積10坪の家で外壁塗装を行う場合、費用相場は25~30万円が目安となります。10坪の家は塗装面積が少なく工期も短い傾向があるため、外壁が激しく劣化しているなどの条件がない限り、50万円以下の予算で収めることができます。

ただし、足場の設置スペースがあるか確認が必要だったり、塗料の臭いが近隣の迷惑にならないよう配慮したりと、狭小住宅だからこその注意点も存在します。

今回の記事では、10坪の外壁塗装費用の相場と内訳、相場よりも安く抑えるためのコツや、塗装工事を依頼する時の注意点などについて解説します。

目次閉じる

10坪の家の外壁塗装費用相場は25~30万円が平均的

10坪の外壁塗装の費用内訳と計算方法

10坪の家の外壁塗装費用を相場よりも安く抑えるコツ

10坪の家で外壁塗装を依頼する時の注意点

まとめ

10坪の家の外壁塗装費用相場は25~30万円が平均的

10坪の広さの家で外壁塗装を依頼した際には、25~30万円ほどの費用相場で見積もりが提示されることが多いです。10坪規模の狭小住宅であれば、塗装が必要な外壁面積が狭く、塗料の使用量や工期を削減できるため、50万円以上の費用が発生することは少ないでしょう。

ただし、ここでご紹介する費用相場は、延床面積をもとに簡易的に計算した金額となります。実際の外壁塗装費用については、外壁の状態や依頼する塗装業者、使用する塗料の種類などによっても変動します。そのため正確な金額については、塗装業者に現地調査を依頼して見積書を確認することをおすすめします。

「10坪の家」は延床面積10坪であることに注意

外壁塗装では「10坪の家」が指すのは、建坪10坪ではなく、延坪10坪の家です。つまり、1階部分と2階部分の床面積を合計した「延床面積」が10坪の家を指すことにご注意ください。たとえば、10坪の広さの平屋は「10坪の家」とみなされますが、1階が10坪、2階が10坪の2階建ての家は「20坪の家」として計算します。

家を上から見た時の建築面積、または土地の広さである敷地面積で費用相場を計算してしまうと、実際の金額よりも少なくなる点に注意しましょう。なお、10坪以外の外壁塗装費用の計算方法については、下記のページでも解説しているので参考にしてください。

関連記事:【2024年版】外壁塗装の費用相場はいくら?10坪〜100坪の適正価格と安く抑えるコツ

10坪の家の広さ・間取り目安

10坪の家は畳20畳分の広さに相当し、約33m2の床面積となります。平屋の家を建てた場合の間取りは、1LDK~2LDKが目安であり、一人暮らしまたは二人暮らしに適した広さです。一般的には狭小住宅に分類される広さですが、外壁塗装費用が安く抑えられるなど、住宅のメンテナンスコストが安いことが特徴です。

10坪の外壁塗装の費用内訳と計算方法

10坪の外壁塗装費用である25~30万円の内訳には、以下のような費用項目が含まれています。

  • 塗料代
  • 人件費・工事費
  • 足場代
  • その他の費用

それぞれどのように計算するのか、費用全体のうちどのくらいの割合を占めるのかを解説します。

塗料代

塗料代は、外壁塗装で使用する塗料の材料費を指し、費用全体の約2割〜3割を占めます。使用する塗料の平米単価に、塗料を塗る外壁面積を掛けて計算することが多く、塗料のグレードが高い場合や塗装面積が広い場合に高額となります。

塗料の種類ごとに平米単価の相場をまとめると、下記の通りです。

種類 耐用年数 m2あたり費用相場
アクリル塗料 約5年~8年 約1,000円~1,800円
ウレタン塗料 約8年~10年 約1,700円~2,500円
シリコン塗料 約10年~15年 約2,100円~3,500円
ラジカル塗料 約8年~16年 約2,200円~4,000円
フッ素塗料 約15年~20年 約2,000円~5,000円
セラミック塗料 約10年~25年 約3,500円~5,000円
無機塗料 約20年~25年 約3,500円~5,500円

