2024-08-08 08:45:11 更新

外壁の雨漏りをコーキングで止める方法は?やり方や費用を解説

外壁の雨漏りをコーキングで止める方法は?やり方や費用を解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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外壁に雨漏りが生じたときは、コーキングで応急処置ができます。雨漏りを止める方法を知っておくと、万が一のときにすぐに対応ができ、被害の拡大を防止できるでしょう。

この記事では、外壁の雨漏りをコーキングで止める方法を解説します。補修にかかる費用相場や注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:外壁コーキングの劣化を放置するリスクとは?ひび割れの原因や補修費用も解説

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外壁の雨漏りを止める道具の種類

外壁の雨漏りに使えるコーキング剤の種類

外壁の雨漏りをコーキングで止めるやり方

外壁の雨漏りをコーキングで止めるときの費用相場

外壁の雨漏りをコーキングで止めるときの注意点

外壁の雨漏りをコーキング補修は専門業者に依頼しよう

外壁の雨漏りを止める道具の種類

外壁の雨漏りをコーキングで止めるときは、事前に道具を用意する必要があります。必要な道具は以下の7種類です。

  • コーキング剤
  • コーキングガン
  • カッター
  • マスキングテープ
  • ヘラ
  • プライマー
  • ハケ

それぞれの道具の特徴を紹介します。

コーキング剤

コーキング剤は、雨漏りしている場所のひび割れや穴を埋めるために使用する材料です。1本でおよそ3m分の目地に打つことができます。

なお、一口にコーキング剤といっても、水分に強いタイプから耐久性に優れたタイプ、衝撃に強いタイプまでさまざまな種類があり、使用用途によって選ぶべきコーキング剤も変わってきます。適切なコーキング剤を選べば、長期にわたり雨漏りの問題を防ぐことが可能です。

コーキングガン

コーキングガンは、コーキング剤をカートリッジから均一かつ効率的に押し出すための専用道具です。コーキングガンがなければ、コーキング剤を適切に使用することが難しくなります。

コーキングガンには主に手動タイプ、電動タイプ、空圧タイプの3種類がありますが、効率よく作業したいなら電動タイプまたは空圧タイプがおすすめです。手動タイプなら安く購入できますが、レバーを強く握らなければならず、施工範囲が広い場合は作業時間がかかってしまいます。電動タイプと空圧タイプなら押し出す手間がなく、長時間の作業でも握力疲労を軽減できます。

カッター

古くなった既存のコーキングを除去する際にはカッターを使用します。家にあるものでも良いですが、よく切れるカッターを使用した方が効率よく作業できます。

古いコーキングを残したままにしておくと雨漏りが止まらない場合があるため、カッターを使った除去作業が必要です。カッターで取り除いたコーキングが少しでも残っていると、新しいコーキングが剥がれる原因となるため、カッターを使った後に雑巾などで表面をきれいにしておくと良いでしょう。

マスキングテープ

マスキングテープは、コーキング剤が周囲に付着するのを防ぐために使用します。事前にマスキングテープを貼ることで作業領域が明確になり、仕上がりも美しくなります。また作業の質を向上させ、後片付けの手間を減らすうえでもマスキングテープは必要になります。

マスキングテープは1巻き18mのものが多く、1個あたり300〜500円ほどで購入できます。作業する範囲に合わせて適切な長さのものを選びましょう。

ヘラ

ヘラはコーキング剤を施工した後に、表面を滑らかに整えるために使用します。ヘラを使うことでコーキング剤が均等に広がり、余分な部分を取り除かれ、見た目も美しく仕上がります。

ヘラにはさまざまなサイズ・形状がありますが、コーキング補修では小さいヘラよりも幅広いヘラを選ぶときれいに仕上げられます。ステンレス製ヘラであれば折れる心配がなく、コーキング剤が固まっても簡単に取り除けるため、一度購入すれば長期使用が可能です。

プライマー

プライマーはコーキング剤と壁の密着性を高めるための薬剤で、コーキング剤を塗る部分に下塗りとして使用されます。

事前にプライマーを塗らないと、コーキング剤だけでは雨漏りが止まらないことが多いです。コーキング剤をしっかりと固定して長持ちさせるためにも、プライマーは不可欠です。プライマーを塗ることでコーキングの効果が長持ちし、長期にわたり雨漏りの防止効果を期待できます。

ハケ

ハケはプライマーを塗るときに必要な道具です。適切なサイズと品質を選ぶことで、プライマーを均一かつ効率的に塗布でき、コーキング剤の効果を最大限に引き出すことが可能になります。

ただし、プライマーを塗布するとハケはすぐに固まってしまうため、1度きりの使い捨てとなります。しっかり隙間に塗り込むために、絵の具用の筆などでも良いので用意しておきましょう。プライマーにハケが付属している場合は、新たに用意する必要はありません。

外壁の雨漏りに使えるコーキング剤の種類

コーキング剤は雨漏りの補修に欠かせない道具ですが、さまざまな種類があるため、用途によって使い分ける必要があります。ここでは、外壁の雨漏り補修でよく使われるコーキング剤を紹介します。

シリコン

シリコンは比較的安価で手に入りやすいコーキングです。耐水性・耐熱性・撥水性に優れているため、洗面所やキッチン、浴室などの内装によく使用されます。

シリコンは耐用年数が長く耐熱性も高いため、屋根瓦の補修といった屋外の作業にも使用されます。ただし、塗料を弾いてしまうため、後々塗装を行う外壁材には不向きです。

変成シリコン

変形型シリコンは、サッシからタイル、モルタルや金属まで、どんな場所にも使える万能コーキング剤です。耐久性が高く、湿っている場所にも使えることから、一般的な屋根や壁に使用されています。

