外壁塗装では、一般に200万円以上の見積もりが請求されることは少なく、広い邸宅やアパート・マンションの塗装でない限りは、100万円を超える費用が発生することもほとんどありません。30坪ほどの一般的な広さの戸建住宅で、外壁塗装のみの工事を依頼して200万円の見積もりが提示される場合には、悪徳業者によるぼったくりも警戒する必要があります。
今回の記事では、外壁塗装にかかる費用の相場と、200万円以上の見積もりになる原因、要注意な悪徳業者の特徴などについて解説します。業者から200万円以上の費用を請求された際には、ぜひご一読ください。
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外壁塗装の適正価格は30坪で60万円〜90万円
まず外壁塗装の適正価格としては、延床面積30坪の一般的な広さの戸建住宅で、60万円〜90万円が目安です。使用する塗料や建物の形状、立地条件などによって若干変動しますが、100万円を超える請求となることは少ない傾向にあります。特別な付帯工事などを依頼していないにも関わらず200万円以上の見積もりが提示される場合、悪徳業者によって費用が水増しされている可能性も考えられるため注意が必要です。
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ただし、上記の費用相場は外壁塗装のみを依頼した場合の金額であり、「外壁塗装のために現地調査を依頼したが、外壁の劣化が激しいため張り替え工事を提案された」というケースの場合には、外壁の張り替え工事にかかる費用として170万円～250万円ほどの費用が発生することがあります。
張り替え工事では、古い外壁材の処分費用や新たな外壁材の材料費などが上乗せとなり、外壁塗装よりも高額になることが多いです。そのため外壁の張り替え工事の見積もりとして、200万円以上の費用が請求された場合であれば、適正価格の範囲内になりますのでご安心ください。
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外壁塗装で200万円の見積もりになる理由とは？
外壁塗装で200万円以上の見積もりが適正価格として提示されることもまったくないわけではありません。ここでは外壁塗装で200万円の見積もりになる理由として、以下の5つを解説します。
- 建物の規模が大きく塗装面積が広い
- 高級グレードの塗料を使用している
- 外壁塗装以外の付帯工事を依頼している
- オリジナル塗料・中間マージンによる上乗せがある
- 悪徳業者からの高額請求を受けている
一つひとつ詳しくご紹介しましょう。
建物の規模が大きく塗装面積が広い
外壁塗装にかかる費用には、塗料代・足場代・養生代などの費用項目があり、いずれも建物の規模によって金額が大きく左右されます。たとえば平屋の20坪ほどのコンパクトな住宅であれば、塗料を塗ったり足場で囲んだりする面積が小さいので、費用は安くなります。
一方で延坪80坪を超える3階建ての住宅などの場合は、塗装面積が広くなるため必要な塗料・足場の量が増加し、費用が高額になる傾向にあるのです。こうした大きな邸宅であれば、どの業者に見積もりを依頼したとしても、200万円以上の見積もりが提示されることになるでしょう。
高級グレードの塗料を使用している
外壁塗装で使用する塗料に高級なものを選んだ場合にも、200万円以上の見積もりが提示されることがあります。デザイン性に優れた塗料や、遮熱・断熱機能を備えた塗料、光触媒塗料など、定番のシリコン塗料よりも塗料自体が高価なものを選んだ場合には、塗装面積に応じて費用が増加し、200万円近い見積もりになることもあります。
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ただし、高級グレードの塗料を選んだだけでは200万円を超えることは考えにくく、家の規模が大きいことや屋根塗装・ベランダ防水工事などの付帯工事も同時に依頼する場合に、200万円を超えるケースが出てきます。見積書における塗料代が相場を大きく上回る場合には、業者の利益が上乗せされたオリジナル塗料が使われている可能性があるので注意が必要です。
外壁塗装以外の付帯工事を依頼している
外壁塗装の際に、合わせて屋根塗装やベランダの防水工事、雨どいの交換などを依頼するのであれば、総額で200万円ほどの見積もりが提示される可能性は高いです。こうした付帯工事が増えるほど、それぞれの工事代金が上乗せされて外壁塗装だけを依頼した場合よりも高額になるのは不自然ではありません。
外壁塗装で用いる足場を、そのまま屋根塗装や雨どいの交換工事に流用できるので、むしろそれぞれの工事を個別に依頼する場合と比べて、足場代を節約して割安になることも多いです。見積書の内訳をしっかりとチェックして、各工事にかかる費用が明瞭で相場通りであれば、信頼できる業者と判断できるでしょう。
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オリジナル塗料・中間マージンによる上乗せがある