10坪の家は塗装面積が狭いことから、グレードの高い塗料を使用しても費用総額が大幅に高くなることはなく、耐用年数を重視して機能性に優れた塗料を選ぶケースも多いです。耐用年数が長ければ、次の塗り替えまでの期間が長くなるため、長期的に見ると外壁のメンテナンス費用が安くなる傾向があります。

関連記事:外壁塗装の塗料4種類の選び方を解説!相場・耐用年数から最適な塗料を選ぼう

人件費・工事費

人件費・工事費は外壁塗装費用のうち約3割を占め、職人の方々の稼働日数や依頼する工事内容によって変動します。下地補修やベランダの防水工事など依頼した場合や、工期が長くなる場合には、相場よりも高額となるケースもあります。

工事費に含まれる作業内容と費用相場をまとめると、下記の表の通りです。

作業内容 費用相場
飛散防止ネット 150円~400円/m2
養生 200円~300円/m2
高圧洗浄 250円〜450円/m2
シーリング(打ち換え) 700円~1,500円/m
シーリング(増し打ち) 500円~1,000円/m
軒天(軒裏) 800円~1,600円/m2
雨どい 800円~1,800円/m
雨戸 2,000円~4,000円/枚
廃棄物処理 10,000円~30,000円/式

なお、外壁塗装と同時に屋根の塗装も依頼する場合、約10万円の追加費用が発生します。外壁塗装で設置した足場をそのまま利用できるため、屋根塗装を別々に依頼した場合と比べると、トータルコストを安く抑えることができます。

足場代

足場代は、費用全体の約2割を占める費用で、高所で安全に作業するために欠かせない費用です。費用相場は800円〜1,200円/m2が目安となっており、家の外周に少しゆとりを持たせた面積を掛けて、足場代の総額を計算します。

たとえば、10坪の家の塗装面積は約40m2ですが、この広さに合わせて足場を設置すると外壁と足場が密着してしまうため、距離を取るために1.3倍の係数を掛けます。「40m2 × 1.3 = 52m2」を足場の設置面積とするのであれば、4万1,600円〜6万2,400円が足場代の目安です。

その他の費用

上記で解説してきた費用以外の料金は、「その他の費用」として費用全体の約2割〜3割を占めます。主な内訳として、事務手数料や駐車場代・交通費、廃材の処分費用などが挙げられます。見積書では「諸経費」としてまとめられていることが多いですが、相場よりも金額が高い場合には、詳細な内訳を問い合わせてみると良いでしょう。

10坪の家の外壁塗装費用を相場よりも安く抑えるコツ

10坪の家の外壁塗装費用をなるべく安く抑えたい場合は、次の3つのポイントを踏まえて依頼することが効果的です。

  • 1社の見積もりだけで即決しない
  • 夏場・冬場に工事を依頼する
  • 助成金・補助金を活用する

一つひとつ具体的に解説していきます。

1社の見積もりだけで即決しない

外壁塗装費用の見積もりを依頼する際には、1社だけの見積もりで即決してしまうと、相場よりも割高な金額で依頼してしまう可能性があります。そのため外壁塗装を依頼する業者を選ぶ時には、必ず複数の業者の見積もりを取り寄せて比較・検討するようにしましょう。

複数の業者の見積もり金額を把握して、自宅の外壁塗装費用の平均的な価格帯を調べておくことで、相場よりも安すぎる業者や高すぎる業者を選択肢から外すことができます。それぞれの塗装業者の営業担当者の対応を比較して、信頼できる業者を選べるメリットもあるので、積極的に活用してみましょう。

関連記事:外壁塗装では相見積もりが不可欠!費用を抑えて信頼できる業者を選ぶためのポイント

夏場・冬場に工事を依頼する

外壁塗装は天候が安定する春・秋のシーズンが繁忙期であり、夏・冬のシーズンは閑散期とされます。なるべく外壁塗装費用を抑えたい場合には、夏場や冬場に外壁塗装を依頼するのも一つの選択肢です。

