2025-06-26 09:22:40 更新

外壁塗装で財形貯蓄を利用する方法|引き出しの条件と注意点を解説

外壁塗装で財形貯蓄を利用する方法|引き出しの条件と注意点を解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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外壁塗装を行う際に財形貯蓄制度を活用すれば、税金面で有利に働き、工事を効率よく行うことができます。ただし、種類ごとに利用条件があり、状況によっては引き出しができない場合もあるため注意が必要です。

本記事では、外壁塗装で財形貯蓄制度を利用する際の条件や注意点を解説します。制度のメリット・デメリットだけでなく、利用するまでの流れも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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財形貯蓄とは?

外壁塗装で財形貯蓄を利用するメリット

外壁塗装で財形貯蓄を利用する際の注意点

外壁塗装で財形貯蓄を利用する方法

外壁塗装で財形貯蓄を利用する流れ

財形貯蓄をうまく活用して外壁塗装を成功させよう

財形貯蓄とは?

財形貯蓄制度は、労働者の給料の一部を天引きして金融機関に送金し、資金形成を行う制度です。財形貯蓄には以下の3種類があり、それぞれ利用目的や内容が異なります。

一般財形貯蓄 特定の利用目的がなく、自由に資金を取り崩しが可能。
財形住宅貯蓄 マイホームの購入やリフォーム、修繕などの住宅関連費用に利用可能。
財形年金貯蓄 退職後の生活資金として利用可能。

将来のマイホーム購入やリフォーム工事、外壁塗装を念頭に置いて積み立てをするのであれば、財形住宅貯蓄がおすすめです。

財形貯蓄を利用する条件

財形住宅貯蓄を利用するには、以下3つの条件をすべて満たす必要があります。

  • 勤務先が財形貯蓄制度を実施している
  • 会社に勤めている満55歳未満
  • 他の住宅財形契約をしていない

勤めている会社が財形貯蓄制度を導入していなければ、利用はできません。まずは、勤務先の会社に財形貯蓄制度があるかを確認しておきましょう。

外壁塗装で財形貯蓄を利用する条件

外壁塗装で財形貯蓄を利用する際は、前述した条件に加えて、以下の条件をクリアする必要があります。

  • 契約者本人が建物に住んでいる
  • 建物の床面積が50㎡以上ある
  • 工事費が75万円以上ある、中古住宅は築20年以内かつ一定の耐震基準を満たしている
  • 耐火構造の中古住宅は築25年以内、かつ一定の耐震基準を満たしている

床面積や費用面の条件をクリアしないと、利用はできません。また、建物の所有名義が勤労者本人以外の場合は、払い出す際に条件が発生するので注意が必要です。

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外壁塗装で財形貯蓄を利用するメリット

財形貯蓄には、一般的な銀行預金にはないメリットがあります。銀行預金とどちらを利用すべきか迷ったときに、どのようなメリットがあるか把握しておくと、選択しやすくなります。

元本550万円までは利子が非課税になる

一般的な普通預金の利息は課税対象ですが、財形住宅貯蓄は元本550万円までなら利息が非課税になります。非課税の対象になるには、5年以上にわたって定期的に預入する必要がありますが、銀行預金にはない税制上の優遇措置を受けられるのは大きなメリットです。貯金と同時に節税対策をしたいなら、財形貯蓄が向いています。

契約している金融機関の住宅ローンを利用できる

財形貯蓄を契約している金融機関が住宅ローンを提供している場合は、そのローンを利用して外壁塗装や住宅購入を行えます。貯蓄だけで足りない場合は、費用を効率的に賄うことができます。また、住宅ローンは一般的なカードローンに比べて金利が低いため、返済負担を抑えられるのも利点です。

ただし、ローンの審査に通らなければ融資は受けられません。利用条件や金利などの詳細は金融機関によって異なるので、事前に確認しておきましょう。注意しましょう。

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外壁塗装で財形貯蓄を利用する際の注意点

財形貯蓄にはメリットがある一方で、デメリットもあります。いざという時に資金不足になって慌てることがないように、事前に注意点を把握しておきましょう。

引き出しに条件がある

財形住宅貯蓄の引き出しには条件が定められており、「適格払い出し」と認められないと利用できません。条件をクリアできない場合は、解約利子の発生や利息の課税といったペナルティが発生します。

銀行預金のように簡単に引き出せないのはデメリットですが、だからこそ積み立てが続きやすいという利点もあります。条件を満たすまで半強制的に貯金ができるため、意志が弱い人やお金の管理が苦手な人に向いているといえます。

共同所有名義は払い出し額が変わる

外壁塗装をする住宅が、配偶者や両親との共同所有名義になっている場合、使える金額に制限が生じます。共同名義の住宅で財形住宅貯蓄を利用する場合、工事費用の3分の1までしか払い出しができません。残りの3分の2の費用は、別に用意する必要があります。将来、共同名義で住宅を購入しようと考えている場合は注意が必要です。

住宅購入や外壁塗装をする際は、名義がどのようになっているのかを事前に確認しておかないと、損をする可能性が高いです。資金計画が大きく変わる可能性もあるので、よく考えて利用を検討する必要があります。

全額を引き出しできない場合がある

財形住宅貯蓄の払い出し方法には「一部払出し」「全額払出し」「口座解約」の3種類がありますが、全額払出しや口座解約ができるのは、住宅の取得後または増改築後に限定されます。住宅の取得前または増改築前は、一部払出しのみの利用となるため注意が必要です。なお、一部払出しが可能な金額は金融機関によって異なるので、事前に確認しておきましょう。