外壁塗装でやや注意が必要なケースとして、オリジナル塗料・中間マージンによって費用の上乗せが発生している場合が挙げられます。オリジナル塗料は、塗装業者やハウスメーカーが手掛ける商品のことを指しますが、原則として塗料メーカーが販売している塗料よりも割安で高性能なオリジナル塗料は存在しません。そのため自宅の外壁塗装でオリジナル塗料を選んでしまうと、耐久性が低く割高な工事となってしまう可能性が高いので、なるべく使用を避けることが大切です。
また、大手のハウスメーカーや工務店に依頼した場合、下請けの塗装業者や足場工事業者に工事を外注し、それぞれ中間マージンを支払うことになるため、発注者が支払う費用が増加する傾向にあります。下請け業者を使わず自社施工で外壁塗装を行っている業者を選ぶことにより、当初よりも大幅に費用を節約できることもあるので、慎重に業者選びを進めましょう。
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悪徳業者からの高額請求を受けている
外壁塗装で最も警戒が必要なのが、訪問営業の悪徳業者から不当な金額の請求を受けているケースです。本来は相場通りの60万円〜90万円ほどの費用で収まるにも関わらず、不要なオプションや不明瞭な内訳の見積書を提示することにより、ぼったくり価格で外壁塗装を受注しようとする事例は少なくありません。
こうした業者の特徴として、突然の訪問営業で外壁塗装の必要性をアピールしてきたり、不安を煽って即決を迫ってきたりする傾向があります。訪問営業を行う業者がすべて悪質というわけではありませんが、訪問営業で即決することは避け、必ず別の業者にも見積もりを依頼して適正価格かどうかを調べることが重要です。
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悪徳業者を避けて適正価格で外壁塗装を依頼するコツ
では、悪徳業者に引っ掛かることなく適正価格で外壁塗装を依頼するためには、どのように業者選びを進めたら良いのでしょうか。ここでは外壁塗装を依頼する時のコツとして、次の3つのポイントを解説します。
- 中間マージンが発生しない自社施工の業者を選ぶ
- 見積書の内訳が細かく丁寧な業者を選ぶ
- 相見積もりを取って相場を把握しておく
これらを踏まえた上で、外壁塗装を進めるようにしましょう。
中間マージンが発生しない自社施工の業者を選ぶ
悪徳業者ではないものの、200万円ほどの割高な外壁塗装費用が請求されてしまう例として、大手ハウスメーカーや工務店に依頼して中間マージンが発生するケースが挙げられます。それを避けるためには、下請け業者を使うことなく自社施工を行っている業者を選ぶことが大切です。
大手のハウスメーカーや工務店の方が、工事保証が手厚いと言われることは多いですが、実際には外壁塗装を専門とする業者であっても、独自の工事保証や塗料メーカーによる保証を受けることができます。そのためアフターフォローを重視しながら外壁塗装費用を抑えたい方にもおすすめです。
見積書の内訳が細かく丁寧な業者を選ぶ
悪徳業者を避けて適正価格で外壁塗装を依頼するためには、見積書がどれだけ丁寧に作成されているかをチェックするのも効果的です。見積書の内訳として、「一式」という言葉を使って費用を一括りにしているケースなどは、工事単価や面積などがわかりにくく、不親切な見積書と言えます。
意図的に費用を上乗せして相場よりも割高な費用が請求されている可能性もあるので、数量・単価などの内訳が不明瞭な業者は避けた方が安心です。外壁塗装業者からの見積書を取り寄せる時には、下記のページで紹介しているチェックポイントも参考にしてみてください。
関連記事：外壁塗装の見積もりは何社取れば良い？見積書のチェックポイントと費用相場を解説
相見積もりを取って相場を把握しておく
適正価格で外壁塗装を依頼するためのポイントとして、複数の業者からの相見積もりを取り寄せることも重要です。相見積もりとは、使用する塗料や塗装面積、依頼する付帯工事などの条件を揃えた上で、2社〜3社以上の業者に見積もりを依頼することを言います。条件を揃えることで、見積書の内訳を比較しやすくなり、自宅の外壁塗装の費用相場を把握することにも役立ちます。
また、いくつかの業者に問い合わせてサービスを受けることにより、営業担当者の対応や態度を通じて信頼できる相手かどうかを見極めることにも役立ちます。訪問営業の悪徳業者を避けることにもつながるので、外壁塗装では相見積もりを取ることを心がけましょう。
関連記事：外壁塗装では相見積もりが不可欠！費用を抑えて信頼できる業者を選ぶためのポイント
まとめ
外壁塗装で200万円を見積もりを提示されることは少なく、規模が大きな邸宅で高級な塗料を使用する場合や、屋根塗装・ベランダ防水工事などの付帯工事を依頼する場合を除けば、30坪の家で60万円〜90万円ほどの相場に収まります。こうした理由もなく、不明瞭な見積書で高額な費用を請求されている場合には、悪徳業者である可能性が高まるため警戒が必要です。
悪徳業者を避けて適正価格で外壁塗装を依頼するためには、下請け企業を使っていない自社施工の業者を選んだり、相見積もりを取って費用相場を把握しておくのが効果的なので、ぜひ実践してみてください。