夏場であれば日照時間が長く、冬場は空気が乾燥していることから、塗料が乾きやすくなるケースもあります。塗料がすぐに乾いて工期が短縮されれば、外壁塗装費用の節約にもつながりますので、依頼する時期を閑散期にずらすことも検討してみましょう。

関連記事:外壁塗装に適した時期とは?季節ごとのメリットと塗り替え周期も解説

助成金・補助金を活用する

お住まいの自治体によっては、外壁塗装工事で助成金や補助金が支給されることがあり、うまく活用できれば費用負担を抑えながら外壁塗装を依頼できます。助成金・補助金の申請条件は自治体によって異なりますが、断熱・遮熱塗料を用いた、ヒートアイランド対策リフォームやエコリフォームは支給対象となりやすい傾向があります。

最新の助成金・補助金情報は、自治体のホームページでチェックできるか、塗装業者に問い合わせることで案内を受けられることもあるので、積極的に活用しましょう。

関連記事:【2024年版】外壁塗装の助成金・補助金まとめ|申請方法・条件や注意点を解説

10坪の家で外壁塗装を依頼する時の注意点

最後に、10坪の家で外壁塗装を依頼する際に、気をつけたい注意点について以下の3つをご説明します。

  • 足場の設置スペースがあるかを確認する
  • 近隣に配慮して臭いの少ない塗料を選ぶ
  • 塗り替えサイクルが短い塗料は避ける

これらのポイントを踏まえながら、外壁塗装工事を依頼しましょう。

足場の設置スペースがあるかを確認する

10坪の狭小住宅は都心部の住宅街に建っていることが多く、隣家との距離が近いと、足場の設置が難しくなるケースがあります。隣家の敷地にはみ出して足場を設置せざるを得ない場合には、事前に隣家の家主に許可を取っておかなければなりません。

足場の設置で近隣トラブルを招かないためにも、足場の設置スペースが足りるかどうか、塗装業者の見積もりの段階からしっかりと確認しておくことをおすすめします。

関連記事:足場費用の相場はいくら?外壁・屋根リフォームに必要な足場代の適正価格

近隣に配慮して臭いの少ない塗料を選ぶ

近隣の家との距離が近い家の場合、塗料の臭いによるトラブルが起こる可能性もあります。工事中の刺激臭が近隣への迷惑になることも少なくないため、できるだけ臭いの少ない塗料を使用できないか、塗装業者と相談しながら工事を進めるのが大切です。

外壁塗装で用いられる塗料には水性と油性があり、水性であれば耐久性が落ちる代わりに塗料の臭いが少なくなる性質を持ちます。塗装業者に相談して水性塗料を使用しても問題ない場合には、水性塗料を優先的に選ぶと良いでしょう。

関連記事:外壁塗装の塗料4種類の選び方を解説!相場・耐用年数から最適な塗料を選ぼう

塗り替えサイクルが短い塗料は避ける

10坪の外壁塗装は塗装面積が少ないことから、グレードの高い塗料を使用しても見積もり金額が大きく変動しないという特徴があります。たとえば坪単価5,000円と1万円の塗料を使用する場合に、100坪の家だと50万円と100万円で50万円の価格差となりますが、10坪であれば5万円と10万円の5万円の価格差で収まります。

そのため一回あたりの塗装費用を節約するのではなく、対応年数の長い塗料を選んで塗り替えの回数を減らし、工事のたびに発生する足場代や人件費を節約した方が、長期的なメンテナンスコストが安くなる傾向があります。予算に余裕がある場合には、塗り替えサイクルが長くなるグレードの高い塗料を検討してみるのがおすすめです。

まとめ

10坪の家で外壁塗装を依頼した場合の費用相場は、25~30万円が目安です。ただし「10坪の家」が指すのは、建坪10坪ではなく、延床面積が10坪の住宅であることにご注意ください。

外壁塗装にかかる費用を相場よりも安く抑えるためには、複数の業者から見積もりを取り、閑散期を狙って工事を依頼するのが効果的です。補助金・助成金を活用すると費用負担を抑えることも可能なので、自治体のホームページなどで最新情報をチェックしておきましょう。

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