2024-11-07 05:02:05 更新

アルミ塗装の特徴は?手順や方法、DIYで塗装する注意点を解説

アルミ塗装の特徴は?手順や方法、DIYで塗装する注意点を解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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アルミは、ドアの手すりや勝手口など、住宅のさまざまな箇所に使用されています。実際に

経年劣化などを理由に「古くなってきたので、新しい印象にしたい」と考えている方も多いのではないでしょうか?そこで本記事では、アルミを塗装する方法・手順を解説します。アルミをDIYで塗装するときの注意点も解説するので、ぜひ参考にしてください。

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目次閉じる

アルミ塗装の特徴について

アルミ塗装をするべき劣化症状

アルミ塗装の手順

アルミ塗装はDIY?業者?どちらで実施するべき?

アルミ塗装は専門の業者に依頼しよう

アルミ塗装の特徴について

アルミ素材における塗装は可能です。

しかし、従来からアルミ素材は塗装できない・困難と言われてきました。実際に、現在、アルミ素材は専用の塗料が用いられたり、比較的早めのスピードでのメンテナンスが必要になります。

なぜアルミ塗装が難しいと言われるのか、アルミ塗装の特徴と共に解説します。

塗料が密着しにくい

塗料は木と鉄以外の材質には密着しづらいため、これらの素材に対しての塗装は専門業者でも適切な塗装は困難です。

その点、アルミは非鉄金属。近年では塗料が進化し、アルミに塗装できる商品も登場していますが、他の素材に比べても塗膜が剝がれやすいといったデメリットがあります。塗装後に浮きや剥がれが発生すると、塗装前よりも見た目が悪くなることもあるため、メンテナンスの頻度や費用も考慮したうえで、塗装すべきかを慎重に判断する必要があります。

アルミ塗装には専用の下塗り塗料が必要

前述した通り、アルミ素材は塗料が密着しづらいため、特殊な下塗り塗料(プライマー)を使用しなければ塗料が密着しません。また、塗装する前に目の細かいサンドペーパーで素地を調整しておく必要があります。塗装したアルミ部分は耐摩耗性に乏しく、傷が付きやすいため、塗装後はできるだけ触れないといった配慮も必要です。

現在は技術の進歩により、アルミ素材への塗装が可能になっているものの、上記で挙げた通り、アルミへの塗装を長持ちさせるためにはさまざまな配慮が必要になる点に注意しましょう。

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関連記事:外壁塗装の塗料4種類の選び方を解説!相場・耐用年数から最適な塗料を選ぼう

アルミ塗装をするべき劣化症状

ここまでで、アルミの塗装の特徴について解説してきました。

それでは実際に、どのような症状が出たら塗装すべきなのでしょうか?下記からはアルミ塗装をすべきタイミングである、劣化症状について解説します。

チョーキング

チョーキングとは、塗装表面に手で触れたときに白い粉がつく現象です。チョーキングは主に紫外線や雨などの影響により、塗料の顔料が浮き出ることが原因で発生します。チョーキングが発生した場所は防水性が落ちていることが多く、放置するとサビに発展する可能性があるため、早めの塗り直しが必要です。

関連記事:外壁から白い粉が!チョーキング現象とは?

変色

アルミが銀色から茶色や黒色に変色し始めたら、アルミ自体が傷んでサビついている状況です。放っておくとアルミと接している窓枠や手すりまで劣化し、手すりが取れる恐れがあります。 変色は劣化が進んでいる段階なので、すぐにアルミの塗装を検討しましょう。

変色のある箇所が小さければDIYによる塗り直しでも可能ですが、広範囲で手が届かない場所にある場合は塗装業者への相談をおすすめします。

雨漏り

窓付近の外壁が湿っていたりシミができていたりする場合は、窓枠からの雨漏りが発生している可能性があります。またチョーキングや変色のある箇所を放置しておくと、雨水が侵入して雨漏りに至る恐れがあります。雨漏りを放置すると隙間から害虫が侵入するだけでなく、壁材の内部まで劣化が進み、最悪の場合は家が倒壊する可能性があるため大変危険です。すでに雨漏りの症状が出ている場合はDIYで修復できないため、専門業者に相談しましょう。

白い斑点

アルミにできる白い斑点は、アルミが酸素と結びつき酸化することで作り出された酸化アルミニウムです。白い斑点はアルミの表面を覆ってサビの進行を止める性質を持っており、アルミが自己防衛をしているサインでもあります。

ただし、酸化アルミニウムは空気中の汚れや砂、潮風に弱く剥がれやすいため、剝がれた部分から腐食が進行してしまいます。塗膜が剥がれると雨漏りに発展する場合もあるため、早めの塗装が必要です。

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アルミ塗装の手順

アルミは塗料が密着しにくいため、適切な手順を踏まなければ塗装後に剥がれる恐れがあります。塗装の失敗を防ぐためにも、ここでアルミ塗装の適切な方法・手順を確認しておきましょう。

①下処理を行う

塗装作業に入る前の準備として、下地の処理をしっかりと行いましょう。下処理は仕上がりに大きく影響する重要な過程なので、丁寧に行うのがポイントです。まずは塗装前の表面をサンドペーペーで研磨し、アルミ表面にあるサビを除去しましょう。表面の凸凹をなくしておくことで、塗料の密着度が高まります。