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外壁塗装で財形貯蓄を利用する方法

外壁塗装で財形貯蓄を利用するには、工事費が75万円を上回る必要がありますが、家の大きさによっては見積り金額が75万円を下回る場合もあります。 そのような場合は、ここで紹介する方法を活用すれば、効果的なリフォームができます。

おすすめ記事:外壁塗装を安く依頼する12のコツ!費用相場よりも割安に工事するには

屋根塗装を一緒に行う

家の面積が大きくなく、工事費が75万円を超えない場合は、屋根塗装も併せて工事を行うのがおすすめです。屋根塗装を同時に行えば、足場の設置や解体にかかる費用をトータル的に節約できます。

足場の設置や解体だけで10〜20万円程度かかるため、外壁と屋根の塗装工事を別に分けると、足場代が2倍かかります。一緒に行えば費用の節約になり、財形貯蓄の利用条件も満たせるため、コストパフォーマンスの高い工事が可能になります。

おすすめ記事:屋根塗装の相場は40〜80万円が目安!坪数ごとの費用や内訳、安く抑えるコツを紹介

断熱塗装を行う

外壁の塗り替えだけで75万円を下回る場合は、断熱塗装を行うのも一つの方法です。断熱塗料を使用した断熱塗装は、一般塗料に比べて材料価格が高いため、75万円を超える工事が可能になります。

工事費用は高くなりますが、一年を通じて室内の温度を快適に維持できるため、毎月の電気代の節約にも繋がります。一般塗料を使用する場合に比べてエアコンの使用頻度を減らせるため、長期的に見ればコストパフォーマンスは良好です。

ほかにも、結露の発生を抑える、音漏れを防ぐといった効果も期待できます。断熱塗料にはさまざまな種類があるので、迷ったときは業者に相談してみましょう。

おすすめ記事:断熱塗料とは?効果やメリット・デメリット、おすすめ商品を紹介

グレードが高い塗料を選ぶ

工事費用が75万円まで少し届かない場合は、 使用する塗料のグレードを上げてみましょう。塗料は耐用年数や機能性が高くなるほど、価格も高くなる傾向にあります。

塗料の種類 耐用年数 価格(平米単価)
アクリル 約3〜8年 1,000〜1,800円
ウレタン 約5〜10年 1,700〜2,500円
シリコン 約7〜15年 2,300〜3,500円
フッ素 約12〜20年 3,500〜5,000円

グレードが高い塗料を選べば、メンテナンスの頻度を抑えることができ、将来塗り替える費用の節約が可能になります。初期費用は高くなりますが、維持コストを含めて考えれば、コストパフォーマンスは良好です。建物の環境やメンテナンス時期なども考慮して、最適な塗料を選びましょう。

おすすめ記事:外壁塗装の塗料種類一覧|相場・耐用年数や最適な選び方のコツ

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外壁塗装で財形貯蓄を利用する流れ

財形貯蓄を利用する流れは、銀行預金を利用する手順とは大きく異なります。スムーズに手続きを進めるために、ここで一通りの手順を把握しておきましょう。

財形貯蓄を開始する手順

財形貯蓄の利用手続きの流れは、以下の通りです。

  1. 勤務先が財形貯蓄制度を導入しているか確認する
  2. 財形貯蓄の種類と積立金額を決める 
  3. 財形貯蓄の申込書を勤務先に提出する
  4. 勤務先が申込書を金融機関に提出する
  5. 金融機関から口座開設通知書が届く
  6. 金融機関で口座を開設する

勤務先が制度を導入していなければ利用できないので、まず最初に勤務先に問い合わせて制度の有無を確認しましょう。制度が導入されていれば申し込みを行い、積み立てを行う金融先の口座開設をします。なお、積立金額は給与の10%以内で決めることができます。

財形貯蓄を引き出す手順

財形貯蓄を引き出す際の流れは、以下のとおりです。

  1. 勤務先の担当部署に必要書類を提出する
  2. 勤務先が金融機関に書類を郵送する
  3. 指定口座に払い出し金額が振込される

引き出す際は、事前に勤務先への申請が必要です。勤務先で受付時期が決めている場合や、労働者が運用先の金融機関に直接申請できる場合もあるので、定められた条件に従って手続きを進めていきましょう。 申請手続きの終了後、約1週間で指定口座に振込されます。

なお、引出しを行う際には財形貯蓄の証明書や本人確認書類、印鑑などが必要です。財形住宅貯蓄で引き出す場合は、登記簿謄本や契約書が必要になるので、あらかじめ用意しておきましょう。

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財形貯蓄をうまく活用して外壁塗装を成功させよう

外壁塗装をする際に財形貯蓄制度を利用すれば、税金面で有利に働くだけでなく、貯金額が少ない場合は契約している金融機関の住宅ローンを利用できるなど、銀行預金にはないメリットがあります。勤務先が制度を導入している場合は、利用を検討してみましょう。ただし、払い出しに条件があるなどデメリットもあるため、実際に利用すべきかは慎重な判断が必要です。

外壁塗装に住宅財形貯蓄を利用する場合は、75万円以上の費用条件をクリアする必要があります。条件のクリアが難しい場合は、屋根塗装を同時に行う、機能性の高い塗料を使うことを検討してみましょう。財形貯蓄をうまく活用すれば、効率よくリフォームができるとともに、快適で暮らしやすい住環境を実現できます。

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