2025-06-26 08:56:01 更新

コーキングの乾燥時間は?夏と冬の硬化時間の違いや注意点を解説

コーキングの乾燥時間は?夏と冬の硬化時間の違いや注意点を解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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コーキングをきれいに仕上げるには、乾燥時間が重要なポイントになります。乾かす時間が不足すると、塗膜の剥がれなどの施工不良が生じるので注意が必要です。トラブルを避けるためにも、乾かす時間は十分に確保しなければなりません。

この記事では、コーキングの乾燥時間を種類別や季節別に解説します。乾燥の基礎知識を把握して、外壁塗装の失敗を防ぎましょう。

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【段階別】コーキングの乾燥時間

【種類別】コーキングの乾燥時間

【季節・天候別】コーキングの乾燥時間

コーキングの乾燥時間を守らないと起こる問題

コーキングの乾燥時間についての注意点

コーキングの乾燥時間を知り施工不良を防ごう

【段階別】コーキングの乾燥時間

コーキングが完全に固まるまでの時間は、3段階に分けられます。外気に触れる表面から最初に固まり、徐々に内部へと硬化が進んでいきます。

表面硬化

表面硬化とは、塗膜の表面部分のみ乾いた状態です。硬化の初期段階であり、具体的には表面から0.5mm程度が乾燥している時間を指します。手で触れたときにコーキング剤が手につかない、糸を引かない状態であれば、すでに表面硬化した状態です。

ただし、内部はまだ固まっていないので、確認する際はそっと触れましょう。また、表面硬化の状態で塗装すると、硬化不良を起こしたり表面が溶けたりするので、注意が必要です。

皮膜硬化

皮膜硬化とは、表面から約2㎜程が乾燥し、基本的には塗装が可能な状態です。ただし、内部はまだ完全に固まっていないので、強く触ると形が崩れたり剥がれたりします。乾燥状態を確認する際は、注意して触りましょう。

完全硬化

完全硬化とは、内部の芯までしっかりと硬化した状態を指します。この状態になれば、水で濡らしたり強い衝撃を与えたりしても、変形や剥がれなどは生じません。全体的な強度があるため、雨などの強い衝撃が加わっても耐えられるようになります。

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【種類別】コーキングの乾燥時間

コーキングには主に3つの種類があり、それぞれ乾燥にかかる時間が異なります。

種類別 表面硬化 皮膜硬化 完全硬化
ウレタン系 約2時間 約4時間 3~7日程度
変成シリコン系 約1時間 約1.5時間 3日程度
シリコン系 約1時間 約8時間 1日程度

外壁・屋根の補修に適しているのは、ウレタン系と変性シリコン系です。施工の際は、種類別にスケジュールの調整をしましょう。

ウレタン系

ウレタン系は密着性と弾性が高いため、ひび割れの補修に適しています。また、価格も安いため、外壁や屋根の目地充填からサッシ周りの隙間埋めまで、幅広く使用できます。

ただし、紫外線に弱くホコリを吸着しやすいため、屋外で使用する場合は上塗りして、耐久性を高める必要があります。また、他の種類に比べて完全硬化までに3〜7日程度かかるため、余裕をもったスケジュール調整が必要です。

変成シリコン系

変成シリコン系は耐候性・耐久性・防水性に優れており、紫外線に強いため、屋外での使用に向いています。 また、動的追従性が高く弾性もあるため、ズレが生じやすい外壁材の継ぎ目やひび割れ補修におすすめです。施工から30分程度で表面に触れられるため、最も扱いやすいといえます。 

ただし、ウレタン系と比べると少し価格が高く、強溶剤タイプの塗料を上から塗ると粘りが出やすいの注意が必要です。

シリコン系

シリコン系は耐久性や耐水性が高く、風呂場や洗面所などの湿気の高い場所の補修に適しています。完全硬化まで1日程度しかかからず、比較的早く固まるのもメリットです。

しかし、塗料を弾いてしまうため、外壁の塗装や補修には適していません。 変性シリコンとは別物なので、外壁・屋根のDIYで間違えて使用しないよう注意しましょう。

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【季節・天候別】コーキングの乾燥時間

コーキングは季節や天候によって乾燥時間が大きく変動します。そのため、環境に合わせて工事を進めていく必要があります。ここでは、夏・冬・雨の状況別に硬化時間を紹介します。

夏は乾燥が早い

夏は気温や湿度が高いため、通常よりも早く乾きます。通常の半分の時間で乾くこともあるので、工事日程も短縮も可能です。

ただし、夏の高湿度は表面に水分が残りやすく、表面の乾燥が遅れることがあります。また、直射日光が強い時間帯に作業をすると、表面だけが急速に硬化し、内部で硬化不良を起こすことがあります。表面は乾いているように見えても、内部が完全に乾いていない場合があるので注意が必要です。

夏に施工する際は、直射日光が当たる時間帯を避け、涼しい時間帯に作業を行いましょう。日陰での作業や朝夕の比較的涼しい時間帯に行えば、全体を均一に乾燥できます。

冬は気温が低く乾燥に時間がかかる

冬は気温が低いため、乾く時間が長い傾向があります。 通常は24時間で乾燥するのに、48時間以上かかることもあります。そのため、冬場に作業を行う際は、施工後に十分な乾燥期間を確保する必要があります。