ただし、アルミは柔らかく傷つきやすい素材のため、研磨作業に力を入れすぎて深い傷ができると、塗装後の仕上がりが悪くなってしまいます。 最初は目立たない場所から研磨して、傷がつかないように注意しながら作業をしましょう。 

②塗装面の汚れを取る

次に塗装面の汚れを落とします。汚れを残してしまうと塗料がきれいに密着しないため、古い塗装も剥がしておきましょう。ペイント薄め液などを使用することで、研磨した表面のホコリやカビ、油分などの汚れを除去できます。塗装面には、目に見えない汚れも蓄積しています。目には見えない汚れは、塗料の剥がれや密着度を弱める原因となるため、隅々までしっかり汚れを取り除きましょう。

③下塗りを行う

塗装する箇所以外に塗料が付かないように、周りを養生テープで保護してからプライマーで下塗りを行います。プライマーは塗料との密着性を高め、塗りムラを防ぐために必要です。アルミなどの非鉄金属は塗料の密着が悪く、塗膜が剥離しやすいため、プライマーによる下塗りが欠かせません。プライマーを使って下地処理をすることにより、塗料の密着度が上がり、塗装後の剥がれも防止できます。

ただし、下塗りの乾燥が不十分だと塗料が剥がれる原因になるため、下塗り剤に記載された乾燥時間をしっかり確保することが大切です。塗料や気候によっては4時間以上の乾燥時間が必要なこともあるので、下塗りをする日は時間にゆとりをもって作業しましょう。

④水性塗料またはスプレーで塗装する

しっかり塗りたい場合は水性塗料、手軽に仕上げたい場合はスプレーで塗装しましょう。どちらを使用する場合も、下塗り(プライマー)・中塗り・上塗りの3回塗りを行います。中塗りと上塗り塗料は同じものを使いましょう。3回塗りをすることで、色ムラがなくきれいに仕上がります。スプレーは塗料が遠くまで飛び散るので、周囲に付かないように注意が必要です。また、3回塗りをするときは、前の塗装が完全に乾いてから次の工程を始めるようにしましょう。

⑤コーティング剤で仕上げる

塗装が完全に乾いたら、仕上げにコーティング剤を塗ります。コーティング剤は、サビや劣化を防いだり、アルミ特有の光沢感を出したりするために使用します。アルミは紫外線や酸性雨、潮風などによって劣化しやすい素材ですが、表面をコーティングすることで塗装の剥がれや劣化症状から保護できます。コーティング剤には防水系やクリアなど、さまざまな機能をもったものが存在するため、目的や仕上がりに合わせて選びましょう。

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アルミ塗装はDIY?業者?どちらで実施するべき?

アルミはDIYで塗装することも可能です。しかしその一方、失敗した際のリスクもあります。施工してから後悔しないためにも、DIYすべきか、業者に依頼するべきか、それぞれのメリットや注意点、特徴を確認しておきましょう。

DIYでのアルミ塗装の費用は1~5万円程度

DIYでアルミ塗装をする場合は、1~5万円程度の安い費用で施工できます。業者に依頼すると人件費や塗装代などが発生するため、10万円近い費用が発生することもありますが、その点、DIYなら費用を大幅に節約できます。

ただし、塗る人の技術によって耐用年数が短くなる可能性があるため注意が必要です。長期的な目線では、耐用年数が短くなれば、かえってメンテナンス費用が高くついてしまいます。DIYで行う自信がない場合は、専門業者に塗装を依頼しておくと安心です。

DIYでのアルミ塗装は困難!失敗のリスクも大きい

本記事で解説した通り、アルミ素材は塗料が密着しづらいため、下地処理が重要になります。下地処理でしっかりと汚れを落としておかなければ塗料が密着せず、仕上がりにも影響が出てしまいます。特にゴムパッキンやアルミサッシなどは、家庭用の高圧洗浄機を用いたとしても、部品が傷つく可能性もあり、アルミの汚れを完璧に落とすことは非常に困難です。そのため、アルミ塗装は専門業者に依頼した方がベストです。

専門業者であれば特殊な高圧洗浄機を使用して、汚れをきれいに落としてくれます。またアルミは他の素材よりも施工が難しいものの、専門知識がある業者であれば失敗する可能性も少なく、ムラなく美しく塗装してもらえます。 

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関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは

アルミ塗装は専門の業者に依頼しよう

アルミにチョーキングや変色などの劣化症状が現れたら、塗装をするタイミングです。アルミは他の素材に比べて塗料が密着しづらいため、専用の塗料を使用し、適切な工程で塗装を行う必要があります。劣化症状が初期段階で塗装範囲が狭い場合はDIYでも対応できますが、劣化が激しく広範囲に及んでいる場合は専門業者に塗装を依頼した方が良いでしょう。

専門業者ならば適切な塗料を使用して、塗装後に剥がれないように美しく仕上げてくれます。ただし、専門業者に依頼しても、基本的にアルミへの塗装は長持ちしません。交換すべきか塗装すべきかは劣化症状によって異なるので、業者とよく相談して判断しましょう。

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