シリコンとは違って塗装が可能なため、後々塗装を行う外壁材には変成シリコンが適しています。ただしシリコンよりも費用が高く、倍近い値段がかかるため、予算オーバーにならないように注意が必要です。

ウレタン

ポリウレタン樹脂を原料としたウレタンは、サッシやタイルの目地に使用されることが多いコーキング剤です。密着力と弾性力に優れており、コンクリートや木材のひび割れ補修などにも使われます。

シリコンや変形型シリコンと比べると費用は安価ですが、紫外線に弱いため、ガラス周りの使用には向きません。外壁に使用する場合は、塗装による表面保護が必要になります。

外壁の雨漏りをコーキングで止めるやり方

雨漏りをコーキングで止めるやり方、手順は以下のとおりです。

  1. 雨漏りの原因箇所を特定する
  2. 養生して下地を整える
  3. コーキング材で隙間を埋める

各手順を詳しく解説します。

1.雨漏りの原因箇所を特定する

最初に漏水の原因となっている場所を正確に特定しましょう。正確な原因を把握することで適切な修理方法を選択でき、問題の解決につながります。

まずは外壁にひび割れや塗装の剥がれ、損傷などが発生していないかを、目視で探しましょう。目視調査で原因箇所が発見できたら、その箇所に向けて家の外側から放水します。水が室内に漏れてきたら、その箇所が原因です。

原因箇所の特定が難しい場合は、赤外線サーモグラフィー調査や発光液調査などを行うこともあります。

2.養生して下地を整える

コーキング材が補修以外の箇所を汚さないように、作業前にマスキングテープで養生します。見た目を綺麗に仕上げるためにも、養生する際は丁寧な作業が求められます。マスキングテープにはさまざまな種類があるので、施工する場所に合わせて幅や粘着性を選びましょう。 

養生が完了したら、古いコーキング材の上からプライマーと呼ばれる下塗り塗料を塗布します。下塗り塗料を塗ることで、新しいコーキング材を施工したときに剥がれにくくなります。下塗り塗料を塗り終われば準備は完了です。

3.コーキング剤で隙間を埋める

準備が整ったら、コーキング剤で隙間を埋めていきます。すぐに剥がれないように、コーキング剤はヘラなどでしっかり押さえて埋めていくのがポイントです。 施工箇所の形状に合うヘラを選ぶと作業がしやすくなり、仕上がりも綺麗になります。

コーキング剤が固まる前にマスキングテープを外したら、作業完了です。コーキング剤が固まった後にマスキングテープを剥がそうとすると、コーキング剤も一緒に剥がれてしまうので、必ずコーキング剤を施工した日のうちに養生を外しましょう。

外壁の雨漏りをコーキングで止めるときの費用相場

雨漏りをコーキングで止めるときの費用は、施工方法によって異なります。コーキング補修には「打ち替え」と「打ち増し」の2つの施工方法があり、打ち増しをする場合は費用が高い傾向にあります。

施工方法 特徴 費用相場(1mあたり)
打ち増し 既存の劣化部分の上からコーキング剤を打つ方法。 約900円
打ち替え 既存の劣化部分を撤去してからコーキング剤を打つ方法。 約1,300円

ひび割れ程度の部分的な補修であれば高くても10万円程度ですが、打ち替えや足場が必要な補修作業になると50万円近くかかる場合があります。

関連記事:外壁コーキングの補修費用の相場とは?寿命の目安と打ち直し・増し打ちの違い

外壁の雨漏りをコーキングで止めるときの注意点

雨漏りをコーキングで止めるときに間違った対処をすると、雨漏りの被害が拡大する恐れがあります。ここでは、コーキングを行うときに注意すべき2つのポイントを紹介します。

必ず原因を特定してからコーキングする

雨漏りをコーキングで止めるときに重要なことは、漏水が発生した原因を正確に特定することです。原因が不明瞭なままで補修しても、問題の根本的な解決にはなりません。場合によっては、さらなる損傷や被害を引き起こす可能性があります。

原因を特定する方法には、目視調査のほかに、赤外線カメラを使った方法などがあります。どの方法を選択するかは状況によって異なるので、業者と相談したうえで判断しましょう。

早めに専門の業者に相談する

コーキング作業を終えた後は、可能な限り早く専門の業者に相談して適切な診断を受けましょう。コーキングはあくまで応急処置であり、雨漏りの根本的な解決にはなりません。雨漏りを止めることはプロでも難しく、一旦は止まってもあとで再発するケースがあります。

コーキングをした後に雨漏りが止まったとしても、一時的な解決に過ぎません。そのまま放置すると、別の箇所で雨漏りが発生する可能性があります。一度でも雨漏りが発生すると建物の腐食が進むため、適切な専門家に早めに修理を依頼しましょう。

関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは

外壁の雨漏りをコーキング補修は専門業者に依頼しよう

外壁の雨漏りは、コーキングを使用することで一時的に問題解決ができます。ただし、コーキングはあくまで応急処置であり、専門の業者による適切な修理が必要です。コーキング補修をした後で放置しておくと状況が悪化する可能性があるため、早めに業者に相談して適切な修理を施してもらいましょう。

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