また、施工後に雨や雪が降ると、コーキング本来の効果が発揮されません。そのため、悪天候が予想される場合は施工を避けるか、保護シートで施工面をカバーするなどの対策が必要です。日中の気温が高い時間帯に作業を行うなど、できる限り低温下での施工は避けましょう。

雨や湿気の多い環境では乾燥が遅れる

雨や湿気が多い環境だと、乾くのが遅れるだけでなく、内部に水分が混入して硬化不良を引き起こす恐れがあります。また、雨の量が多い日は、コーキング材が流れて施工面が汚れてしまうことがあります。施工後に雨が降ると、表面に水分が残って乾くのが遅れるため、作業するなら晴天が続くタイミングを選びましょう。

万が一、作業中に雨が降り始めた場合は、速やかに作業を中断して、施工した部分を雨よけシートやブルーシートで保護しましょう。この際、施工面にシートが直接触れないように注意が必要です。 

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コーキングの乾燥時間を守らないと起こる問題

乾燥時間を間違えると、施工後にトラブルが生じる場合があります。施工の失敗を防ぐために、起こりうる問題点を事前に把握しておきましょう。

塗膜が剥がれる

内部が完全に乾いていない状態で塗装すると、塗料に含まれるシンナーなどの成分がコーキングを溶かしてしまい、塗膜が剥がれるといった施工不良が生じます。塗膜の施工不良は外壁の耐久性を低下させるだけでなく、外観も良くありません。

塗膜が剥がれてしまうと、再び施工が必要です。乾いていない状態で塗っても綺麗に仕上げることは難しいので、種類や季節に応じて十分な時間を確保することが大切です。

雨漏りの原因になる

乾燥時間を守らないと、雨漏りを引き起こす恐れもあるため注意が必要です。乾いていないまま塗装すると、内部まで固まらず、本来の防水性能が発揮されません。その結果、建物の防水性が弱まり、家屋の内部に雨水が浸入して腐食や雨漏りが起きてしまいます。

施工不良だけでなく、家自体の寿命を縮める原因にもなるので注意が必要です。建物の耐久性に関わるので、施工を早く終わらせようとせず、定められた時間をきちんと守った上で塗りましょう。

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コーキングの乾燥時間についての注意点

乾燥させる際は、いくつか注意すべき点があります。施工不良などのトラブルを防ぐためにも、ここで注意すべきポイントを確認しておきましょう。

乾燥時間は短縮できない

工事をすぐに終わらせたいからといって、乾かす時間の短縮はできません。ドライヤーなどの熱風を当てても、硬化時間は早まりません。逆に、熱風を当てることで、空気中の湿気が飛ばされてしまい、固まるのが遅くなることがあります。 

早く乾かしたいなら、乾燥しやすい天候と季節を選びましょう。気温が穏やかで湿度が高くない晴れた日を選べば、乾かす時間を最小限に抑えられます。完全硬化まで数日程度かかるので、天気予報などを確認して、雨が降らない時期を選びましょう。

施工に問題があると乾燥しない

乾燥しやすい季節や天候を選んでも、施工のやり方に問題があると硬化不良を起こし、全く固まらないことがあります。コーキングには1液と2液があり、2液を使う場合にトラブルが生じやすくなります。

1液は空気中の湿気に反応して硬化するため、硬化不良はありません。一方で、2液は主材と硬化剤を混ぜ合わせて使用するため、硬化剤を入れ忘れたり違う種類の硬化剤を混ぜたりすると、硬化不良が発生します。

また、硬化剤を混ぜる時間が短い場合や混ぜる方法に問題がある場合も、問題を起こしやすいので注意が必要です。正しい手順で使用すればトラブルは防げるので、間違った方法をしないことが重要です。

乾燥は見た目で判断できない

内部まで乾燥しているかどうかは、見た目だけでは判断できません。手で触れたり上から塗装したりする際は、きちんと時間を守りましょう。

表面が乾いてくると触って確認してみたくなりますが、内部が乾いていないと、触ったときに形が崩れてしまうことがあります。変形すると仕上がりが綺麗にならないだけでなく、隙間ができてしまい、施工不良や雨漏りの原因につながります。見た目で判断すると危険なので、しっかりと時間を守ることが重要です。

乾燥するまで触れない

コーキングを塗り終わったら、あまり触れないようにしましょう。確認のために優しく触る程度なら問題ありませんが、必要以上に触れると変形する恐れがあります。種類によっては、完全に乾くまで数日かかるため、その間は施工面に触れたり、水をかけたりしないように注意が必要です。 

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コーキングの乾燥時間を知り施工不良を防ごう

コーキングが乾く時間は種類や季節によって異なります。早ければ1日程度で完全硬化が可能ですが、気温が低く雨が降っている日だと、硬化までに倍以上の時間を要する場合があります。

乾燥が不十分だと、塗膜の剥がれや雨漏りなどのトラブルを招くため、定められた時間はきちんと守らなければなりません。乾燥は見た目で判断できないので、時間が過ぎるまでむやみに触らないように注意しましょう。

なお「外壁塗装の窓口」では、外壁や屋根の施工を行っている全国の優良店のみを厳選して紹介しています。もちろん、相見積もりは無料!また経験豊富なアドバイザーが、契約前の相談から施工後までサポートするため、業者探しやご予算で困ったときはお気軽にご相談ください。

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